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2018年6月22日 (金)

プレイバック山河燃ゆ・(48)兄弟和解

昭和22(1947)年12月22日・広島──。

日赤病院に入院している井本梛子は
8ヶ月も入院してもどかしい思いをしていますが、
少しずつではありますが元気を取り戻しつつあります。

ナースからの書き置きを見ると
「アモウ様がお見えになりました」とありました。
眠っている間に天羽賢治がお見舞いにきてくれたと思うと
それだけでもワクワクしてパアッと表情が明るくなります。

トントン、とノックがあって入ってきたのは
アモウはアモウでも、天羽 忠、弟の方でした。

ストレプトマイシンという結核によく効く薬が最近できまして、
それを使えばすぐに治るらしいのですが、日本では手に入らないので
どうしても結核治療には時間がかかってしまう現状があります。
忠はその名前を頭にとどめておきます。

梛子は、賢治に宛てた“心配しないでくださいね”という手紙を
忠に預け、何かの時に渡して欲しいと依頼します。


裁判所に向かう賢治と入れ替わりに、
忠がワシントン・ハイツに到着します。

そのころ天羽家では、
お手伝いさんが興味本位で少量使ってみたエミーの香水がばれ
酒に酔っていた天羽エミーが乱暴にクビにしているところでした。
外からそんなやりとりを聞いた忠は、表情を曇らせます。

会社に戻った忠は、取引先から
ペニシリンは医師による横流しが露見したし
そろそろ危ないという情報を聞きます。
今後はストマイ、ストレプトマイシンの時代だ、と。

それは梛子が言っていた薬の名前です。
忠は全て売ってくれ、と高いのを承知で札束を取引先に渡します。


極東国際軍事裁判所では
元首相・東条英機の審理が行われています。

賢治はモニターとして、いつものように
ヘッドホンに耳を傾け、通訳に補足をしていましたが
傍聴席に赤い服のエミーを見て、作業の手が止まります。

あまりの動揺に、通訳の仕事を忘れて
審理をしばらく止めてしまうほどでした。

心配した同僚の田島通訳が、賢治を飲みに誘いますが
普段冷静沈着な賢治が酒をあおっているのを見て、
さらに心配になります。

この裁判の先には光が見えず、すでに結論が出ていて、
政治という舞台上で踊らされているだけのような気がする。
賢治は、もう一人の自分が、今の自分を見つめて
そう考えていると漏らします。

そんな時、米国軍人が座る別のテーブルから
東京裁判と日系二世を揶揄する言葉が飛び出して
たまらなくなった賢治は、そのテーブルに押しかけます。

「私がそのお話の二世の一人だ。2つ言っておく」
ジャップと呼ぶな、東京裁判は見せ物ではない。
それでも“番犬か”とバカにされ、
賢治はついに手を出してしまいます。


忠がストレプトマイシンを持って
広島日赤病院の梛子の元に持って行きます。
ありがとう、と涙ぐむ梛子ですが、
後ろで聞いていた広子は複雑な表情です。

ここのドクターを紹介するわ、と広子が忠を廊下に連れ出すと
梛子の病気が結核ではなく急性白血病であることを告白します。
「あと半年ぐらいしか持たないんですって」
我慢していた涙があふれてきます。


昨晩の暴力事件を受けて上司の部長から呼び出しを受けた賢治。
賢治には各方面から苦情が出ているそうです。

モニターとは通訳をチェックする機械に徹することだ、
自分の意見を入れるなと改めて忠告しておきますが
それ以外にも、エミーのアル中のことが近所で評判になっていて、
その元凶である女性問題を一日も早く解決しろ、と忠告を受けます。


花束を持って見舞いに訪れた忠ですが、
梛子から預かった手紙をまだ渡せていないと打ち明けます。
忠も強情ね、と梛子は笑います。
「賢治を避けているんでしょう?」

梛子は、ルソンでの出来事を聞いていまして
敵味方に分かれた苦しみは同じとしても
本当に苦しんでいるのは撃った賢治ではないか、と梛子。
「生涯償いきれない思いを背負って生きていくんだと思うわ」

忠が賢治に許すと言わなければ、兄はずっと苦しみ続けるだけだ。
だから賢治を許してあげてほしい。
公平な立場で兄弟を見てきた幼なじみの、重い言葉です。


極東国際軍事裁判所──。

天皇の平和への希望に反して、元内大臣木戸幸一が
何か行動したかあるいは進言したという事例を知っているか、
という弁護人からの質問に対しての東条英機の発言が
物議をかもします。

「そういう事例はもちろんありません。私の知る限りにおいては
 ありません。のみならず、日本国の臣民が陛下のご意志に反して
 かれこれするということはあり得ぬことであります。
 いわんや日本の高官においてをや」

この発言について、裁判長は
細かな意味合いを了解しているかという念押しをし
東条は頷きますが、通訳や記者たちは
東条が発言の重大さを理解しているのか疑問に感じています。

なぜなら、発言の受け取り方によっては
天皇が戦争しろと言ったから、それに従って戦争をした。
開戦の意思も何もかも天皇の意思によるものだ
というふうに真逆に受け取られかねないからです。


今日の夜もエミー不在で、賢治はひとり待っています。
すると呼び出しブザーが鳴ります。
出てみると、忠でした。
「ちょっと梛子から頼まれものがあって」

忠は内ポケットから、梛子からの手紙を取り出し
無言で渡します。
自分の容体のこと、忠のこと、エミーのこと、
いろいろ書かれてありました。

あ、そうだ、と忠は
カバンから薩摩焼酎を取り出します。

お手伝いさんはエミーが2人とも辞めさせてしまったので
食器なども自分で洗って準備しなければならないのです。
その焼酎を兄弟でいただくことにします。

昭和22年も暮れ、昭和23(1948)年1月1日になりました。

そこに電話が入り、エミーが飲み過ぎて動けないとの知らせです。
電話のベルでアーサーが起きてしまいますが、
忠がアーサーと遊んでいる間に、賢治はエミーを迎えに行きます。

今夜はよく来てくれた、と忠にお礼を言うと
「怒られたんだよ、梛子に。いい加減仲直りしろって」
忠は満面の笑みです。

賢治と握手します。
ようやく雪解けです。


山崎豊子 作『二つの祖国』より
脚本:市川 森一・香取 俊介
音楽:林 光
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[出演]
松本 幸四郎 (天羽賢治)

島田 陽子 (井本梛子)

かとう かずこ (井本広子)
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多岐川 裕美 (天羽エミー)

鶴田 浩二 (東郷茂徳)
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矢崎 滋 (伊佐新吉)

渥美 國泰 (東条英機)

西田 敏行 (天羽 忠)
──────────
制作:近藤 晋
演出:村上 佑二

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