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2019年7月26日 (金)

連続テレビ小説おしん・自立篇(175)~(180)

おしんの目の前に、田倉竜三が現れました。
竜三が精魂込めて作り育ててきた有明海の干拓地も
一夜の台風ですべて流されてしまい、
生きる望みを失った竜三は、満州へ向かう決意を固めたのです。

これは夫婦の再会というより、新天地へ向かう夫との別離でした。

本当は駅まで見送りに行きたいところですが、あまりもたもたしていると
ほかの人に魚を売りに来られてしまいます。
仕入れた魚を持ち帰ったところで、おしんは竜三を送り出します。

雨の降る中、雄を乗せた車で行商を続けるおしん。
その姿をずっと追いかけていた竜三は
行商のつらさ、大変さを思い知り
満州へは行かず、おしんのもとにいることにしました。

伊勢に残るという竜三の決意で
ひさはおしんに、店を出すことを勧めます。
都会からは多少離れてはいますが、
だからこそ家賃が非常に安いのです。

さしあたっての費用はひさが融通してくれるというので
まずは魚屋を出す決心を固めます。

1年あまり世話になったひさの家を出て
新しい店に移ったおしん。
ようやく待ち望んだ、夫婦水入らずの家です。

とはいえ、往復3里の道のりを重たい魚を乗せた荷車を
引いて往復するのは過酷な労働でもあります。
おしんは、竜三がそれに耐えられるかどうかを心配しながら
雄と竜三の帰りを待ちます。

田倉魚店分は、すでにひさがよけておいてくれています。
その箱に仕入れ値を書いた紙を入れているので、
その分を毎月支払うシステムです。

重い魚を持って帰るのに多少てこずりましたが
竜三はなんとか帰り着くことができました。

縁起物だからと看板屋が新しく看板を作ってくれました。
『鮮魚 田倉魚店』
夫婦は、いよいよ開店だと気合を入れなおします。

とはいえ、今日はどんな魚がそろっているのかと聞かれても
魚の名称すらわからず、困惑する竜三に
もうええわ、と客が出て行ってしまいます。
まぁ、最初はそんなものです。

次の日からおしんの特訓が始まります。
竜三が魚の名前を覚え、おろし方までマスターできれば
魚屋としては一人前ですが、おしんは徐々にと考えています。
ただ、魚屋になりたいという竜三の気持ちがとてもうれしかったのです。


魚屋の御用聞きという、新しい分野に手を入れ始めました。
必要な分を聞いて、持っていく。
それに竜三が携わっています。

ひさは、竜三が御用聞きに回っていることが少し腑に落ちません。
せっかくついた客ですので、やはりおしんが今まで通りに行商し
竜三が店でドーンと構えているのがいいのではないか、と考えますが、

おしんは、竜三がやる気になっているからこそ
この方式でやってみたいというのです。
ひさは、余計な心配やったな、と大笑いします。


おしんは、佐賀に手紙を書くことにします。
竜三も、どうせ黙って出てきたに違いありません。
(まあ現にそうだったわけですがw)
こちらの近況をお知らせすると同時に、
今までの非礼を大五郎と清に詫びたいという気持ちだったのです。

その手紙を受け取った清は、案の定激怒し
魚屋に育てた覚えはない、と
伊勢に行って連れ戻すように大五郎に言いますが、
今後は竜三とおしんに手出しはさせんと清に厳命します。

子供が困ったときには手を差し伸べる。
夫婦幸せな時にはしらんぷりしてやる。
もう母親の出る幕ではない、と。

「親より女房のほうが可愛うなるとか。息子はつまらんもんたいね」
清は雨空を見上げて嘆きます。


おしんさんから手紙ばもらいました。
魚屋のほうはうまくいきよっとですか。
夫婦で店ば出したとか。何よりでした。

あたいは竜三が不憫でずいぶん心配ばしたばってん
おしんさんと出直すつもりになったとない、
もうあたいば気ば遣うこともありません。

伊勢で魚屋ば一生の仕事にしたかとのこと、
竜三も佐賀さ帰ることはなかでしょう。
また、おめおめと帰るようなことがあってはなりません。
そがん思うて、竜三のもんばみんなそちさに送ることにしました。

今までおしんさんも雄ばかかえて苦労ばしたでしょう。
よう竜三ば待っててやってくれました。
どうか竜三ばお願いします。

雄も大きゅうなったでしょう。
一度会いたかて思いますが、
これからは親子3人水入らずで仲良う。

「お母さん…私のこと許してくださったのね」
お店を立派にして、大五郎や清に来ていただけるように
一生懸命に働こうと決心します。


昭和2(1927)年の初秋に夫婦で魚屋を出してから1年半、
昭和4(1929)年の春、雄は満6歳の学齢に達し
小学校に入学することになりました。

その知らせを、おしんは山形の母・ふじに送ります。
雄の晴れ姿を見せたいので、伊勢に来ませんか、と
10圓もの大金をよこしてきたのです。

商売を始めたばかりだから、10圓はもったいないと
ふじは伊勢行きを固辞し、金も返すつもりでいますが
明日にでも行ってこいと珍しく勧める庄治からは
俺らのことも考えてほしいな、と皮肉を言われます。

庄治の妻・とらに言わされているのはわかります。
それだけに「親に口減らしに行けっつうのか」と
ふじも反抗したくもなります。

とはいえ、せっかくの申し出でもあるし
ふじは伊勢までやってきました。
母と娘の久々の再会、
そして雄も見違えるほど大きくなりました。

小学校に通えなかったおしんが、
雄を小学校に上げてやれました。
それだけに、自分が果たせなかった夢を果たせて
それをふじに認めてもらいたかったのかもしれません。

そのふじを追いかけるように庄治から手紙が来ました。
しばらくふじを伊勢で預かってほしいというのです。
やはり兄と母はうまくいっていなかったのだと思うと
ふじが不憫なおしんです。

入学式が終わってもしばらくいてもらうことには全く問題はないのですが、
今すぐにでも帰ろうとしているふじをどう引き留めようか
その切り出し方が問題です。

そんなとき、おしんはつわりで苦しみだします。
雄のあと、佐賀で女の子を出産するも死なせてしまい
自身3度目となる懐妊の知らせでした。


どうしても帰るというふじを
出産を控えたおしんのためにと引き留め、
できる手伝いをしてもらうとした矢先、
酒田の加賀屋の加代が9か月という知らせを受けました。

同い年だから子供もできるるわけだ、とおしんは笑います。

やがて産み月の10月を迎え、
その月の半ばに男の子を出産します。
しかしその疲れが出たのか、
ふじは台所で倒れてしまいます。

遠のく意識の中で、ふじの心は山形に戻っていました。
ふじは幸せでした。


作:橋田 壽賀子
音楽:坂田 晃一
語り手:奈良岡 朋子
──────────
[出演]
田中 裕子 (おしん)
並木 史郎 (竜三)
 渡瀬 恒彦 (浩太)
 小林 千登勢 (みの)
 東 てる美 (加代)
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赤木 春恵 (ひさ)
高森 和子 (清)
北村 和夫 (大五郎)
泉 ピン子 (ふじ)
 大橋 吾郎 (圭)
 乙羽 信子 (おしん)
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制作:岡本 由紀子
演出:望月 良雄

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