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2020年1月17日 (金)

プレイバック信長 -KING OF ZIPANGU-・(04)切腹

【アバンタイトル】

史上初めて日本へやってきた西洋人はポルトガル人であったが、それは偶然の結果ではなかった。1492年、コロンブスがアメリカ大陸を発見した後、隆盛を極めていたスペインとポルトガルの間に新発見の領土の帰属問題に論争があり、裁定を持ち込まれていたローマ教皇庁は1493年、おおよそ東回りをポルトガルに、西回りをスペインのものとした。

その結果ポルトガルは、アフリカ大陸南端の喜望峰を回り、インドに達し南部ゴアを占領して東洋の拠点を築いた。ザビエルはポルトガル人ではないが、ポルトガルの要請でローマ教皇庁から送られ、インドに派遣されたのである。

ポルトガルが日本占領を考えなかったのは、あまりにも遠かったためで、そのことが、日本とポルトガルの出会いを幸運なものとした。だが、日本人は、そういった世界が海のかなたにあることを
まるで知らなかった。もちろん、織田信長もその一人であった──。

 

深田城。

守護代家が信長つぶしに動き、深田城を陥落させます。

いまごろ信長は慌てているだろう、と斯波義統や坂井大膳が笑っていますが、
これまでの織田信秀・信長の傍若無人さを考えると仕方ありません。
人質に取られた叔父・織田信次も、もはや言葉がありません。

信長家老の平手政秀は、息子五郎右衛門を守山城に送って出馬の催促を重ねますが
叔父で守山城主の織田信光は、逆にその催促が無礼だと怒ってしまいます。
「織田家頭領がうつけとあらば、それは家老がうつけであるためだ、とな」
信光は平伏する五郎右衛門に、政秀への伝言を投げます。

五郎右衛門は、恥辱を与えられてまで
織田に仕えたくはないと強く反発しますが、
父・政秀は、息子の様子がおかしいことにいち早く気づきながら
今は誰にも何も言うな、と息子に口止めをします。

末森城の織田信行には、加納随天が加勢願いに出向いていますが
あの信長よりも手下に見られているようで、出陣の催促には応じたくありません。
実母のるいにさえ、自分のことを殿と呼ばせ、呼び捨てはならぬと言明するあたり
どっちもどっちの気はしますが(笑)、ともかく林 通勝は出陣の準備を始めます。

織田信長隊、織田信光隊、織田信行隊の3方向からの攻撃もあり、
この日の戦いでは守護代の清州城を孤立させることができ
信次を救出することができました。

 

その戦勝祝いの席で、下戸の信長は宴を中座してしまいます。
それで信光はまたふくれてしまうのですが、
「家老うつけなら、その家滅びる」とつぶやいた一言に
政秀はえらくこだわり、食いつきます。

その恥辱に耐えられなかった五郎右衛門は、信光めがけて駆け出しますが
もう一歩のところで池田恒興にはばまれ、押さえられます。
戻ってきた信長は、五郎右衛門に退場させ
信長、信長、と呼び捨てにする信光に、片膝をつけと威厳を示します。

翌日の早朝、守山城に戻る信光一行は、刺客に襲われます。
もしや、と思って様子を見に来た政秀は、案の定、
信光が襲われているのを見て、息子がやったことだと確信します。

政秀は五郎右衛門を見つけ、息子のしでかしたことを叱り
尾張国外へ逃亡するように言います。
「二度と尾張には戻るな。さらばじゃ」

 

重傷を負った信光からの訴えにより、
五郎右衛門の首を差し出すように命じられた政秀ですが、
五郎右衛門は出奔しているので首を差し出すことができません。

そもそもは信光が政秀に与えられた罵詈雑言であって、
政秀が信光と決着すべきところを
若気の至りで五郎右衛門が身代わりとなって信光を襲ったのです。
責任は、政秀が取ることであります。

信光が言い放った罵詈雑言の内容によっては味方する、と言っても
政秀は口を割るわけはありません。
政秀は、ついに信長に切腹を命じられます。
「妻子家来のこと、よろしくお頼み申します。良きお屋形様におなりあそばしますよう」

 

トルレス神父とフェルナンデス修道士に命を助けられた慈海は、
それ以降行動を一緒にしていますが
やはり言葉の壁というものは大きいようで
貸し与えられた寺で、慈海はスペイン語を懸命に学習します。

 

平手政秀が切腹したのちも、
信長の暮らしぶりはあまり変わりませんでした。


原作・脚本:田向 正健
音楽:毛利 蔵人
題字:渡辺 裕英
語り:ランシュー・クリストフ
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[出演]
緒形 直人 (織田信長)
高橋 惠子 (るい)
的場 浩司 (池田恒興)
二谷 英明 (平手政秀)
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滝田 栄 (柴田権六)
稲川 淳二 (慈海)
田中 健 (佐久間信盛)
本郷 功次郎 (佐久間盛重)
フランク・ニール (ルイス・フロイス)
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宇津井 健 (林 通勝)
鈴木 瑞穂 (坂井大膳)
柴 俊夫 (滝川一益)
平 幹二朗 (加納随天)
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制作:八木 雅次
制作著作:NHK
共同制作:NHKエンタープライズ
制作統括:渡辺 紘史
制作協力:NHKアート
    :NHKテクニカルサービス
演出:重光 亨彦

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