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2019年7月14日 (日)

大河ドラマいだてん 東京オリムピック噺・(27)替り目 ~金栗人生の転機! 田畑に夢を託して~

昭和3(1928)年7月28日に開幕をした
第9回アムステルダムオリンピックは
めでたい結果に終わりました。

 

金メダル、銀メダル、銅メダルがすべて揃い
陸上2個、水泳6個の結果では
やはり水連の田畑政治(まーちゃん)の功績は認めざるを得ません。

 

 

そして、ストックホルム、アントワープ、パリの
3回のオリンピックに出場した我らが韋駄天・金栗四三は
38歳になってもまだ走り続けています。

 

「そろそろ熊本に帰ってこんね」
兄の金栗実次は、四三の長男・正明(9)をつれて
東京まで出てきました。
その時の言葉で、人生の岐路に立たされる四三です。

まーちゃんはロサンゼルスオリンピックに向けて
必勝計画を立てます。

 

すなわち、
「監督・コーチの早期決定」
「世界標準の競技用プール建設」
「打倒アメリカ」

 

これまでオリンピックに出場してきた
陸上を見てみれば、なかなか監督やコーチ陣が決まらず
選手との間に信頼関係を築けないままレースに挑んでいた節があり
であればオリンピックの3年前から決めてしまおうと、

 

総監督・田畑 政治
監督・松澤 一鶴
助監督・野田 一雄(←金メダルをもたらした選手の若すぎる現役引退)
が固まりました。

 

そして世界標準の競技用プール建設ですが、
神宮競技場の横に世界標準規格の50mプールを建設したいと
大日本体育協会会長の岸 清一に談判に来ます。

 

アムステルダムオリンピックでは金銭面で大活躍したまーちゃんは
影が薄いから金を出してもらおうと皮肉りますが、
岸のポケットマネーとして5,000円をポンと出し
それ以降はプレゼン次第だよ、とけしかける岸。

 

まーちゃんは、待ってましたとばかりに田畑案を並べます。
嘉納治五郎のように、競技用プールを作って終わりにはしない。
これからは興行として、アメリカチームとの対抗戦をして
国民にレースを見せる。

 

これが3つめの「妥当アメリカ」とつながるわけです。
治五郎からは出て来ない発想だ、とおもしろがった岸は
昭和5(1930)年の完成を目標に
尽力してくれることになりました。

 

 

いつものように朝の水浴びをこなしていた四三に
「アニキトクスグカエレ」と熊本からの電報が届きます。
大急ぎで帰省した四三でしたが、
死に目には会えませんでした。

 

訃報にかけつけた池部幾江は、いつものように口悪く
「なしてこぎゃん早く……起きんかね!」と声をかけますが
その実は、実次がいなくなれば張り合いがないという
寂しさからくるものだったのです。

 

母・シエの寂しさも分かります。
幾江も実子重行に先立たれているのです。
「今晩は仏さんのそばにおれ。死ぬまでお前んために
 頭ば下げて回った兄上のそばに、おれ。」

 

もう、潮時ばい……。
四三は、ゆっくりと微笑みます。

 

 

三遊亭万朝の口利きで、柳家三語楼に弟子入りして
柳家東三樓(とうざぶろう)と名前を変えたまではよかったのですが、
さっそく師匠の羽織と着物を曲げて遊んでしまい、破門。

 

無一文になり、納豆売りなんかに手を出しても
1本も売る やる気を見せず、すべて持って変える有り様。
おりんは、孝蔵とケンカして納豆持って売りに出て行きます。

 

孝蔵だって分かっているんです。
こんな甲斐性なしの飲んだくれの世話をしてくれるのは
三千世界広しといえども、かあちゃんしかいないんだよ、と。
器量も悪くないし、美人な女房を泣かせちゃいけないよ、と。

 

「私は、寄席へ出て欲しいんですよ。高座に上がって欲しい」
おりんは、涙を浮かべてつぶやきます。

 

 

関東大震災から7年が経ち、
帝都復興祭がにぎやかに行われた昭和5年の春。
このまま復興祭で終わり、じゃ困るんだよ、と
東京市長・永田秀次郎は次の一手を考えていました。

 

次は10年後、昭和15(1940)年に
紀元2600年の記念事業として東京市がなにをやるか。

 

すると秘書の清水照夫がオリンピックを提案してきました。
4年に一度開かれるオリンピックですが、
ロサンゼルスオリンピックの次は昭和11年、
その次の大会は昭和15年となります。

 

それに向けて、永田は治五郎と
コンタクトを取ってみることにします。

 

 

そのころ、まーちゃん悲願の神宮プールが完成。
9コースの50mプール。
タイルバリの見事な競技場です。

 

こけら落としで注目を集めたのが
200m平泳ぎで日本新記録を出した
前畑秀子、16歳。

 

まーちゃんの半強制的命令により
日米対抗戦の選抜メンバーに選ばれ
その対抗戦の開催が決定します。

 

 

四三も運命の別れ道にさしかかろうとしていました。
熊本に帰ることを治五郎に伝えます。

 

治五郎は、永田からコンタクトを受け
紀元2600年事業として昭和15年に
東京にオリンピックを呼ぶということに賛同していまして、
四三の力がどうしても必要なのです。

 

しかし、帰ると決断しました。
日本のオリンピック界の一つの時代が、終わります。

 

 

まあ、でもね、何しろ元祖ってのは偉えや、本当だよ。
初めて世界で戦った日本人だからね。
元祖オリンピックは、三千世界広しといえども
金栗四三ただひとりだ。
そういったことじゃ、オレは認めてんだ。大したもんだ。

 

水連は今まで陸上のことをずっと目の敵にして来たけど
金栗さんだけは認めないわけにはいかない、うん。
あれはホントに韋駄天……。

 

そうひとりごとを続けるまーちゃんに
笑顔で返します。
「さようなら」

 

 

※このドラマは、史実を基にしたフィクションです。

 


 

作:宮藤 官九郎
音楽:大友 良英
題字:横尾 忠則
噺(古今亭志ん生):ビート たけし
──────────
[出演]
阿部 サダヲ (田畑政治)
中村 勘九郎 (金栗四三)
綾瀬 はるか (池部スヤ)
生田 斗真 (三島弥彦(回想))
斉藤 工 (高石勝男)
三浦 貴大 (野田一雄)
大東 駿介 (鶴田義行)
上白石 萌歌 (前畑秀子)
──────────
森山 未来 (美濃部孝蔵・語り)
神木 隆之介 (五りん)
荒川 良々 (今松)
川栄 李奈 (知恵)
柄本 時生 (万朝)

 

夏帆 (おりん)
池波 志乃 (りん)
小泉 今日子 (美津子)
──────────
中村 獅童 (金栗実次)
宮崎 美子 (金栗シエ)
永山 絢斗 (野口源三郎)
山路 和弘 (村山龍平)
トータス 松本 (河西三省)
イッセー 尾形 (永田秀次郎)
──────────
リリー・フランキー (緒方竹虎)
三宅 弘城 (黒坂辛作)
皆川 猿時 (松澤一鶴)
岩松 了 (岸 清一)
薬師丸 ひろ子 (マリー)
大竹 しのぶ (池部幾江)
役所 広司 (嘉納治五郎)
──────────
制作統括:訓覇 圭・清水 拓哉
プロデューサー:岡本 伸三・大越 大士
演出:大根 仁

 

 

◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

 

NHK大河ドラマ『いだてん』
第28回「走れ大地を」

 

デジタル総合:午後8時〜
BSプレミアム:午後6時〜
BS4K:午前9時〜

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