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2018年9月25日 (火)

プレイバックいのち・(23)愛あればこそ

昭和32(1957)年、高原未希は岩田剛造との結婚を決意。
しかし、落ちぶれたとはいえ大地主の後を継いだ未希と
かつての小作の剛造との結婚には反対者も多く、
容易なものではありませんでした。

岩田竜夫と典子の兄妹を家に送り、食事の支度を済ませて
高原家に戻った未希。
いろりではなくストーブをいれましょ、などと言って
未希は話をはぐらかしますが、口を開いたのは村中ハルでした。

ハルは、工藤清吉やイネ、中川邦之や佐智らが結婚に賛成して
これではいけない、自分だけでも反対しなければと思って
あわてて東京から津軽へかけつけたのですが、よくよく聞けば
結婚の話すらしていない有り様だったのです。

剛造の嫁になるには、荷が重すぎます。
前妻・初子との間に子どもが2人、それに姑のテルがいます。
患者の子どもを往診の合間に見ていたのとは違い、
自分の子どもとして、医師業のかたわらお世話しなければなりません。

剛造は一般的なりんご農家と違って、
常に新しいものを追いかけて開発しています。
それが当たればいいのですが、もし失敗した時は
失うもの、犠牲になるものがあまりに多すぎるのです。

それよりもなによりも、大地主の娘と
大地主に仕える小作とでは、つりあいがとれません。
未希は、それを分かった上で、
愛があれば乗り越えられる、と考えているようです。


何も知らないで、子どもたちを引き取りに高原家を訪ねた剛造は
清吉から無愛想に「家さ帰ったよ」と言われて家に引き返しますが、
追いかけて来た清吉に、未希からすべて聞いたと言われます。
未希のことを思うんだったら、話を受けないように、と。

そして後日、高原弘道ら分家の面々が高原本家に集まります。
弘道は剛造を呼びつけ、お前が断ればすべて済むことだと
剛造に断るように迫ります。

そのやり方は卑怯だと未希は泣いて食い下がりますが、
頭を畳にすりつけて、願い出ます。
「未希お嬢さまを、いただかせてください」

そんな剛造に分家たちは激怒し、
惨めな思いをするのはお嬢さまなのに、とイネも泣きわめきます。
しかし未希が決めたことだからそれが一番じゃないの、と邦之が言えば
絶対反対の立場だったハルも、剛造を見直した、と祝福に転じます。

東京に戻るハルの荷物を運ぶため、八木金太が狩り出されますが
少しでも儲かったらトラックを買っておけ、というハルのアドバイスに
ハルの事業よりもきっと大きな会社にしてみせる! と金太。

もしそうなったら、ハルにプロポーズをするつもりだと言うのですが
ハルは笑って相手にしません。
「残念だけどアタシ弘前に嫁に来る気がないンだ」
アッという間に振られてしまいます。


未希と剛造の結婚は
高原家ではようやく認められることになりましたが、
もう一つ、大きく立ちはだかる壁がありました。
剛造の母・テルです。

ハルが東京に戻ってすぐ、未希は剛造とともに
テルが入院している病院に向かうことになりました。

テルの存在は、未希と剛造の今後を握っている鍵と言え、
わざわざテルに頭を下げに行くことも必要ないと考えるイネは
もしテルが少しでも不満な顔をするようであれば
この結婚は諦めてもらう覚悟で、と釘を刺します。


作:橋田 壽賀子
音楽:坂田 晃一
語り:奈良岡 朋子
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[出演]
三田 佳子 (高原未希)
石野 真子 (中川佐智)
渡辺 徹 (中川邦之)
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大坂 志郎 (工藤清吉)
赤木 春恵 (工藤イネ)
──────────
伊武 雅刀 (岩田剛造)
吉 幾三 (八木金太)
泉 ピン子 (村中ハル)
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制作:澁谷 康生
演出:布施 実

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