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2018年3月 9日 (金)

プレイバック山河燃ゆ・(18)戦下の隣人たち

1941(昭和16)年
(アメリカ時間)12月9日・(日本時間)12月10日
日米開戦から2日目。

天羽賢治は、印刷所の人や同僚たちに反対されつつも
アメリカの民主主義を信じて、
「加州楼」経営者夫人・大野なみの自殺事件について
詳細と捜査当局への疑問を公にします。

大野なみの葬儀がしめやかに執り行われますが、
これについてもFBI捜査官がズカズカと乗り込み
秩序を保つためにすぐの出棺を求めます。
みな捜査官を冷たい目で見ますが、これ以上は逆らえません。


日本人街がアメリカ人によって襲撃されています。
田宮梛子の実家も同様で、店に石が投げ込まれ
父の井本虎造と妹の井本広子が襲われます。
真珠湾で日本海軍がだまし討ちをしたそのお返しのようです。

虎造は、真珠湾のお返しを
どうして自分たちが受けなければならないのか
唇を噛みしめます。

賢治は、正義感を持って
この事態をどうすればいいのかを考えます。
日系人に対し攻撃をするアメリカ人はほんの一握りですが
扱い方を誤ると、小さな火が大きく燃え広がりかねません。

印刷所の職員たちの意見もあり、
ここはカリフォルニア州知事の力を借りて
いやいっそ顔の拾いチャーリー田宮の力を借りて
ルーズベルト大統領に日系人の保護を頼むつもりです。


ラジオ局ディレクターのチャーリーは、局長から
表向きは局の通信員、実はFBIとして働けと打診されます。
このままこの局で働くのも働きにくいだろうという
局長の配慮なのです。

もう一つは、127,000人いる
日系人への監視が厳しくなりますが
チャーリーがFBIにいることで
反米の芽を摘み取っていく必要があるのです。

チャーリーは、考えておきます、と返事します。

そのチャーリーは、大統領に保護を直訴するのには反対です。
パールハーバーへの攻撃をいいチャンスとして
我々日系人はアメリカ政府に対して忠誠を示すべきであって
その9割が日本に忠誠を誓う日系人が保護されないのです。


チャーリーに断られた梛子は
松井竹虎が逮捕される時にもしもの時は頼れと言い残した
カリフォルニア州立大学のハワード教授に
相談してみることにします。

実は数日前、賢治もハワード教授に面会し
記事の執筆依頼をしたのですが、
彼の甥が艦船の乗組員で真珠湾攻撃で亡くなり、
今は書く気になれない、と断られています。

どうかな、と賢治は自信がありませんが
梛子は、どうしても頼んでみるんだと
賢治を連れて教授の自宅を訪ねます。

ハワード教授は、30数年連れ添った夫婦でも
相手のことを理解し合うのは難しいと例え話をした上で
風俗習慣の違う国と国では至難の業だ、と説明します。

日本は一方的にアメリカを非難し、アメリカも同様です。
人のあら探しは簡単で、非難はもっと簡単です。
難しいのは相手の隠れた美点を見つけ尊重すること。
それこそが相互理解を深める方法だ、と。

梛子が、大統領に会えないかと食い下がると、ハワード教授は
学会で翌日ワシントンに行くことになっているので
その秘書としてついて来るか? と誘います。


数日後、チャーリーに呼び出された賢治は
そろそろFBIに逮捕されるぞ、と言われます。

賢治はいま、編集長代理として
加州新報を背負っている立場にありますが、
FBIに目を付けられるような記事を書くのは
逆に自らの立場を危うくするものであります。

特に今は日本とアメリカは戦争しているのです。
平時とは違うんです。
客観的報道が許されるような時ではありません。
チャーリーは、面倒な種は始末しておけ、と忠告します。

帰宅後、賢治は日本に関する
本、地図などを焼却処分します。

自分は正真正銘のアメリカ人だと自負する天羽 勇は
仲間の中にも日系人に対する差別があることにショックを受け
日本語の本を全て焼いてしまった兄にも反発します。
様子が変な弟を見て、賢治はどうすることもできません。


翌朝、出勤のために家を出ると
正面からFBI捜査官が現れます。
「連行する」

まさにその時、梛子がワシントンから戻ってきました。
人権活動家であるルーズベルト大統領夫人のコメントを
もらってきたそうで、それを一面トップで新聞に載せて! と
梛子に言い残し、賢治は連行されていきます。


家の目の前で連行されていった賢治のことを伝えようと
梛子は天羽クリーニング屋に入って報告します。

母のテルは、乙七にすがって泣きじゃくります。
「賢治が……どげん悪かことをしたとです!?」


自宅に戻った梛子。
賢治が逮捕されたことをチャーリーに伝えても
さほど驚く反応はなく、
あれほど忠告したのに、とあっさりしています。

チャーリーは、
大統領夫人のコメントが取れたという梛子から
ラジオで流すからとコメントの写しを借り
そのまま局に向かいます。

ニュースはもう一杯だ、という局長に
FBIの話は受けるから、
今夜のニュースで流して欲しいと頭を下げます。
強引だな、と笑う局長は、ニュースで流す手配をします。


逮捕された賢治は、
遠くから聞こえるラジオ番組に耳を傾けます。
それは、大統領夫人のコメントでした。

──不幸にして日米戦争が始まった
日本と戦い勝利を目指すのはもちろんだが
それと在米日系市民に危害を加えることとは別問題

戦争が起きても彼らはやはり我らと同じアメリカ人
この問題は米国が直面した最大の試練であり
将来世界に向かって模範を示しうるかどうかの
試験でありましょう

なぜなら米国民は世界各国からの寄り合い世帯
ファシズムと斗い
欧州やアジアに自由と平和を取り戻すには
まず米国こそがその模範を示さねばならない──

♪神よ アメリカを守りたまえ
 闇を照らす光もて 導きたまえ
 山々から大平原 遥か海まで
 守れよアメリカ 我が祖国♪

1941年12月・天羽賢治30歳


山崎豊子 作『二つの祖国』より
脚本:市川 森一・香取 俊介
音楽:林 光
──────────
[出演]
松本 幸四郎 (天羽賢治)

島田 陽子 (田宮梛子)

多岐川 裕美 (畑中エミー)
堤 大二郎 (天羽 勇)
柏原 芳恵 (天羽春子)
かとう かずこ (井本広子)
──────────
沢田 研二 (チャーリー田宮)
──────────
大木 実 (井本虎造)
山田 吾一 (畑中万作)
塩沢 とき (畑中定代)
津島 恵子 (天羽テル)

三船 敏郎 (天羽乙七)
──────────
制作:近藤 晋
演出:佐藤 幹夫

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