大河ドラマおんな城主直虎・(21)ぬしの名は
静岡県西部・遠江国。
うなぎで有名な浜名湖のいちばん奥に「気賀」という
商人たちが治める商売の港町がありました。
今川に「種子島(火縄銃)」づくりを奪い取られた瀬戸方久が
次に目をつけたのが、この気賀だったのです。
方久に連れられて気賀にやって来た井伊直虎は
気賀を治める町衆の中村与太夫と対面し、
瀬戸村で作った綿布の販売の仕方を相談してみます。
与太夫曰く、気賀が商いとして栄えたのは、
面している浜名湖が海につながっていて、東国へも上方へも異国へも
船で一度に大量に運搬できるという利点があるから、と。
しかし綿布は腐りもしないので、
陸路も合わせて検討してもいいかもしれません。
もしかしたら、海路を使う方が割高ということもあり得ます。
そんな時、ひとりの男の子が直虎の懐に飛び込んで
アッという間に行ってしまいました。
「銭入れが……盗られた」
男の子を必死で追いかけたものの、その賊のアジトに入ったとき
大男がうしろから直虎を殴りつけて気絶させます。
彼らが「頭」と呼ぶ若者は、かの旅の男でした。
直虎が男の子を追いかけたまま
気賀でいなくなってしまったため、
奥山六左衛門は井伊谷の直虎屋敷に戻り、
行方不明になったことを伝えます。
屋敷で全員が集まり、協議している時
盗んだ銭入れとともに賊の一団から木の板が届けられます。
銭100貫を持って指定の場所に来い、と。
中野直之と六左衛門らがやってきます。
中から応答がないため、蔵の中に押しかけてみると
中には薬で眠らされた直虎がひとり。
賊の一団は姿を消していました。
これでは身代金100貫は渡せません。
賊の思惑が分からず、右往左往していると
直之が気づきます。
「謀られたかもしれぬ。ヤツらの狙いは馬じゃ!」
実際、彼らは山奥である指定場所に馬で向かったわけですが、
途中で大木が何本も倒されていたため、
仕方なく馬を下りて徒歩で山を登っていったのです。
ただ、指定場所に現れたところを捕らえればいい、と
アイデアを出した小野政次は、こんなこともあろうかと
南渓和尚に頼んで傑山を回してくれていて、
賊が馬を乗っ取ろうとした時に弓で応戦してくれました。
無事に井伊谷に戻ってきた直虎。
しばらくはおとなしくしていたのですが、
旅の男に対して泥棒! と言った時に返された
「領主なんてな、泥棒も泥棒、大泥棒じゃねえか」という言葉が
直虎の胸に突き刺さります。
直虎は、“娘”になった高瀬に
武家が泥棒だと思ったことはないか聞いてみます。
高瀬は、多少戸惑いながら
自分たちが作っているのに、自分たちの口には入らないので
「奪われておると思うたことのねえ者はおらぬと思います」
つまりみな、奪われていると思っているということです。
もっと大きな話をすれば、恩賞として土地を与えるためには
他国に戦をしかけて土地を奪っていかなければならないわけです。
この世は奪い合うことでしか立ち行かぬということですか……。
直虎は表情を暗くします。
方久が、材木の商いを提案してきました。
材木は戦場で売れるのです。
材木の切り出しに人材が必要と考えた直虎は
中村屋を通じて、一か八か
賊の男に頼んでみることにします。
直虎の説得に、よし! と決めた男。
龍雲丸と名乗るその男と、契約が成立しまして
龍雲丸一団が井伊谷にやってきましたが……。
「切り出しを請け負った者たちの中にひとり、
見たことがあるような者がおるのですが」
ことはそう簡単には進みません。
作:森下 佳子
音楽:菅野 よう子
題字:Maaya Wakasugi
語り:中村 梅雀
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[出演]
柴咲 コウ (井伊直虎)
高橋 一生 (小野但馬守政次)
柳楽 優弥 (旅の男)
財前 直見 (祐椿尼)
市原 隼人 (傑山)
ムロ ツヨシ (瀬戸方久)
本田 博太郎 (中村与太夫)
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小林 薫 (南渓和尚)
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制作統括:岡本 幸江
プロデューサー:松川 博敬
演出:渡辺 一貴
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
NHK大河ドラマ『おんな城主直虎』
第22回「虎と龍」
デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜
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