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2017年9月17日 (日)

大河ドラマおんな城主直虎・(37)武田が来たりて火を放つ

井伊家再興の道を諦めた井伊直虎。

一方、遠江を手に入れた徳川家康は
今川氏真と勝手に和睦をしたため
武田信玄の怒りを買うことになってしまいます。
「今に見ておれ……小僧!!」


元亀3(1572)年の秋、井伊谷では
主の近藤康用の下、のどかな日々が続いていました。

中野直之や、
井伊直親の忘れ形見である高瀬は近藤に仕え
祐椿尼は龍潭寺に身を寄せ、
瀬戸方久は薬の行商を始めていました。

そして直虎は還俗し、
「おとわ」として村で百姓として再出発していました。

そんなある日、南渓和尚が托鉢ついでに
面白い話がある、とおとわに会いに来ます。
方久が、あやめと所帯を持つことになったそうです。
それを聞いたおとわと龍雲丸は、ニッコリです。

ですが、すぐに表情を曇らせる龍雲丸。
おとわとしてはちと気がかりですが
百姓仲間の女たちからは、ここでの暮らしではもの足りず
再び商いをやりたくなったのではないかね、とアドバイスが。

気鬱を抱える龍雲丸に、畑に誘ってみるか、などと
あれこれ考えながら帰宅するおとわですが、
帰って来たところ、龍雲丸がおとわの知らぬ女と
抱き合っているのを目撃してしまい、目がテンに。

嫉妬心でかなりふくれるおとわですが、よくよく話を聞いてみると
その女は「たまき」と言って龍雲党に所属していた者だそうです。
中村屋の船で気賀から逃げ、今度堺で所帯を持ったとのことで
龍雲丸はそれでギュッと抱きしめていたわけですね。

そのたまき経由で、中村屋から龍雲丸に頼りが届きます。
堺での商いがうまく回り出し、人手が足りないので
こっちに来ないか、というお誘いの手紙なのです。

おとわは、龍雲丸の性に合っている話だと背中を押します。
龍雲丸はおとわも堺に誘いますが、井伊家を潰し
その菩提を弔って出家すべきところを還俗して
その上井伊を出て行けるわけがない、と拒絶します。


井伊谷に行商人がやってきます。
応対したのは高瀬ですが、間に合っていると断ろうとすると
ニッコリ笑う彼は単なる行商人ではなさそうです。
「近く武田が攻めて来る」

ゆえに近藤の命を奪えという男は、表情を急に変え
しくじれば命があると思うな、と高瀬を脅す目になります。


祐椿尼に堺に行ってこいと言われ、
龍雲丸とともにその準備に入ろうとしたまさにその時、
直之がおとわのもとに飛び込んできます。
「殿、武田が遠江に攻め入りましてございます!」

10月3日、武田は
駿河・信濃の二方面より遠江の徳川領に攻め入ります。

さらに、武田の遠江侵攻と同時に
徳川が頼りとする織田の尾張領内にも討ちいったらしく、
やられてしまったようです。

井伊の面々がいろいろと策を練っている間にも
武田は鬼神のような強さで遠江の城を次々と攻め落とし
井伊谷に近づきつつあります。


飯田城は落ち、犬居の天野や山香郷の奥山も武田になびき
二俣城は武田の大軍に取り囲まれて水の手を断たれます。
織田も武田にやられた以上、援軍は諦めた方がよさそうです。
上杉の援軍も一向一揆に手間取って望めません。

窮地に陥った家康の判断は、
遠江を割譲して武田と和睦する、です。
今度は織田信長に、勝手に和睦したと言われないように
織田方に知られないようにする必要がありますが。

そんな時、佐久間信盛以下1,000名、
織田の援軍として到着です。
これで家康は、武田との和睦も結べず
いよいよ八方ふさがりです。

こうして徳川は打って出るしかなく
三方ヶ原で大敗を喫して浜松に逃げ帰ってきます。


織田・徳川連合軍に武田が圧勝──。

この知らせは井伊谷の者たちを落胆させます。
近藤は城を枕に討ち死にする覚悟で戦うようなのです。

是非もない、とおとわは計画を実行に移します。
百姓の八助が号令役となり、百姓たちがみんな逃散したのです。
百姓たちが逃散をすることで、近藤に
武田との戦を思いとどまらせるように仕向けたのです。

しかし、逃げた百姓たちの中に、高瀬の姿がありません。
武田の軍勢は井伊谷の目前まで迫りつつあり。


高瀬は井伊谷城に戻ってきていました。

近藤に出す汁の中に毒を入れ、椀を差し出す高瀬。
ここは危ないからとすぐに立ち去るように諭す近藤。
今まさに汁をすすろうとする時、武田襲撃の知らせが入ります。

近藤が立ち去った後、高瀬は椀を下げます。

忍び込んだおとわは、井伊谷の兵500で
20,000の武田軍に歯向かって勝てるはずがない、と
今こそ武田と和睦する時、と説得を続けます。

近藤は、みんなと一緒に逃げるが
武田に帰順はしない、と井伊谷城に火をかけます。
納得はできませんが、ここらが落としどころと
直之もそれに従うつもりです。

裏に潜んでいた高瀬。
しかし躊躇している間に火が回り、
逃げ出せなくなってきています。

立ち尽くす高瀬。
その姿を発見する龍雲丸。
高瀬の腕をぐっと掴んで脱出します。


井伊谷城は焼け落ちます。
しかし焼死者はひとりもいませんでした。


作:森下 佳子
音楽:菅野 よう子
題字:Maaya Wakasugi
語り:中村 梅雀
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[出演]
柴咲 コウ (井伊直虎)
柳楽 優弥 (龍雲丸)
財前 直見 (祐椿尼)
市原 隼人 (傑山)
ムロ ツヨシ (瀬戸方久)
高嶋 政宏 (本多忠勝)
尾美 としのり (榊原康政)
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阿部 サダヲ (徳川家康)
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山本 學 (甚兵衛)
松平 健 (武田信玄)
小林 薫 (南渓和尚)
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制作統括:岡本 幸江・松川 博敬
演出:藤並 英樹


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『おんな城主直虎』
第38回「井伊を共に去りぬ」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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