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2020年1月14日 (火)

プレイバック信長・(03)抗争のはじまり

【アバンタイトル】

ザビエルの見た京の都は、長年の戦乱で荒れ果てていて、
布教の許可などもらえるような状態ではなかった。
ザビエルは仕方なく都を去った。
もはや足利幕府は名目上の存在になっていたのである。

一方、駿河今川、甲斐武田、越後の長尾輝虎などが力を蓄え、
上洛の機会を狙い始めていた。

そういう中で、信長の父・信秀はこの世を去った。
信長はまだ19歳だった。
そして尾張はいまだ小勢力の集まりでしかなかった。
この機を逃さずに動き出したのが今川義元である。

義元は駿河一国にとどまらず、遠江・三河を抑え、
なお西に向かって膨張し続けていた。
そしてついに尾張鳴海城主・山口教継が寝返るのを幸いに、
信長の領内に攻め込んできたのである。

これが、抗争のはじまりだった──。

 

織田信長の若かりし頃を「うつけもの」と言いますが、
うつけものとは、うつろな人、何を考えているか分からない人、という意味があり
「あいつはわけのわからない大物だ」と言ったりするので、
必ずしも軽蔑の意味を含んだ言葉ではありません。

確かに信長は、わけのわからない無謀さを持った武将でした。
総大将は本陣でドンと構えているのが通常なのですが、
信長はどうも先陣を切りたがり、騎馬で行く手を阻まれると
下馬して敵に立ち向かっていくのです。

それを見た重臣たちは慌てて、信長を連れ戻しに駆けつけますが
一切聞く耳を持たず、敵陣突破を目指して突き進んでいきます。
そのうち平手政秀は流れ矢に当たってしまい、痛みに耐えながらも家来に指示します。
「小姓衆、馬回り衆、殿を本陣へお連れ申せ!」

裏切った鳴海城城主の山口教継との戦は、
双方が甚大な戦死者を出すに至り
結局はお互いに領地へ帰っていきます。

平手は、織田信秀が亡くなって半年で裏切者が出るようでは
信長があまりにも軽く見られすぎている、と愚痴をこぼし、
林 通勝は、家督相続に各方面からいろいろと異議が出ているそうで
信長を盛り立ててきた家臣として、不安をつぶやきます。

 

那古野城に戻ってきた信長は、今回の戦について帰蝶に根掘り葉掘り聞かれ、
父・道三に加勢を頼むように進言しますが、
道三なら送り込んだ兵に信長の命を狙えと言う可能性を示唆し
自分の命を狙われるために加勢を頼む者はいない、と突っぱねます。

そんな夫婦喧嘩をしている途中、信長がまたも襲撃されるのですが
誰の依頼を受けて襲撃したかを正直に白状すれば
銀を遣わした上で逃がすという信長に、
刺客は……。

池田恒興は、その刺客を馬に乗せ、清洲城門前に置き去りにします。
遠くから様子をうかがっていると、城内から数名の家来衆が出てきて、
二言三言会話すると、その刺客は切り殺されてしまいます。
「これで守護代家とははっきり敵味方じゃ」と信長は確信します。

末森城では、織田信行がるいに家督相続について意見しています。
今の状態では、どう見てもうつけの信長より自分の方が家督を継ぐにふさわしい。
信長が継ぐことで信秀の流れを滅ぼされるよりは、
今のうちに自分が継いでおいたほうがいい、と。

るいは信行に、お前は次男だからと
兄の足りないところをサポートするのが役目だと諭します。
その言葉が終わるやいなや、信行は怒って立ち上がります。
「もう頼まぬ! それほど兄上がよろしければ那古野城へ行かれるがよかろう」

 

加納随天の一押しもあり、織田家の家督は信長が継ぐことになりましたが、
頭領になったからといっても、今までと少しも変わるところがありませんでした。
城の庭で家臣たちを交えて相撲に興じている信長を見て
政秀は頭を抱えています。

数日後、信長は林を連れて末森城に向かい、
信行にそのまま末森城主を任命します。
それに伴い、城主としての心構えや教育を施す係として林を与え、
厳しく指導してもらえ、と言います。

信行は、信長の傾奇者のいで立ちが頭領らしからぬと意見します。
兄上に頭領は無理にござる! とまで言われて、それまで笑っていた信長も
信行のところに駆け寄って殴りつけます。

兄弟の険悪な雰囲気に、止めに入るるいと林、
見て見ぬふりの佐久間盛重と信盛ですが、
ふと、随天がつぶやきます。「お屋形様、お戻りにござる」
信長が庭を見ると、信秀が立ってこちらを見ていました。

 

山口では、慈海という男が雨に打たれて倒れていました。
ザビエル神父は京で、山口での布教の許可をもらい、
戻ってきたところにそこに遭遇します。

使っていない寺を住居代わりに使うことを許されていたサビエルたちは、
その男を寺に運び入れ、看病します。
その男こそ、のちに日本人最初の修道士となります。

 

守護代家が信長をつぶすべく、ようやく動き始めました。


原作・脚本:田向 正健
音楽:毛利 蔵人
題字:渡辺 裕英
語り:ランシュー・クリストフ
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[出演]
緒形 直人 (織田信長)
菊池 桃子 (帰蝶)
高橋 惠子 (るい)
的場 浩司 (池田恒興)
二谷 英明 (平手政秀)
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宇津井 健 (林 通勝)
稲川 淳二 (慈海)
田中 健 (佐久間信盛)
本郷 功次郎 (佐久間盛重)
鈴木 瑞穂 (坂井大膳)
フランク・ニール (ルイス・フロイス)
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林 隆三 (織田信秀)
船越 英二 (織田信定)
平 幹二朗 (加納随天)
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制作:八木 雅次
制作著作:NHK
共同制作:NHKエンタープライズ
制作統括:渡辺 紘史
制作協力:NHKアート
    :NHKテクニカルサービス
演出:重光 亨彦

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