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2018年12月28日 (金)

プレイバックいのち・(50)いのちふたたび [終]

岩田剛造の死から1ヶ月あまりが過ぎ、
四十九日の法要が近づいていました。

しかし剛造の葬儀以来固く閉ざされた未希の心は
工藤清吉やイネの心遣いや中川邦之の思いやりも届かず
ますます暗く落ち込んでいくようでした。

仕事の合間を見て、八木金太が高原家に見舞いに来ますが
金太の顔を見れば、病気に気づいてあげられずに死なせてしまった
村中ハルのことを思い出してしまうかもしれないので
イネも金太を未希に会わせるのをためらってしまいます。

岩田家に行って来る、という中川佐智に、イネは
岩田典子の仕打ちを考えたら、
未希は岩田から縁を切られたと思うのは道理でありまして
岩田がそうしたいというならそうするしかないと
こちらから頭を下げるような真似はさせたくないようです。


農業の専門誌が高原家に届き、清吉はそれを未希に渡します。

その専門誌には、剛造が農業賞を授賞したときに
書いたと思われる剛造の随筆が載っているとかで、
清吉はニッコリ笑って部屋を出て行きます。

『農業展望 特集・受賞者の声』──。

急いでページを開くと、そこには
未希と名づけたリンゴ、という題名で
剛造の顔写真とともに随筆が載っていました。

10年間に渡り品種開発に努め、ようやく実がなった時、
剛造は愛する妻の名前「未希」をその品種に名づけました。
それは、妻への精一杯の感謝の気持ちからだったのです。

りんご作りに携われたのも、未希が励ましてくれたおかげです。
認知症(番組では「老人性痴呆症」)の母・テルを看取ったのも、
長男・竜夫を大学まで出したのも
長女・典子には陰日向なく思いやりをかけ続けたのも、未希でした。
この賞は、妻にいただいたものだと思っています、と──。

随筆を読んで、未希は号泣します。


邦之は、夕飯前に3軒ほど往診に出かけ
ついでに岩田家に立ち寄って四十九日の法要について
打ち合わせをして来る、と言っています。

部屋に閉じこもっていた未希が出てきて
清吉の前に座り、手を握って笑い合います。
「ありがとう」

突然のことで、邦之や佐智、それにイネには
何が起こったか分からないわけですが、
それよりも分からない事態が起きます。

未希を恨んで岩田から追い出した典子が
高原家にやって来たのです。
典子は未希が近づくと土間に額をつけ
土下座してこれまでの非礼を詫びます。

典子の手には、先ほどまで未希も読んでいた
『農業展望』の本が握られていました。
舅の信吉が典子に届けてくれたそうで、
剛造の気持ちをそこで初めて知ったそうです。

いいのよ、と未希は典子を受け入れます。
その横で、本当によかったよかったと
笑顔で頷く清吉の姿がありました。


剛造の随筆が未希にとって剛造の遺言代わりとなり
未希の気持ちも幾分かは晴れて、
曇った表情から穏やかな表情へ変化していました。

未希から後を託された竜夫と征子は
医療保険の不正請求事件の修正も進み、合理化を進めた結果
未希の思いが大きかった老人病に特化した病院として
生まれ変わることにしました。

これから日本は高齢化社会に突入して行くので
この方向であれば間違いはなさそうです。
その上で竜夫は、未希に
東京に戻って来てください、と伝えます。

しかし未希は、竜夫の誘いには応じず
津軽に残って剛造のそばにいたいと言います。


剛造が造ったりんごを育てる手伝いを始めた未希ですが
これまでしばらく部屋に閉じこもっていて
急に外に出て日光を浴びたものだから
一種の日射病にかかって高原医院に担ぎ込まれます。

典子や豊から、りんご作りの邪魔はして欲しくないといわれた未希。
夫を失い、もはや邪魔者扱いされる有り様の未希は
剛造のところ以外、行き場所がなかったわけです。
佐智が未希の様子を見に部屋に行ってみると、置き手紙がありました。
『しばらく旅に出ます。心配しないでください』


未希はバスを乗り継いで、山奥にある旅館に一泊します。

女将がよくしてくれるのですが、
夕飯もほとんど手をつけず
外の景色を眺めてばかりいる未希が気になるようで
『お加減でも悪いのですか』と聞いてみるのですが、

未希は、少し疲れちゃって食欲がないみたい、と
力なく答えるばかりです。

そんな時、厨房の方から女の苦しむ声が聞こえてきます。
産気づき、破水してしまっているようです。

慌てふためく旅館の主人と女将を見て
ただ事ではないことに気づいた未希は
女性を病院に運んだ方がいい、と言いますが、
産婦人科なんかこんな山奥にはない、と言われてしまいます。

