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2019年8月 9日 (金)

連続テレビ小説おしん・太平洋戦争篇(187)~(192)

ある女郎屋に足を踏み入れたおしんと健。

加代を呼んでほしいと健が頼むものの
そんな勝手ができるわけないとはねつけるボーイ。
確かに座敷に加代がいるのを確認した健は
高額の料金を支払っておしんと加代を対面させます。

「黙って帰ってくれ」
加代は力なく座り込みます。

おしんは、これまでの大恩ある加賀屋の方々なので
伊勢へお連れして微力ながらおもてなしするつもりだったのですが、
加賀屋の主人・清太郎は脳卒中で、奥さま・みのも大きな発作で
後を追うように亡くなられてしまいました。

押入れのふすまを開ければ、おふたりの遺骨が…。

自殺した若旦那が残した大損を米で埋めようと思いつつ
世界的な大恐慌でそれもかなわず、こんな結果を招いたことは
加代も力なく笑うしかありませんでした。

たかの家に戻ったおしんですが、
健の話ではあの女郎屋に入ってしまったら
千円もの引受金がなければ自由になれないとのことです。

どうしたら加代を救うことができるだろうかと
おしんは一晩中考え抜いていました。

まずは幼い希望(のぞみ)を預かり、養育し、
大旦那と奥さまの遺骨をお墓に入れて供養したい。
そしてやつれてしまった加代には、せめて栄養の付くものをと
弁当をこしらえて持っていくことにします。

たかは、きりがないと言いますが、
おしんとしては今できることを
してあげたい気持ちでいっぱいなのです。

健に付き添ってもらい、女郎屋に向かいますが
女郎屋の玄関先では、医師が帰るところでした。

加代が、急死したのです。

もともと胃をやられていた加代ですが、
酒をあおりすぎて吐血してしまい、
その血がのどをつまらせたとの診断結果です。


いったんたかの家に持ち帰り、
たかと健、そしておしんの三人で
しめやかに通夜を執り行うことにします。

大旦那さまの遺骨の袋の中に封筒が入っているのを見つけました。
そこには、おしんへのお礼がしたためられていました。

体調が悪く、死期が近づいていることを知っていた加代は
希望をおしんに育ててほしいと願っていました。
そして同封してある、安田浩太からの大金はそのまま返還されており
両親のお骨を寺に納めてほしいとありました。

翌朝、希望を背中に抱き
3つの骨壺を胸に抱いて東京を後にしました。

おしんが手渡した安田康太からのお金100円の返還と
おしんへのお礼がしたためられていました。


3人の遺骨を酒田で供養しなければなりませんが、
おしんの一存で、伊勢で墓に入ってもらうことにします。
そのほうが、希望の成長を間近で見守ってもらえる気がしたし
希望も墓前にお参りすることができます。

加賀屋はなくなりましたが、
希望が加賀屋を再興できれば
その時こそお骨を酒田で供養する時ではないか、と
考えているのです。


圭と旅行中のおしんおばあちゃんは
自分が建てた八代家(加賀屋)のお墓の前に立っていました。

「そうか…このお墓が僕のおばあちゃんなの」
圭は初めて聞く話です。

希望は成長した時に酒田の先祖代々のお墓に移したのですが
伊勢で窯元を持った希望は、これからも見守ってほしいと
分骨してこちらに戻しているそうで、
現在も大旦那、奥さまと加代の3人が供養されています。

「あのころからだね、日本がだんだんといやな時代になってって」
満州事変という、南満州鉄道の爆破事件が起こったのは
希望を引き取った年、昭和6(1931)年のことでした。

あれが、長い長い戦争の始まりだったわけです。


満州の、奉天の近くの柳条湖というところで
敵の将校率いる300~400人の兵隊が南満州鉄道を爆破して、
鉄道を守備していた警備隊を襲撃した。
そこで日本の警備隊もやむなく応戦し、戦闘が開始された。

前から日本を敵対視して締め出そうとしていたため、
敵側から攻撃を仕掛けてきたのである。
小競り合いは、もちろん日本が勝利した。

「どんな理由があっても戦争はいけないことなのよ」
おしんは平和的解決が最も大事と訴えますが、

竜三は、手をこまねいているだけであれば
攻撃もできずに死んでいくだけ、と
いかに日本を守っていくかについて
雄に語ります。

満州事変の勃発は、竜三のみならず
日本国民の考え方を著しく変えていくことにつながります。
幼いころ、脱走兵の新作兄ちゃんに戦争の恐ろしさを教わった
おしんには、不気味で不安であったわけです。


康太がひさのところに帰ってきましたが、
やはり特高警察に追われているようで
ぐったりして深い眠りに入っています。

ひさから、加代が亡くなったことを教えられると
墓の場所を教えてくれという浩太ですが、

おしんから正確な場所を聞き出そうにも
店の軒先で浩太が検挙されてしまっては
店の評判にもかかわるので、ひさとしては
あまりおしんに近寄らせたくないのも正直なところなのです。

ひさは、一日も早く浩太に
足を洗ってほしいというのが願いなのです。
おしんは、浩太に犯罪者の烙印を押される前に、
浩太と会って活動を自粛するように説得することにします。

浩太も、これだけ母体が大きくなっていけば
いろいろな意見が存在するわけで
時としてむなしいなあと感じることも多くなっていますが、
だからといって絶望しているわけではないのです。

浩太は、加代の墓の場所を教えてもらい
手を合わせてからまた全国に飛んでいくつもりです。
墓の前で待っていたおしんですが、浩太がこないため
あきらめて帰ろうとした矢先でした。

浩太でした。

おしんと再会し、にっこり笑うと同時に
後ろから刑事たちがとびかかり、
手首に手錠をつけてしまいました。

浩太は仲間と示し合わせて
モスクワに行く予定だったようです。
連行される後姿を見て、おしんは
目で追いかけることしかできませんでした。


昭和10(1935)年2月。
突然、健がおしんの店を訪ねてきました。

幼い子供・初子が、たどたどしい山形弁で
おしんの代わりに米を炊き、菜を洗っていました。
まるで幼いころのおしんを見ているかのようです。

健に聞けば、山形地方はいつにない冷害で
口減らしの奉公に出されている娘らしく、
大阪で女郎屋の下働きとして雇われるために
健が大阪へ連れていく、その道中なのだそうです。

おしんは、そのかわいらしい女の子が売られて
いずれは女郎として店に出るときがくることを考えると
いてもたってもいられません。

おしんと初子の運命的な出会いとなったのでした。


作:橋田 壽賀子
音楽:坂田 晃一
語り手:奈良岡 朋子
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[出演]
田中 裕子 (おしん)
東 てる美 (加代)
並木 史郎 (竜三)
ガッツ 石松 (健)
──────────
渡辺 美佐子 (たか)
赤木 春恵 (ひさ)
渡瀬 恒彦 (浩太)
大橋 吾郎 (圭)
乙羽 信子 (おしん)
──────────
制作:岡本 由紀子
演出:江口 浩之

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