大河ドラマおんな城主直虎・(40)天正の草履番

「虎松！ 今日よりは万千代と名乗るが良い!!」
徳川家康から、井伊姓を名乗ることを許された万千代でしたが、

松下として仕えるなら家康の小姓、井伊としてなら草履番と
厳しい条件を突きつけられ、姑息な手段に怒り心頭の万千代は
日本一の草履番になってみせる！ と井伊の道を選びます。

あれでもないこれでもない、と草履番として忙しく働いているさなか、
松下の嫡男として斡旋してくれた常慶が万千代を睨みつけて
抗議の書状の束を見せつけます。
「六左から全て聞いた。みな怒っておるぞ」

小野亥之助改め小野万福は、抗議の束を万千代に手渡そうとしますが
いま気を張って働いているので、このタイミングでそれに目を通せば
ついつい“やっぱり松下で”と言ってしまいそうだと
小姓に昇格してから読むことにします。

家康の元にも、
松下として任命し直しを求める声が集まりますが
万千代本人がウンと言わないから、
こちらから松下に戻すわけにもいかず。

八方ふさがりの常慶は、直虎に
井伊を名乗るのは井伊にとって迷惑だからと
万千代を諌めに浜松へ向かうことにします。

すでに城主の座を降りて百姓となっている身分であるおとわに
どうして自分が説教を受けなければならないのか、と
万千代はおとわを睨みつけます。

そこに偶然通りかかった家康は、万千代と話をしている女性が
井伊家先代当主の直虎と知って、話がしてみたいと屋敷に上げます。
万千代は慌てて遮りますが、先ほどのやりとりを診ていた家康は
「ではそなたはわしに指図できる身分なのか？」と黙らせます。

勝手に当主の座を降りたくせに
どうして再興しようとする自分のやることを邪魔するのか。
万千代は地面を睨みつけ、唇をかみしめます。

家康が万千代にどうして井伊姓を認めたのか……それは、
今まで力不足でできなかったという負い目から
解放されたかったからであり、井伊を助けたかったからであり、
瀬名の強い願いでもあり、

そしてそのほうが、万千代が強く育つと考えたからだと言います。
松下家にいれば皆が温かく見てくれるが
井伊の遺児となれば、いろいろとイジワルを受けるでしょうが
叩かれるだけ万千代はなにくそと奮い立つような気がするのです。

その帰り、万福が常慶とおとわを引き止めます。

万福から、万千代の井伊を再興したいという
気持ちの強さを伝えられたおとわ。
後押ししてくれとは望まぬ代わり、
せめて静かに見守っていて欲しいと頭を下げられます。

そう言われては、常慶もおとわも
何も言えなくなってしまいます。

松下家に立ち寄ったおとわは、
説得が不首尾に終わったことを詫びます。

松下源太郎は、井伊家再興が嬉しくないわけではなかろうと指摘し
父として、母として、子の旅立ちを送り出してやろうではないか、と
しのを優しく諭します。

申し訳ございませぬ……!!
しのは大粒の涙を流して源太郎に詫びます。

日本一の草履番を目指した万千代と万福ですが、
当初はバラバラに並べられていたのを置き場所を固定にし、
草履に名札を付けていたのを棚に貼り付けて札を外す手間をなくし、
棚と玄関を無駄に往復する手間を省くために
棚のところから玄関に草履を滑らせてきっちり揃えるという技を習得。

もはや日本一だ、と家康は感嘆の声を上げますが、
こうなってしまっては、今度万千代たちが小姓に上がったときに
役目を継ぐ者がいなくなってしまいます。

榊原康政は、部下を育てるように万千代に命じます。

万千代が草履番リーダーとして次のステップに上がり、
今川氏真が、父・今川義元の仇である織田信長に求められて
蹴鞠を披露しに信長の元に向かう中、

武田信玄亡き後の武田家が、再び動き出そうとしていました。

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作：森下 佳子
音楽：菅野 よう子
題字：Maaya Wakasugi
語り：中村 梅雀
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[出演]
柴咲 コウ (井伊直虎)
菅田 将暉 (井伊万千代)
財前 直見 (祐椿尼)
貫地谷 しほり (しの)
高嶋 政宏 (本多忠勝)
尾美 としのり (榊原康政)
山口 紗弥加 (なつ)
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尾上 松也 (今川氏真)
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阿部 サダヲ (徳川家康)
小林　薫 (南渓和尚)
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制作統括：岡本 幸江・松川 博敬
演出：渡辺 一貴

◆◇◆◇　番組情報　◇◆◇◆

ＮＨＫ大河ドラマ『おんな城主直虎』
第41回「この玄関の片隅で」

デジタル総合：午後８時〜
ＢＳプレミアム：午後６時〜