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2019年11月 1日 (金)

連続テレビ小説おしん・再起篇(250)~(255)

道子の同居・別居の話になって
実家と義実家のはざまに立たされて面倒になった仁は
あっさりと道子のことをあきらめることにしました。


もしも仮におしんに捨てられたのならば
食っていけないというのは明らかだし、
道子のところに婿養子に入って
食わせてもらうしかないのです。


ふて寝しているところに、仙造と道子が訪ねてきました。
仙造は、おしんの考え方に同感でして、
無関係のサラリーマンであればいざしらず、
実家の店を手伝わなければならないなら同居というのは当たり前だというのです。


聞けば、仙造の母と嫁との間で衝突もあり、
おしんにも姑にはずいぶんといびられたものなので
この年代の人たちというのは似たようなことを経験しているんですね、と
仙造とおしんは笑いあいます。


同居のことでは折り合いのついたところですが、
今度は結婚式・披露宴をどのぐらいの規模でどこでやるかで紛糾。
名古屋でするつもりの道子と仁に、おしんは言葉なく家を後にします。

昭和30(1955)年12月、紆余曲折があって、
ようやく仁の結婚式が開かれることになりました。
仁の嫁には、おしんなりには希望があったのですが、そういう意味では
道子はおしんの希望にそぐわない嫁でした。


しかし、その結婚式も無事に済み、
仁と道子は新婚旅行もかねて北海道へスキーに行ってしまいます。



仁の結婚式から帰ってきた希望は、師匠の栄造に
今までは栄造が言ったものを作るという作業中心でしたが
今後は、希望が考え希望が作った作品を作ることを許可されます。



新婚旅行から帰ってくるはずの仁と道子が帰ってきません。
すると電話があり、名古屋の道子の実家に寄ってから翌日帰るとのことで
おしんは順番が逆だと大激怒ですが、初子はそれをなだめます。
「どっちが先だっていいって時代になっちゃったんですよ」


翌朝、開店準備中に仁と道子が帰ってきました。
おしんは道子に、嫁として奥の仕事をやってもらう、と伝えます。
これまでやってきた初子は、お店の方の仕事にスライドするので、
奥の一日の仕事の流れをよく聞くように伝えます。


とはいえ、何をどうすればいいのかさっぱり分かりません。
初子曰く、朝6時前に家を出るおしんにお茶を出し、
帰ってくるまでに掃除洗濯まで全て済ませ
朝食の準備をする、という流れで、すでに道子のキャパを超えています。


道子の姿が消えました。



翌朝、仁は一番列車に乗って名古屋へ道子を迎えに行きます。
しかし、それと入れ違いに、仙造と道子が名古屋からやってきました。


道子は、いくら仁のことを大好きでも、
義母さんのお気に召さなかったら
それがもとでケンカするだろうし、
いっそ嫁失格として別れたほうがいいのでは、と考えています。


おしんは、道子が仁のことを想っていることを確認したうえで、
道子の田倉家を作り上げていけばいい、と伝えます。
掃除にしたって一日おきでもいいんだし
何時に寝て何時に起きて、何を食べてもいいんだから、と。



忙しかった昭和30年も暮れ、昭和31(1956)年。
おしんは自身の店に最後の勝負をかける年となり
希望も、プロとしてデビューできるかどうかという
運命の一年が幕を開けます。


そのお世話をしながら、百合は
今までにないほどの幸せを感じるようになっていました。


御用聞きや仕出しについての考え方が、
おしんと仁とでは全く違うものになっていまして、
たとえ商店街からつまはじきにされようとも
安くして成功するほうがいいと仁は言い放ちます。


報告したいことがある、と希望が帰ってきました。
ひとつは、焼き物が認められてプロとしてなんとかやっていけそうだということ、
もう一つは、一緒に苦楽を共にした百合と結婚したい、ということです。


おしんは、百合には何もしてやれずに手放しただけに、
百合が受けた傷は自分の傷として一生悔いるのだろうと考えていましたが
それを希望が癒してくれて、幸せにしてくれるのならば
おしんは何も言うことはありません。


希望に、新しい店への参加をさせようとか、
加賀屋の暖簾を継がせようとかいう
おしんの夢は絶たれましたが、
それでも自分の道を一歩一歩進む希望でよかったと感じていました。




作:橋田 壽賀子
音楽:坂田 晃一
語り手:奈良岡 朋子
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[出演]
乙羽 信子 (おしん)
田中 好子 (初子)
山下 真司 (仁)
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田中 美佐子 (道子)
長門 裕之 (仙造)
大友 柳太朗 (栄造)
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制作:岡本 由紀子
演出:小林 平八郎

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