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2018年9月16日 (日)

大河ドラマ西郷どん・(35)戦の鬼 〜龍馬暗殺 西郷の謀略〜

土佐の山内容堂の建白を受け入れて、将軍徳川慶喜は大政奉還を断行。

大政奉還をされて困るのは、しばらく政治から遠ざかっていた
呑気な公家たちでありまして、そんな彼らに政治力などあろうはずもありません。
いずれ慶喜たちに助けを求めてくるに違いありません。
その時に、政治の中心に徳川が入り込めば全ては丸く収まるのです。

慶喜は大政奉還によって逃げただけ、と見る西郷吉之助は
息の根を止めるまで叩き潰すと息巻きます。
大政奉還を、容堂を介して進言させたのは坂本龍馬でして
龍馬は、そんな吉之助と袂を分かちます。


吉之助は出兵を仰ぐために薩摩に戻ってきました。

討つべき幕府はもうない、という島津久光に対し
吉之助は、岩倉具視が用意した
逆臣徳川慶喜を討ち取れという内容の、ニセの勅命を見せます。


鬼のような表情を浮かべる吉之助も、
いざ家に帰ればパパの顔です。
糸が初めての子どもとなる寅太郎を産んだのです。


京の河原町にある近江屋では、
龍馬と中岡慎太郎が何者かの襲撃を受け、落命します。
慶応3(1867)年11月15日のことでした。

数日後、3,000の兵とともに京に上った吉之助は
龍馬の訃報を耳にします。
そして龍馬の手紙を持って薩摩屋敷に飛び込んできたお龍は
あんたが殺したんや! と泣き叫びます。


無表情の吉之助は、何者かに指示をしています。
今から江戸に下って500人ほどの浪士を集め
大きな商家を狙って火をかけよ、と。

そして相手を怒らせるため、
薩摩藩の仕業だと分かるようにしろ、と。

そんな兄を遠くから見て、複雑な思いを抱く西郷信吾です。


大政奉還が成り、村を出ることを許された岩倉は
5年ぶりに京に戻ってきました。
そんな岩倉の元に吉之助と大久保一蔵が集まります。

天皇に働きかけ、幕府の廃絶を宣言してもらいたいのです。
御所を警護している会津藩と桑名藩を追い払い、
慶喜や幕府びいきの公家衆を御所から遠ざけるわけです。
つまり、慶喜を丸裸にしてしまおうという策です。

12月9日、吉之助たちは御所を占拠する計画を実行。
御所周囲の門は、薩摩、土佐、越前、芸州、尾張の兵で
固められたのです。


新たに即位した明治天皇の下で、王政復古の大号令が発せられ
これにより徳川幕府260年の歴史に終止符が打たれます。

この後、今後の政治を決める小御所会議が開かれますが、
徳川家と慶喜の処遇について、寛大な処置を求める意見が多数あり
岩倉や一蔵たちは劣勢となっていました。

夜になっても、容堂の粘りで長引き、会議は終わらず。
ここでもし折れてしまえば、徳川は必ず力を盛り返します。
そうならないために、岩倉には意地を通してもらわなければなりません。

吉之助は小刀を一蔵に預け、岩倉に渡すように伝えます。
「そげなこつ、短刀一本あれば事足りっじゃろ」

このやりとりを偶然耳にした容堂は、一言も発さなくなり形勢は逆転。
慶喜に辞官納地の命令が下されることになり、
新政府から慶喜を排除することに成功します。


江戸の町に火がかけられ、
それが薩摩の仕業らしいという情報が慶喜の耳に入りました。

旧幕臣たちは、薩摩が舐め腐っていると激怒し
迎え撃つ準備にかかろうとしますが、
慶喜は怒り頂点に、ならぬ! 分からぬのか!! と怒鳴ります。
「全ては薩摩の策、誘いに乗れば薩摩に戦の大義名分を与えることに」

薩摩の誘いに乗ってはならぬ、と厳命しておいたのですが、
度重なる薩摩の挑発に庄内藩が乗ってしまい、
江戸薩摩藩邸に攻撃してしまったのです。

慶喜は京を脱出して大坂に逃げます。


慶応4(1868)年1月2日、吉之助は
江戸と大坂から下って来た旧幕府軍15,000と
戦う決断を下します。

天皇の下で戦う自分たちは官軍、
旧幕府軍は精鋭とはいえ朝敵、といって士気を高めます。

旧幕府軍も同様に戦支度にかかりますが、
そこに慶喜の姿はありませんでした。


ここ最近、ずっと吉之助のそば近くにいる信吾は
あれだけ戦嫌いだった吉之助が
今は喜んで戦をしようとしているように見え、

かつ江戸薩摩藩邸を庄内藩に攻撃させたのも
吉之助の策略だったと知って、戦の鬼、とつぶやきます。

そんな戦の鬼は、実弟に対して
「死力を尽くして戦え」と言い置き去って行きます。


慶応3(1867)年12月9日、
江戸幕府を廃絶し、新政府の樹立を宣言する。

明治10(1877)年9月24日、
西南戦争で西郷隆盛が討ち死にするまで


あと9年9ヶ月──

(大河ドラマ『翔ぶが如く』では第26回「討幕への道」〜第28回「江戸開城」付近)
(大河ドラマ『篤姫』では第44回「龍馬死すとも」〜第46回「慶喜救出」付近)


原作:林 真理子
脚本:中園 ミホ
脚本協力:三谷 昌登・小林 ミカ
音楽:富貴 晴美
タイトル映像・題字:L.S.W.F
語り:西田 敏行
──────────
[出演]
鈴木 亮平 (西郷吉之助)
瑛太 (大久保一蔵)
黒木 華 (西郷 糸)
錦戸 亮 (西郷信吾)
桜庭 ななみ (市来 琴)
渡部 豪太 (西郷吉二郎)
柏木 由紀 (西郷 園)
堀井 新太 (村田新八)
──────────
泉澤 祐希 (川路利良)
大野 拓朗 (中村半次郎)
塚地 武雅 (熊吉)
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松田 翔太 (徳川慶喜)
高梨 臨 (ふき)
山口 翔悟 (中岡慎太郎)
柏原 収史 (松平容保)
津田 寛治 (松平春嶽)
大鷹 明良 (山内容堂)
堀内 正美 (板倉勝静)
青木 崇高 (島津久光)
水川 あさみ (龍)
小栗 旬 (坂本龍馬)
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笑福亭 鶴瓶 (岩倉具視)
石橋 蓮司 (川口雪篷)
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制作統括:櫻井 賢
    :櫻井 壮一
プロデューサー:小西 千栄子
演出:盆子原  誠


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『西郷どん』
第36回「慶喜の首」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜

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