« 連続テレビ小説おしん・青春篇(37)〜(42) | トップページ | バス停について本気出して考えてみた(269) »

2019年2月17日 (日)

大河ドラマいだてん 東京オリムピック噺・(07)おかしな二人

金栗四三は今日も走る。
スッスッハッハッスッスッハッハッ……。

ただ、最近は単独で走るだけではなく
徒歩部部長の可児 徳が自転車で追いかけて来て
走れ走れと発破をかけています。


嘉納治五郎は、もう一人のオリンピック出場候補である
三島弥彦を呼び出し、どうする? と背中を押します。
世界記録の四三でさえ、自費で行きたいと言っているのです。
(というより、単に治五郎の口車に乗せられただけですが)

弥彦は12秒で優勝でしたが、世界記録は10秒と4/5(10.8秒)。
そんな弥彦に、民衆の厳しい声が治五郎の元に届けられていました。
「そもそも記録員である弥彦には出場権が与えられていない」だの
「記録とて実に怪しい」だの「まぐれじゃないのか」だの。

明治45(1912)年2月・オリンピック出発まで3ヶ月。

四三は故郷に1,800円の無心をしましたが、返事が来ません。
そもそも兄はマラソンにうつつを抜かすと四三をよく思っていないですし
1,800円もの大金は農家には負担が大きすぎます。

学校は休学し、借金するしかなさそうです。
やはり治五郎が推薦してくれたこともあるし、
そこまでしてでもオリンピック大会に出場したいのです。

そんな四三の熱い思いを知った可児は、治五郎に
せめて旅費の500円だけでもと食い下がりますが、
辛亥革命で10万円の借金を抱え込んだ治五郎にも
大日本體育協会にも500円ですら出せる余裕がありません。

当時の10万円といえば、今の貨幣価値でざっと数億円。
二つ返事で出せるとは言えません。

一方、弥彦のほうも
兄の三島弥太郎が出場を許可しないと思われます。
弥太郎は横浜正金銀行を弥彦に任せ、
自らは日銀総裁に就任する見通しなのです。

金があるのに行けない三島、行けるのに金がない金栗──。


そんな時、兄の金栗実次から手紙が届きました。
また叱られる、と思ったところですが、ところがどっこい
四三が世界記録で新聞に掲載されたと
家中の者がみな大喜びして、天晴れと祝福してくれたのです。

治五郎から言われて、ストックホルムに出る。
兄も、母も、みな四三の活躍を祈っている……。
「金のこつは気にするな。必ず俺がなんとかする。
 お前にはそれだけの価値があるったい」

四三は大泣きします。


翌朝、四三は治五郎に呼ばれて大日本體育協会を訪れます。
そこには弥彦が待っていました。
「改めて三島弥彦だ。宜しく頼むよ」
ふたりは固い握手を交わします。

ふたりの前に出されたのは、ENTRY FORM。
申込書です。

たかがかけっこに夢中になる年齢でもない。
ストックホルムには行かない。
かつてはそう言っていた弥彦。

立派な大会ならなおのこと出場は無理。
そんな大きな大会とも知らずに。
そう言っていた四三も、ゆっくりと名前を記入します。

さて、申込も済んだことだし、実務的なお話です。
出場に向けて、弥彦と四三には、大森安仁子による
英会話のレッスンを受けてもらうことにします。
西洋式の礼儀作法、食事のマナーもです。


熊本では、実次が家族を連れて
父の最期を看取ってくれた春野医師の家におしかけ
魔除けの刀を買ってくれと懇願しておりますが、

春野家にもそんなに金があるわけでもなく、
魔除けと言っても効き目があるわけでもなく
無下に断られてしまいます。

そこに帰って来たスヤが、池部を紹介してくれたのです。
池部は玉名の庄屋で、スヤがもうすぐ嫁ぐ先です。


四三は三島家に招待され、広い庭で迷子になり
盗人と間違えられ、ようやくたどり着きます。
弥彦の提案で、三島家で
テーブルマナーの講習会があるのです。

凛として座る三島和歌子ですが、四三の話す言葉を聞いて
薩摩出身である和歌子は四三が熊本出身であると言い当てますが、
同郷だと思って嬉しくなって田原坂の話などをし始める四三の
話を遮って、不機嫌そうに出て行きます。

緊張のあまり、厠へ走る四三ですが、
真後ろに立つ軍人を見て、横の壁に立てかけている刀に気づき
これですか、と手渡す四三は
その軍人が、乃木希典であることに後から気づきます。

当時の三島家は、政財界の要人たちが集まる
いわば“サロン”だったのです。

テーブルマナーの講習会では
コンソメスープ、鮭のムニエル、ローストビーフ……。
スープはズルズル音を立てて飲むし、ナイフの持ち方もなってない。
先が思いやられます。


実次から何の音沙汰もないまま、2ヶ月が過ぎ
オリンピック出発まで1ヶ月となりました。

最初は協会が渡航費を出すと言っていたのに
なぜ自費となったのか、校長に騙されていないか? と
美川秀信が言うので、それを確かめに四三は校長室へ。

ちょっと付き合え、と治五郎は四三を外に連れ出し
かつて治五郎が欧米視察に行く際に
あの勝 海舟が餞に仕立ててくれたコートを質に入れ

その用立てた金とポケットマネーで、
コートを新しく仕立てて来い、と言うのです。
治五郎個人からの餞です。

凌雲閣から日本橋の三越呉服店へ向かった四三。
2週間後、立派なフロックコートと背広が届きます。

しかし四三は、出発に向けて進められていく準備に
心が追いついていないようです。
故郷から金が届かず、四三はついに
羽田競技場での予選会優勝トロフィーに手をかけます。

市電に乗ろうと準備していた四三ですが、
お地蔵さんに手を合わせている間に、市電は行ってしまいました。
乗り遅れです。

あーあ、と思っていると、
道路の反対側に、赤いコートの男が立っていました。
実次です。
「金1,800円、持ってきたばい! ははは」


※この物語は史実を基にしたフィクションです※


作:宮藤 官九郎
音楽:大友 良英
題字:横尾 忠則
噺(古今亭志ん生):ビート たけし
──────────
[出演]
中村 勘九郎 (金栗四三)
綾瀬 はるか (春野スヤ)
生田 斗真 (三島弥彦)
杉咲 花 (シマ)
永山 絢斗 (野口源三郎)
勝地 涼 (美川秀信)
──────────
森山 未来 (美濃部孝蔵(語り))
峯田 和伸 (清さん)
──────────
中村 獅童 (金栗実次)
宮崎 美子 (金栗シエ)
──────────
杉本 哲太 (永井道明)
ピエール 瀧 (黒坂辛作)
小澤 征悦 (三島弥太郎)
シャーロット・ケイト・フォックス (大森安仁子)
古舘 寛治 (可児 徳)
白石 加代子 (三島和歌子)
竹野内 豊 (大森兵蔵)
役所 広司 (嘉納治五郎)
──────────
制作統括:訓覇 圭・清水 拓哉
プロデューサー:岡本 伸三・吉岡 和彦
演出:一木 正恵


◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『いだてん』
第8回「敵は幾万」

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜
BS4K:午前9時〜

|

« 連続テレビ小説おしん・青春篇(37)〜(42) | トップページ | バス停について本気出して考えてみた(269) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 連続テレビ小説おしん・青春篇(37)〜(42) | トップページ | バス停について本気出して考えてみた(269) »