大河ドラマおんな城主直虎・(51-4)総集編最終章 井伊谷は緑なり
(40)天正の草履番
虎松(菅田将暉)は家康(阿部サダヲ)から「万千代」という名を与えられるが、井伊の家名を再び立てる代わりに草履番の役目を申し付けられる。万千代が松下の名を捨てたことに驚いたしの(貫地谷しほり)は、裏で根回しをした南渓(小林 薫)のもとを訪れ、怒りをぶつける。万千代が井伊を名乗ることを納得できない常慶(和田正人)は浜松城を訪れ、松下でつとめるよう命じてほしいと酒井(みのすけ)を通じて家康に頼む。一方、直虎(柴咲コウ)は近藤(橋本じゅん)から「所領の安堵を願うつもりでは?」と詰め寄られる。井伊家の再興を望まない直虎は、万千代を説得するため浜松へ向かう。万千代は、万福(井之脇 海)とともに慣れない草履番の仕事に悪戦苦闘していた。そんななか、直虎は浜松城で万千代と対峙。それを見た家康は直虎を呼び、本心を明かす。その後、直虎は万福から井伊家再興にかける万千代の思いを聞く。
(41)この玄関の片隅で
小姓になるための条件として草履番の後釜を育てることになった万千代と万福。そこにやってきたのはノブ(六角精児)という謎の中年男だった。一方、直虎(柴咲コウ)は松下家から帰還した六左衛門(田中美央)を近藤の家臣とするため尽力していた。そんな中、武田軍の遠江侵攻が始まる。家康が戦支度のため大量の材木を必要としているという情報を聞きつけた万千代は、初陣を飾るため材木の切り出しを井伊に要請するが・・・。それを聞いた直虎は方久(ムロツヨシ)を介して家康に書状を届ける。そこには井伊谷の木は近藤家のものであるため、万千代の申し出に乗らず、役目を近藤に託してほしいと書かれていた。家康は直虎の言い分に納得し、木材の調達を近藤に任せるとともに、初陣をとせがむ万千代に留守居役を命じる。
(42)長篠に立てる柵
徳川家康はついに武田との決戦地・長篠へと出陣する。井伊から材木を調達して初手柄をつかもうとした万千代だったが、直虎がその動きを阻んだため無念の留守居を命じられることになる。長篠では家康と合流した信長(市川海老蔵)が、鉄砲を用いた奇策を披露していた。この戦に徳川勢として参戦していた直之(矢本悠馬)と六左衛門は不足していた材木を調達した功が認められ、信長と対面することに。褒美として見事な茶碗を賜る。一方、日本一の留守居役をめざし武具を修理し続けていた万千代と万福だが、小姓の小五郎に手柄を横取りされてしまう。しかし、その働きに気づいていた家康は浜松に戻り、万千代を労う。
(43)恩賞の彼方(かなた)に
万千代は戦場に送る武具の手入れを完璧にこなしたことを家康に認められ、ついに小姓にあがることになる。長篠の合戦の論功行賞に手を焼いていた家康に、万千代は武功を表にして整理することを提案する。一方、井伊谷では材木の乱伐により山崩れが起こっていた。甚兵衛(山本 學)から山の異変について報告を受けた直虎は、荒れた地に植林をすることを近藤に進言する。一方、万千代は松下を通して井伊から取り寄せた養生薬を家康に献上。家康は武功の乏しい岡崎の処遇を万千代に相談し、その手応えを探ってくるよう言いつける。万千代は岡崎で瀬名(菜々緒)、信康(平埜生成)に対面。論功行賞について話をまとめ、浜松に戻る。
(44)井伊谷のばら
浜松城では家康の臨席の元、万千代と万福の「甲冑(かっちゅう)着初め式」が執り行われていた。一方井伊谷では祐椿尼(財前直見)に病の影が忍び寄る。母の身を案じる直虎は周りに声をかけ、病床の祐椿尼が寂しくないよう会いに来て欲しいと願い出る。家康の小姓として田中城攻めに同行することになった万千代は、家康の命を狙う間者を見事討ち取り、一万石の知行を与えられることになる。祐椿尼が倒れたとの知らせが届き、万千代と万福は祐椿尼を見舞うため龍潭寺を訪れる。直虎は万千代に井伊の安堵を考えていないかと確かめるが、万千代の返事は「井伊のものであったものを井伊が取り戻して何が悪い」というものだった。直虎はそんな万千代に「家督は決して譲らぬ」と言い、万千代もまた直虎への反発を露わにする。そんななか、祐椿尼が息を引き取る。
(45)魔王のいけにえ
家康の命を狙った間者が嫡男・徳川信康の家臣だったことが判明し、信康の家臣である岡崎衆らは一斉に罰せられる。さらに家康の側室に新たな男子が誕生し、信康とその母・瀬名の立場はいっそう弱くなる。焦る瀬名は直虎に書状を出し、信康の嫡男を得るため側室の候補を探して欲しいと依頼する。しかしその動きは、信康の正室・徳姫の父にあたる織田信長の知るところとなってしまう。そんななか、信長の使者として明智光秀(光石 研)が岡崎城を訪れ、信康に官位を授かってはどうかと持ちかけるが、徳川家の実権を握るための作意を感じた信康は丁重に断る。安土城が完成し、祝いに訪れた酒井忠次は信長から信康と武田の内通疑惑を突きつけられる。織田の言いがかりに逆らえない家康は、岡崎を訪れ、信康を捕らえる。
(46)悪女について
家康は武田との内通を理由に嫡男・信康の首を差し出すよう信長から要求される。織田に逆らえない家康は信康の幽閉先を移しながら時間を稼ぎ、裏では北条と結ぶことで武田を追い詰め、その代わりに信康の助命を願い出ようと奔走する。織田がいらだち始めた頃、瀬名は武田との密通の証である書状を残して姿を消す。直虎は瀬名が信康の罪を一身に引き受けようとしていることを知り、井伊谷でかくまおうとする。しかし、瀬名は信康を確実に救い出すためにぬれぎぬを着る覚悟を決め、数正(中村織央)とともに出立。追手によって命を奪われる。家康は瀬名の首を携えて信長と対面するが、信康は罪を免れずに自刃。徳川家は正妻と嫡男を失うことになる。
