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2018年2月25日 (日)

大河ドラマ西郷どん・(08)不吉な嫁 〜黒船来る・友は激怒で嫁逃げる〜

伊集院家から須賀という嫁をもらった西郷吉之助は
それから半年も経たないうちに、父と母を相次いで亡くしました。
悲しい一年が終わり、西郷家は新しい年を迎えました。

とはいえ、西郷家の周囲では
須賀のことを“不吉な嫁”呼ばわりしているようで、
どうせこの家でも自分はそう思われているのだろう、と
須賀は少しひがみっぽくなってしまっています。

そんなことはない、と吉之助は須賀を諭します。
「よか年になりますように!」
須賀は吉之助を見つめます。


5月、大久保正助が城に呼び出され
ようやく謹慎が解かれることになりました。
また従来の記録所書役助(かきやくたすけ)の役目に
戻れることになったわけです。

お役目を頑張れば、喜界島へ遠島を申し付けられた
父・大久保次右衛門も戻って来れるかもしれないと
正助は仕事に張り切ります。


その1ヶ月後、国中を揺るがすとんでもない騒ぎが起こります。
嘉永6(1853)年6月3日、ペリー率いるメリケン艦隊が
幕府に開国を求めて浦賀沖に現れたのです。

メリケンからの贈りものとして、無地の白布が送られてきました。
西洋では白布は降伏を意味するものでして
これを掲げなければすぐに砲撃を開始すると
脅しをかけてきたのです。


そのころ島津斉彬は、参勤交代を終えて
薩摩への道中、尾道に差しかかったところでした。

山田為久は慌てふためいて黒船来航を斉彬に知らせますが
斉彬はさほど驚いた素振りは見せません。
ジョン万次郎に聞いた情報の通りだったのです。
「思ったよりも早かったな」

薩摩に戻った斉彬は、矢継ぎ早に指示を出します。
大砲作りの礎となる煉瓦作りを徹底させ、
長崎と江戸にそれぞれ90の兵を送って
沿岸の防御も強固に固めさせます。

メリケンにはすぐに戦を仕掛けて来るつもりはありません。
しかし斉彬は江戸と長崎に兵を送り、鉄の大砲作りを急がせています。
それは、メリケン船の来航を島津のチャンスとしたいのです。

戦をしてはならない、そのために沿岸警備をさせ
対等の立場で談判に挑まねばならないのです。
開国ともなれば、いち早く動いた薩摩こそが
新しい政治の一翼を担うことができるのです。

斉彬は、江戸出府に合わせて
篤姫も江戸に連れていくことにします。
篤姫とは、斉彬の養女となった
今和泉島津家出身の於一のことです。


そして斉彬によるオファーは、吉之助の元にも届きます。
島津一族の桂 久武を通して、斉彬から
江戸出府の際のお供を言いつかったわけです。

「斉彬さま直々の……!!」
吉之助の表情が、キュッと締まります。

家に戻った吉之助からの知らせで、
家族全員が大喜びしてくれます。
しかし須賀は困った表情です。
一般的に江戸留学の支度金は30両かかるのです。

誰かから借りるにしても、借金まみれの西郷家に
金を貸してくれるような物好きな商人がいるはずもなく
かといって家の畑を売ってしまえば、作物を
作れなくなってしまうので、どちらにしても命取りなのです。

吉之助は、江戸行きを諦めざるを得ません。


さらに翌日、再び桂 久武に呼ばれた吉之助は
今度は今和泉島津家から島津本家に養女として入られる
篤姫の警護役を言われます。

斉彬に篤姫にと指名が入ることは名誉なことではありますが
そのそれぞれに自腹がかさむと もはや喜べようもありません。


西郷家の者たちがほんの小さな内職をして
そして正助が仲間たちに声をかけて金の無心をして
金を集めようと必死になっているころ
吉之助は篤姫の警護で指宿から鹿児島へ向かっていました。

お目見えを許した篤姫は、いまこうして鹿児島へ向かい
斉彬の養女として江戸に出発できるのは
すべてお前の御前相撲のおかげだ、と笑います。
「西郷、次は江戸で会おう」


お役目を終え、帰宅した吉之助に
正助が代表して金を吉之助に渡します。
西郷家が内職をして稼いだ9両、板垣与三次からの餞別5両、
郷中の者たちが小額ずつ出資してくれた6両、計20両です。

初めこそ「これはもらえん」と断っていた吉之助でしたが
みんなが自分の知らないところで骨を折って工面してくれた金と知り
最後には涙ながらに頭を下げていました。


吉之助が不在の間に、実家に帰らせてもらうと
西郷家を出て行った須賀でしたが、

Kassyはてっきり、実家の伊集院家でお金を工面して
戻ってきてくれるもんだと思っていましたら、そんなことはなく
ホントに我がままで実家に帰ってきただけのようで、
挙げ句、離縁してくれと言い出す始末w

せいせいした、と伊集院家に戻って行く須賀の背中を見て
「あいがとなぁ」と言葉をかけることしか出来ませんでした。


安政元(1854)年1月21日、
ついに吉之助が江戸へと旅立つ日がやってきました。


嘉永6(1853)年6月3日、
浦賀沖にペリー提督率いる黒船が来航、
江戸幕府に開国を要求する。

明治10(1877)年9月24日、
西南戦争で西郷隆盛が討ち死にするまで


あと24年3ヶ月──。

(大河ドラマ『翔ぶが如く』では第4回「黒船来たる」〜第5回「江戸へ」付近)
(大河ドラマ『篤姫』では第8回「お姫様教育」〜第9回「篤姫誕生」付近)


原作:林 真理子
脚本:中園 ミホ
脚本協力:三谷 昌登・小林 ミカ
音楽:富貴 晴美
タイトル映像・題字:L.S.W.F
語り:西田 敏行
──────────
[出演]
鈴木 亮平 (西郷吉之助)
瑛 太 (大久保正助)
橋本 愛 (須賀)
桜庭 ななみ (西郷 琴)
渡部 豪太 (西郷吉二郎)
堀井 新太 (村田新八)

塚地 武雅 (熊吉)
水野 久美 (西郷きみ)
──────────
北川 景子 (篤姫)
藤 真利子 (大久保 福)
徳井 優 (山田為久)
北見 敏之 (伊集院直五郎)
岡本 富士太 (板垣与三次)
藤木 直人 (阿部正弘)
──────────
渡辺 謙 (島津斉彬)
──────────
制作統括:櫻井 賢
    :櫻井 壮一
プロデューサー:藤原 敬久
演出:岡田 健


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『西郷どん』
第10回「江戸のヒー様」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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