連続テレビ小説おしん・(133)~(136)試練篇/(137)~(138)自立篇
かつておしんが田倉本家を逃げ出そうとしていたことが
清の耳に入り、清は大激怒。
今回のことで田倉家から追い出そうと企んでいた清は
むしろ追い風だと、大手を振って出て行けと引導を渡します。
竜三は、おしんの逃亡未遂は知っているものの
ここはかばい立てしなければおしんはここにはいられないと
わざと冷静さを装い、そんな冗談を無責任な! と笑い飛ばします。
しかし清はうわさ話を信じてこんな話をしているわけではありません。
佐和は女郎のときの着物を売りながら金の足しにしていたのですが
耕造の妹がその手元に残る着物のうち1枚を欲しがっていて、
すると隠していた大金が出てきて──。
妹たちでさえ稼ぎの全てを家に入れているというのに
どうして佐和はそんなに金を貯め込めるのか?
考えられるとすれば、家の金をくすねたか、女郎を続けているか
その2つしかありません。
「あン金は……田倉のおしん奥様にいただいたもンですたい」
そしておしんが佐和を東京に誘った事実が判明し、
耕造の母親が田倉本家へその照会があったのです。
ここまで証拠を揃えられたら、もうおしんには何も言えません。
おしんは、佐和のところに急ぎます。
その道の途中で、佐和の夫・耕造がおしんを見つけるやいなや
佐和を返せ! とおしんの首をしめます。
竜三がどうにか二人を引きはがし、冷静になって聞いてみたのが
こういういきさつだったのです。
おしんは耕造に頭を下げ、余計なことをしたと詫びますが
冷静になってみればおしんのせいではありません。
佐和のことで、耕造と母親や妹たちとは諍いが絶えませんで
女郎女郎と言われ続ければ、さすがに逃げ出したくなるでしょう。
耕造は、佐和を守りきれなかった自分自身を責めます。
大五郎に詳細を聞かれたおしん。
東京へ逃げようという覚悟をし、実行に移したのはホント。
しかしそれを寸でで竜三が引き止め、その押し問答の際に
突き飛ばしたことでおしんにケガをさせてしまった。
だからこそおしんは自分が一生面倒を見なければならない。
なおもだだをこねる清を黙らせ、柔和な表情を浮かべる大五郎。
「おしん……身体ば大事にしてよか子ば産まんば」
竜三も自分もおしんの味方としてついているからな、と言われ
おしんには、追い出されても仕方のないことなのに
意外な展開に信じられない気分でいました。
おしんと竜三の間には、夫婦の新しい命の芽生えを契機に
また昔のような愛の絆が生まれていました。
竜三の思いやりさえあればどんな苦境でも
乗り換えていけるのだとおしんには嬉しかったのです。
しかし、田倉本家にはおしんや竜三の気持ちを
踏みにじる事情がまだまだあるようです。
端午の節句に立てるのぼりも、雄の分はないのです。
夕飯後、竜三は清に呼び出されます。
田倉家としては、実家に戻ってくる篤子のために
おしんにここで子どもを産ませるわけにはいかないのです。
すべては、同じ時期に一つの家から
2人の子供が生まれるのを忌み嫌います。
時期が重なれば、どちらかの子が欠けるという迷信で
だから、実家に帰ってくる初お産の篤子を優先させるために
おしんにはよそで生んでもらわなければなりません。
おしんと竜三の間には、夫婦の新しい命の芽生えを契機に
おしんは、清の機嫌を損ねるようなことはしたつもりはありません。
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