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2019年5月26日 (日)

大河ドラマいだてん 東京オリムピック噺・(20)恋の片道切符 ~金へ夢再び!~

最後の最後までトップを守ってきた明治大学ですが
ラストの報知新聞社前の右折で転倒し、
そのすきに東京高師がゴール!
 
東京高師の逆転優勝に沸く中、ただひとり
転倒した西岡に間近で声援を送り続けたのは
大日本体育協会の会計担当、岸 清一でした。
それが、大学関係なくエールを送り
ゴールを称えるという感動の物語に──。

岸は、加納治五郎に握手を求めながら
必死に頭を下げ、懇願します。
 
「嘉納さん……マラソン、やれませんかね……。
 やれんのかなぁ……やるべきでしょう!!
 こんな……感動的なレースなら……絶対やるべきです!!」

 

<strong>親愛なるクーベルタン男爵殿
来たる第七回アントワープオリンピックにおいて
マラソンレースが正式種目から除外されたる件、
甚だ残念でならない。</strong>

治五郎が親書で直訴した結果、マラソン競技は復活します。

感動した岸の手腕により、今回のアントワープオリンピックでは

選手に渡航費が支給されることになりました。

  • マラソン4名 (金栗ほか3名)
  • 陸上競技5名
  • 三種競技2名
  • 十種競技1名 (事務局野口)
  • 水泳2名
  • テニス2名
  • 監督1名

 

浜松といえば、勝鬨亭の世話になっていた三遊亭朝太ですが

どこの一座にも入れてもらえなかったのですが、

ちいちゃんという色っぽい女性がいました。

 

そのちいちゃんとのお話の前に、浜松水練には

まーちゃんこと田畑政治という造り酒屋の次男坊がいたのですが、

なんと帝大に入るほどの優秀さで浜松水練に帰ってきました。

 

当時の水練は日本泳法、

源平の昔から武術として受け継がれてきた泳法でして、

水は顔に一切つけず、いかに静かにかつ体力を消耗せずに泳ぐか。

はて、そんな泳法がオリンピックで通用するのでしょうか。

 

 

大正9(1920)年のある夜明け前。

 

金栗四三が提唱する呼吸法で、スッスッハッハッと走っていたシマが

下宿先でパタと足を止めます。

四三の、毎朝恒例の水浴びの雄たけびが聞こえてきたのです。

「えっ……うそ、早っ」

 

四三が走っていくのを呉服屋の看板に隠れてやり過ごし、

四三とは逆の方向に走り出すシマですが、

単に区画を一周しただけの四三にみつかってしまいます。

 

四三がオリンピックに選ばれたと知り、

女子競技の有無を尋ねてみますが、四三は困惑した表情です。

女子は男子と違って競い合ってはならないとは理不尽だ、と

思いを四三にぶつけます。

 

「女子体育には間に合いましたが、女子スポーツには

 私、早すぎたのでしょうか」

ひどくがっかりするシマを前に、

四三は女子スポーツの可能性を語り、励まします。

 

5月、日本選手団壮行式が開かれます。

そこには選手団監督として、立野 保・帝大弁護士が立っていました。

永井道明が監督を辞退し、今度こそ自分が、と息込んでいた可児 徳は

今回もお見送りとなりました。

 

今回の行程はアメリカ周りで5ヶ月の遠征、

テニス以外の選手13名と監督1名を乗せた船が

横浜港からサンフランシスコに到着。

 

陸路を列車に揺られて

ニューヨークでは加納団長とテニスの2名が合流、

その名もオリンピック号という客船に乗り、

ロンドン経由でアントワープを目指します。

 

そして8月3日、ベルギーのアントワープに到着。

14日には開会式が行われます。

オリンピック経験者は、四三のみ。

 

 

3ヶ月後。

オリンピックの報告会が開かれ、多数の報道記者のほか、

永井や二階堂トクヨ、シマ、金栗実次と池部スヤが訪れておりました。

しかしそこには、四三の姿はありませんでした。

 

テニスシングルスで熊谷が銀メダル、

ダブルスでは熊谷・柏尾組が銀メダルという成績。

その他は最下位、失格、棄権、予選敗退と散々たる結果に終わりました。

 

「この非国民が!」

無情に浴びせられた新聞記者からの慈悲もない言葉に

あンたに何が分かる!と選手は詰め寄り、場は紛糾。

 

せからしか! と表に出てきたのはスヤでした。

たとえ16位とは言っても、日本人で初めてゴールすることができた四三は

「負けた」のではない、勝ったのだ、と主張して

不満たらたらの報道陣の声をシャットアウトしてしまいます。

 

二階堂は相変わらず大日本体育協会への不満を述べ

会長たる治五郎の責任問題を追及しようとしますが、

永井が二階堂の肩に手を置き、それはこの場で

論ずることではない、とくぎを刺して終わります。

 

治五郎は、会長職を退く決意を固めていました。

治五郎としては、50年後、100年後の日本人が

スポーツを楽しんでくれていたら、うれしいなと

ただそれだけなのです。

 

 

四三は傷心気味で、戦火の後もおびただしい

ヨーロッパの街をさまよっていました。

東京に戻ったところで職もなければ目標も、ない。

 

四三は、四年前に行われるはずであった

オリンピックの地・ベルリンにたどり着きました。

このまま熊本に引き下がるか、

それともこのまま世界にを放浪するか……。

 

そんな時、足元に槍が飛んできました。

んばばっ!

 

しかし槍を投げていたのは女性です。

四三は女子が元気よくスポーツに励んでいる姿に驚きます。

 

 

※このドラマは、史実を基にしたフィクションです。
 
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作:宮藤 官九郎
音楽:大友 良英
題字:横尾 忠則
噺(古今亭志ん生):ビート たけし
──────────
[出演]
中村 勘九郎 (金栗四三)

綾瀬 はるか (池部スヤ)

生田 斗真 (三島弥彦)

杉咲 花 (シマ)

永山 絢斗 (野口源三郎)

勝地 涼 (美川秀信)

柄本 佑 (増野(写真))
──────────

森山 未来 (美濃部孝蔵・語り)

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中村 獅童 (金栗実次)

──────────
杉本 哲太 (永井道明)

三宅 弘城 (黒坂辛作)

古館 寛治 (可児 徳)

永島 敏行 (武田千代三郎)

岩松 了 (岸 清一)

寺島 しのぶ (二階堂トクヨ)

大竹 しのぶ (池部幾江)

役所 広司 (嘉納治五郎)
──────────
制作統括:訓覇 圭・清水 拓哉
プロデューサー:岡本 伸三・吉岡 和彦
演出:大根 仁

 
◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆
 
NHK大河ドラマ『いだてん』
第21回「櫻の園」
 
デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜
BS4K:午前9時〜

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