(47)決戦は高天神
信長の意に逆らえず、嫡男・信康と正室・瀬名を失うこととなった家康は、この無念を晴らすためにも駿河を奪取することを家臣の前で宣言する。一方、直虎は、万千代と手を組んで「戦のない世を作り出すこと」を新たな目標と定める。そんな中、武田の城・高天神城攻めで水の手を切ることに成功し、二万石の加増を言い渡された万千代は、六左衛門と直之を召し抱えたいと直虎に申し出る。徳川の陣を訪ねた直虎は“敵を味方とする”家康の策を万千代から聞き、かつて戦わぬ道を探った自らと政次(高橋一生)に重ね合わせる。そんななか、高天神より降伏したいとの矢文が届く。徳川方が歓喜に包まれたのも束の間、織田より使者が訪れ「高天神は武力で攻め落とすように」との指図を伝える。家康の策は水泡に帰すが、徳川は武田勢を討ち果たし信長より駿河を拝領する。
(48)信長、浜松来たいってよ
武田家の滅亡により念願の駿河を手に入れた家康。信長は甲斐からの戻りがてら富士山など駿河・遠江の名所を観光したいと家康に申しつける。その報せを聞いた万千代は信長をもてなすため奔走することに。一方井伊谷では、龍潭寺の井戸端で謎の捨て子が見つかる。直虎はその子を保護し、身元を調べようとする。物見遊山を楽しんだ信長はもてなしのお礼として、家康を上方へ招待し安土や京、堺へ案内したいというが、家康はその誘いを罠かもしれないと疑う。一方、直虎は氏真から捨て子は明智光秀の子どもであることを知らされる。さらに氏真は信長の饗応が罠であること、それを逆手にとって信長暗殺を企てていることを明智から聞いたと話す。直虎は、迷う家康と会って明智の企てを伝え、織田に代わって家康に天下を取って欲しいと言う。
(49)本能寺が変
信長による家康暗殺計画を知った万千代は直虎に会い、明智光秀の謀反が成功した折には家康を三河へ逃がす手助けをして欲しいと願い出る。この求めに応じた直虎は逃亡ルートとして堺からの海路を選択するが、その地で龍雲丸(柳楽優弥)や与太夫(本田博太郎)と久々の再会を果たす。その頃、家康は安土城で信長の歓待を受けていた。しかし、秀吉より援軍を求める使者が来たため、饗応役の光秀が出兵することに。ひそかに信長を葬り去る策を巡らしていたことを知る家康らは突然の計画変更に驚く。堺にとう留していた家康の元に茶会の支度が調ったと信長の使者が訪れる。京に向かう徳川一行だが、直虎の機転で無事に三河に帰還を果たす。
(50)石を継ぐ者 [終]
本能寺の変によって信長は討ち取られ、直虎の手助けによって家康は無事、三河へと戻る。明智が京を追われたと聞いた直虎は龍雲丸と別れ、堺を後にする。井伊谷に戻った直虎は保護していた明智の遺児を逃がそうとするが、万千代はその身柄を徳川に引き渡すよう要求する。家康は信長の弔い合戦と称して、甲斐・信濃攻めに乗り出す。一方、直虎にもついに病の影が忍び寄る。徳川が北条と長期戦に陥るなか、井伊谷では直虎がひそかに息を引き取る。訃報を受けた万千代はある覚悟を決め、北条との和睦の使者を買って出る。北条方の国衆から徳川に臣従を誓った起請文を先回りして集めるという策が功を奏し、見事、北条方との和睦をまとめた万千代。その褒美として元服を願い出、直政と改名。二百六十年に渡り、江戸幕府の屋台骨を支えた井伊家の藩祖として歩み出す。
作:森下 佳子
音楽:菅野 よう子
題字:Maaya Wakasugi
語り:中村 梅雀
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[出演]
柴咲 コウ (井伊直虎)
三浦 春馬 (井伊直親)
高橋 一生 (小野但馬守政次)
柳楽 優弥 (龍雲丸)
菅田 将暉 (井伊直政)
財前 直見 (祐椿尼)
貫地谷 しほり (しの)
高嶋 政宏 (本多忠勝)
尾美 としのり (榊原康政)
光石 研 (明智光秀)
市原 隼人 (傑山)
ムロ ツヨシ (瀬戸方久)
本田 博太郎 (中村与太夫)
菜々緒 (瀬名)
山口 紗弥加 (なつ)
六角 精児 (本多正信)
辰巳 琢郎 (茶屋四郎次郎)
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尾上 松也 (今川氏真)
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阿部 サダヲ (徳川家康)
山本 學 (甚兵衛)
市川 海老蔵 (織田信長)
栗原 小巻 (於大の方)
小林 薫 (南渓和尚)
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制作統括:岡本 幸江・松川 博敬
演出:渡辺 一貴・福井 充広・藤並 英樹・深川 貴志・安藤 大佑
本文のストーリーは、NHK公式ホームページ『おんな城主直虎』の
あらすじ欄よりそのまま引用しました。
なお、出演者名(敬称略)は総集編の出演ではなく、
該当期間の本編に出演し、ピンクレジットで紹介された方を
順不同で並べ替えたものです。
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