診療所であれば夜間は医師はいないものの
看護師がいる、ということなので、
そこに運んで未希が処置することにします。


診療所に到着した未希はてきぱきと指示を出し
看護師とともにお産の準備に入ります。

この母親はすでに3児の母であり
比較的安産だったことから
今回も軽く考えていた経緯があり、
今回は破水もあって難産が見込まれます。

未希は慎重に子供を取り上げ、母体も縫合するなど
適切な処置で母子ともに命を助けることができました。

母親からは命の恩人と感謝される未希ですが、
未希も、忘れかけていた何かを取り戻せたことで
それに気づかせてくれた母親に感謝しています。


昭和60(1985)年の秋、未希は募集に応じて
ある島の診療所に赴任することになりました。

未希は佐智、八木金太とともに
岩城山神社に詣でます。

ここは母・千恵をおぶって参道を歩いた思いでの地であり
剛造との再婚を決めたとき、まだ幼い竜夫と典子の
手を引いて詣でた場所でもあります。

『また津軽から人生を歩き始める』
そう強く決意します。


津軽の野に秋の気配が感じられる頃
未希は故郷を離れます。

終戦の時、金太の荷馬車で
佐智とともに引き揚げて来た道を
40年を経て、いま去ってゆく未希に
さまざまな思い出が浮かんでは消えていきます。

終戦後40年、未希には短くて長い
遥かな道のりだったのです。


未希はいったん東京の高原病院に立ち寄り
竜夫と征子に診療所赴任の挨拶と、
高原病院に大きく貢献してもらった
大場甚一郎に挨拶を済ませると、

浜村直彦とともに伊豆の老人ホームに向かい
坂口一成・美代夫妻に会いに行きます。

坂口は老人ホーム内でも医療活動を行っていて
まさかこんなところに来てまで、と本人も驚いていますが
美代曰く、坂口は人が好く、
医師という仕事が好きなのでとさほど驚いてはいません。

しかしこういう医療活動をしていると
未希が目指した無医村での医療活動が
医師としてやらなければならないと考える気持ちも
分かるようになって来た坂口です。

私は何のために医者になったのか
もう一度そこから始める気になった未希。
直彦は、また別の道を歩くことになりましたが
未希を明るく見送ります。


剛ちゃん……とうとうここまで来たわ。
一人でどこまでやれるかは分からないけど
島の人になったつもりで精一杯やってみる……。

剛造を思い出し、語りかけているときにも
子供が高いところから落ちた、と運ばれてきます。
『あー、はいはい』


作:橋田 壽賀子

音楽:坂田 晃一

語り:奈良岡 朋子

演奏:新室内楽協会
テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
テーマ音楽指揮:小松 一彦

監修:小木 新造
  :小舘 衷三
医事監修:行天 良雄
    :白石 幸治郎

衣裳考証:小泉 清子
    :鈴木 紀男
方言指導:津島 康一
    :相沢 ケイ子

──────────

[出演]

三田 佳子 (岩田未希)

岸本 加世子 (岩田征子)

役所 広司 (浜村直彦)

渡辺 徹 (中川邦之)

石野 真子 (中川佐智)

織本 順吉 (小松医師)
草見 潤平 (岩田 豊)

今西 正男 (文造)
三好 美智子 (道枝)

川島 一平 (勘造)
服部 妙子 (君子)

──────────

大坂 志郎 (工藤清吉)

赤木 春恵 (工藤イネ)

柳生 博 (大場甚一郎)

新藤 栄作 (岩田竜夫)

高木 美保 (岩田典子)

柳谷 寛 (加川)
木村 有里 (安子)

畠山 亘世 (母親)
松田 真知子 (母親)
篠崎 真由美 (子供)
山本 美洋 (子供)

鳳プロ
劇団いろは
劇団若草
 ─────
協力:青森県 弘前市

──────────

伊武 雅刀 (岩田剛造)

吉 幾三 (八木金太)

野際 陽子 (坂口美代)

宇津井 健 (坂口一成)

──────────

制作:澁谷 康生

美術:川口 直次
技術:田村 久男
効果:中村 真一

照明:遠藤 信明
カメラ:久保 宣雄
音声:仲野 次郎
記録・編集:高室 晃三郎

演出:伊豫田 静弘


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