大河ドラマおんな城主直虎・(20)第三の女
直親の娘、と名乗る女が龍潭寺にやってきました。
もし本当に直親の娘であれば、
これは井伊家にとっては一大事です。
女は「高瀬」と名乗ります。
母が亡くなる間際に、父は井伊の亀之丞だと聞いて
身寄りがなくなったので、
その話を頼りに井伊まで出てきたそうです。
しかし、祐椿尼も南渓和尚も
直親から娘がいるという話を聞いたことがありません。
それを知ると、自分の聞き間違いだったかもしれない、と
そのままおいとまして立ち去ろうとします。
「しばし井伊の屋敷におってはどうじゃ」
直虎は、自分でも考えもしなかった言葉を発します。
「母上、私には姉上がいるのですか」
虎松がふと、母・しのに尋ね
しのの耳に、直親の娘かもしれない女の存在が入ります。
いつものしののようにヒステリックに
高瀬を痛めつけるかと思いきや
本当に娘なら虎松の姉となるので
お屋敷にもおいでなさい、と意外にも優しい言葉をかけます。
「武田の間者ということはございませぬか」
小野政次は、高瀬が武田の里からやって来たことから
武田の間者ということを真っ先に疑います。
特に今川と武田が手切れとなった今、争う可能性があるので
武田の間者が井伊谷に入ることも不思議なことではないのです。
直親が亀之丞と名乗って井伊谷から離れていた頃
世話をしていた松岡家に尋ねてみると
確かに家中にユキという女がおり、亀之丞と二人で
会っていたところを見たものもいるそうですが、
二人が子をなしたかどうかまでは、さすがに分からず。
何か手伝いを、と申し出て廊下の拭き掃除をしていた高瀬。
掃除をしながら鼻歌を歌っております。
その鼻歌、直虎も政次も聞き覚えがありました。
亀之丞が奏でていた笛の音そのものだったのです。
「あれは、直親が残してくれた忘れ形見じゃ」
改めて、その披露の場が設けられます。
松平から常慶が井伊谷にやってきます。
直虎は常慶から、今川情報をいろいろ聞き出します。
武田が北の上杉と戦っていながら南の今川を切ることが出来た。
この一連の動きを陰で操っているのは織田なのです。
武田は今川と手を切れば南に敵を抱えることになります。
しかし織田と手を結べば西に味方を得ることになり
しかも隣国の盟友・松平の牽制も出来るわけです。
東の海(今川領)を手に入れたい松平の考えは
武田にとってはおもしろくなかった。
よって盟友松平とのパイプがある織田と同盟を結べば
松平は武田を差し置いて好き勝手できなくなる。
今や織田の臣下扱いである松平と
今川が手を結ぶ、ということは考えにくくなりました。
直虎が当主となった一年が過ぎ、明けて新年。
政次と瀬戸方久は今川館に年始の挨拶に出向きます。
わしの年賀の誓い、と氏真がふたりを睨みつけて言います。
「わしは……武田を海には決して出さぬ。心しておけ」
ついでながら、種子島(火縄銃)作りを続けている方久ですが
今後は、今川に出入りする商人に引き継げとのお達し。
方久は、今川で商いをするのはよくない、と方針転換で
気賀という、武家支配ではなく商人支配の町で
一本当てることにします。
作:森下 佳子
音楽:菅野 よう子
題字:Maaya Wakasugi
語り:中村 梅雀
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[出演]
柴咲 コウ (井伊直虎)
三浦 春馬 (井伊直親)
高橋 一生 (小野但馬守政次)
柳楽 優弥 (旅の男)
財前 直見 (祐椿尼)
貫地谷 しほり (しの)
市原 隼人 (傑山)
ムロ ツヨシ (瀬戸方久)
山口 紗弥加 (なつ)
矢島 健一 (関口氏経)
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尾上 松也 (今川氏真)
阿部 サダヲ (松平家康)
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山本 學 (甚兵衛)
小林 薫 (南渓和尚)
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制作統括:岡本 幸江
プロデューサー:松川 博敬
演出:藤並 英樹
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『おんな城主直虎』
第21回「ぬしの名は」
デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜
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