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2019年5月24日 (金)

連続テレビ小説おしん・試練篇(121)~(126)

おしんは、髪結いの話があるのなら
どうして出髪に出てはならないのかを
田倉竜三に食い下がっています。

 

このままでは、雄のおしめを洗うための
石鹸すら買うことができません。
おしんとしては、一人10銭でももらえたら
日用品に充てることができるのです。

 

竜三は、石鹸は家のを使えばいいとか
母・清からお小遣いをもらってやるとか
回答がいつも明後日の方向なのですが、
竜三がそう出れば、怒られるのはおしんなのです。

それよりも、おしんはどうして出髪をやってはいけないのかにこだわります。
畑仕事の合間にすれば、だれに迷惑をかけるわけでもないし
それよりもおしんたちが自由に使えるお金を作り上げるほうが
何よりも先決であるのです。
竜三は、母の気持ちを理解していないとして大激怒。
田倉家の嫁が金欲しさに出髪というほうが
田倉家にとっては大迷惑な話なのです。
母親からはつまらぬ男扱いをされ、
おしんからはどんどん文句を言われ
竜三は次第にやる気をなくしていきました。
そしてついに、畑仕事を放り投げてしまいます。
おしんは、竜三の気持ちが分からないでもありません。
しかし帰宅したらまたひと悶着あるのかと
暗い気持ちになっていました。
おしんも闘いです。
遠慮していてはご飯もろくに食べさせてもらえないと
さっさとご飯を食べ、おかわりをしてお櫃を空にしますが、
一緒にご飯を食べていた義姉が清に言いつけたようです。
なんとかこの家を出ていくことを考えたいおしんですが、
竜三は、土地なら何が起こっても裏切らない、と
父・大五郎にかけあってみることにします。
大五郎は有明海干拓の組頭なので、
その組に入れてもらいたいと言い出したわけです。
土地を開いて5年後には畑として活用でき、
10年後には自分のものになるというきまりを生かして
竜三は、清たちの反対を押し切って、組に入ります。
むこう10年にわたって世話になるなら、と
おしんはわざと手を出さなかった奥の仕事も
手伝ったほうがよかろうと義姉たちに声を掛けますが、
他人に邪魔されるのは迷惑、と相変わらず拒絶されるし、
何か手伝いを、と清に言えば
今まででさえただ働きだと文句を言われてきているのに
これ以上働かされて何を言われるか分からんと
さんざんに言われてしまいます。
それどころか、
子どもたちが、意味も分からず「ごくつぶし」と言っていて
清や義姉たちがおしんに対してそう言っていたと知ると
おしんは胸をえぐられるような思いをしています。
このような地獄がいつまで続くのか、
奈落の底に突き落とされるような思いのおしんでした。
誰が何を言おうと、おしんはこの家ではよそ者でした。
いつか家を出ようと決心したのは、この日の夜のことでした。
大正13(1924)年。
酒田の加賀屋には、山形からふじが年始の挨拶に来ていました。
大奥様のくには、相変わらず元気そうです。
孫娘の加代が子供を産むまでは死ねないと頑張っていますが
幸せな結婚をし、子供にも恵まれたおしんとは違い、
どうして加代は幸せになれないのだろうか、と頭を抱えます。
田倉家でも正月の祝いの席が設けられますが
いつしか無表情な女になっていたおしんは
無理に祝いの席に座ることをせず、外でおもりをしています。
髪結い長谷川のたかから年賀あいさつのはがきがとどき
おしんにも久々に笑みがこぼれます。
9月の地震の後、東京の町は復興に向けて進んでおりまして
最近ようやく東京に戻ってきたとのことでした。
そして3月には髪結いの店を再開できそうだ、という
なつかしいたかの手紙は、おしんの心に灯をともすものでした。
いつまでもふくれ面のおしんを見ているのがつらくて
竜三は家庭内別居を言い出します。
清は竜三のふとんを預かり、おしんには
さっさと出ていくがよか、と捨て台詞を吐いていきます。
くる時がきた。
もう田倉家にいる理由がないのです。
春になって、たかが髪結いの店を開くまでの辛抱だ、
春までだ、春までだ……。
佐賀にある源右衛門の墓にお参りをする
おしんおばあちゃんと圭です。
ひとり身を通したために身寄りがなく
清が建ててくれたわけですが、
今では源右衛門をなぐさめてくれる人もいません。
源右衛門の墓の近くで、身投げがありました。
身を投げたのは佐和でした。
おしんは、思いつめて身を投げたくなる佐和の気持ちも
分からなくもありませんでした。
やはり家族内でケンカが起きるたびに
嫁が女郎上がりやからな、とケンカのきっかけになっていることもあって
いたたまれなくなって、気が付けば岩場から飛び込んでいたわけです。
「佐和さん……これからどうするつもり?」
おしんは声を掛けます。
どうにかなる、と東京で暮らすことを模索します。
お彼岸の中日であれば、野良仕事もお休みなので
好都合なのです。
おしんは一人分の汽車賃を佐和に渡し、
汽車の中で落ち合うことにします。
しかし、予想外だったのは
おしんの腹の中には2人目の命を宿していることでした。
決行の日、荷物はすべて体に縛り付け
畑に出たらもう戻らないつもりです。
汽車で落ち合う予定の佐和は竜三を呼び出し、
おしんが午後の汽車で東京に向かおうとしていることを伝えます。
女が一人で生きていくには、障害が多すぎると考えたのです。
それを聞いた竜三は、田倉家までの道を急いで戻ります。
竜三と鉢合わせしたおしんは、慌てて来た道を戻りますが
竜三に追いつかれてしまいます。
田倉での暮らしはもうたくさん! というおしんに
東京行は認めても、雄は置いていけ、という条件です。
そしておしんの腕から雄を奪い、おしんの手を払いのけると
おしんは岩に頭を打ち付け、意識を失っていました。
<hr />
作:橋田 壽賀子
音楽:坂田 晃一
語り手:奈良岡 朋子
──────────
[出演]
田中 裕子 (おしん)
泉 ピン子 (ふじ)
並木 史朗 (竜三)
小林 千登勢 (みの)
東 てる美 (加代)
香野 百合子 (佐和)
──────────
高森 和子 (清)
渡辺 美佐子 (たか(声))
北村 和夫 (大五郎)
長岡 輝子 (くに)
大橋 吾郎 (圭)
乙羽 信子 (おしん)
─────────
制作:岡本 由紀子
演出:江口 浩之

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