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2017年7月 9日 (日)

大河ドラマおんな城主直虎・(27)気賀を我が手に

気賀の町衆がこぞって井伊谷の井伊直虎のところを訪問します。

「大沢さまに代わって、
 井伊さまで御預かりいただくわけには参りませぬか」
中村屋与太夫は、直虎を見込んで思い切った提案をします。
しかしこれは、瀬戸方久も同じ提案をしていましたね。

ただ、大沢が支配するというのは今川が決めたことでもあり
こちらの一存で井伊が代われるものなのか、
直虎は自信がないので目が泳いでいます。
「ま……待て、一晩考えさせてくれ!」


小野政次は、いつもノリノリの直虎が
寸でのところで思いとどまるのは珍しいとそっけなく言いますが、
大沢は、堀江だけではなく志津城も治める今川からの信頼厚い
国衆なので、大沢に代わることができるか考えているのです。

政次は、気賀とは関わるなと言っていたわけですが
気賀を治めて浜名湖への水運を考えれば
やってみる値打ちはあるのではないかと言います。
あとは、直虎の気持ちひとつだ、と。

直虎は、中村屋や龍雲丸らが立ち上げてきた気賀の町を
守ってやりたい、という気持ちから、引き受けることにしました。


気賀の町衆たちはただちに堀江城の大沢へ挨拶に行き
これまでのことの詫びを入れます。
もし仲違いして大沢が兵を気賀に向けたら
それこそ元も子もありません。

一方方久は、井伊の目付である関口氏経に会い
気賀を大沢に取られても別に構わない、と
一切欲がなかった関口を、銭の力と方久の話術で
気賀を井伊が支配すれば関口にもその分け前がもらえる、と
コロリと井伊の味方にしてしまうのです。

そしていよいよ太守・今川氏真です。
政次のアドバイスで、中村屋から唐渡りの香炉を献上させ
氏真の気持ちが和みます。
「太守さまのお耳に入れたき儀がございまして──」

まさにその時、火急の知らせが届きまして
余をバカにしおって! と氏真は乱心します。
氏真の妹の夫・武田義信が自害したのです。
これは、武田は今川を斬り捨てると通告したも同じことです。

方久と中村屋は改めて出直すことにします。


出て行くつもりにしていた龍雲党ですが、
大沢が気賀を治めるという話から井伊が治めるように
話を持っていっているということを聞いた龍雲丸は
ただ黙って話を聞いているだけでしたが、

武田義信の自害があり、もしかしたら
今川と武田が戦になるかもしれないという展開になると
戦上手の大沢が戦に出て、その代わりに気賀を
井伊が治めるというふうにはなりにくいという結論に至りまして、

井伊が治めることを諦めたわけではないにせよ、
“当面は”大沢の下につくことを
中村屋は龍雲丸に伝えに来ました。

龍雲丸は、城の普請はいつからかと中村屋に尋ねます。
「ウチが請け負うのが一番いいに決まってると思うんですがね」

いい加減に作った城もあれば、
どうやって落とすんだっていう堅固な城もある。
気賀のための城を、自分たちの手で生み出さなければ
誰も与えてくれないって話です。


あれだけ出て行くと宣言していた龍雲丸が
気賀に居残っていることを知った直虎。
なぜ出て行かなかった! とふくれる直虎を、
龍雲丸はせっかくだからと普請場に案内します。

普請場は湖の中でした。
潮が満ちている時、気賀の城に出入りできるのは船のみで、
軍隊が攻めて来ようとしても湖に阻まれてできません。

そして、潮が引いても土がぬかるんでいて
馬は踏み入れることは出来ません。
その間に、気賀の城兵たちは裏から船に乗って逃げる。
値が盗人なので、捕まらないための城、というわけです。

さて、問題は大沢がこの城をどう言うか、ですが、
今のところは、他の城の修繕も同時進行で行っているので
早くしろ、としか言われていないようです。

直虎は、そんなに多忙な大沢ならば
逆に大沢の方から、気賀から手を引きたい、と言わせれば
そこに井伊が滑り込める、と考えつきます。
気賀を手に入れるため、直虎は再び動き始めます。


方久は堀江城の大沢の元に出向き
気賀の支配について、大沢から
井伊を推挙してもらえないかと打診します。

大沢は、フッ、と笑みをこぼします。


駿府では、義信が自害して以降、氏真は政治から逃げ、
狂ったように踊りにうつつを抜かしています。
政次は、そんな氏真を見て今が好機と
今すぐ方久を駿府へ遣わすように直虎に書状を送ります。

駿府の今川館に集まった、関口、大沢、そして方久。

「気賀はよしみの深い井伊にお任せしていただけぬかと」
「お任せいただけるなら、一丸となり太守さまの御為に」
「恐れながら私も、この者らの申す通りかと」
氏真は、自分は能無しじゃ、と蔑み、好きにせよと放り投げます。


おとわが、気賀を取ったぞ──。
政次は、亡き井伊直親の墓で手を合わせます。

気賀は井伊に任されることになり、龍雲党の手によって
浜名の湖の上に風変わりな城が築かれます。
「ご家老は、気に入らぬか」「いや……大したものだ」
直虎は、中村屋と方久と微笑み合います。

気賀を手に入れ、右に左に頼もしき味方を備え、
井伊は新たなる船出のときを迎えます。


作:森下 佳子
音楽:菅野 よう子
題字:Maaya Wakasugi
語り:中村 梅雀
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[出演]
柴咲 コウ (井伊直虎)
高橋 一生 (小野但馬守政次)
柳楽 優弥 (龍雲丸)
ムロ ツヨシ (瀬戸方久)
本田 博太郎 (中村与太夫)
矢島 健一 (関口氏経)
嶋田 久作 (大沢基胤)
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尾上 松也 (今川氏真)
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小林 薫 (南渓和尚)
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制作統括:岡本 幸江
プロデューサー:松川 博敬
演出:渡辺 一貴


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『おんな城主直虎』
第28回「死の帳面」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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