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2020年2月11日 (火)

プレイバック信長 -KING OF ZIPANGU-・(11)弟よ

【アバンタイトル】

フランシスコ・ザビエルが鹿児島に上陸した後、
およそ2年間滞在し、その間日本での布教許可をもらうため
京都まで行って天皇に陳情しようとしたが果たせず、
結果、山口と九州で布教活動を始めることになった。

その後ザビエルは、日本にトルレス神父らを残しインドに帰ったが、
すぐ中国への布教のため、広東を目指しての上陸を目前に、
広東沖合のサンシャン島で、病のため46歳の生涯を閉じた。

彼は、フランス国境に近いナバラ王国の貴族の家に生まれたが、
19歳の時パリ留学のために家を出た。
そして二度と故郷を見ることなくこの世を去ったのである。

彼に対する評価はいろいろあるが、日本に
ヨーロッパ文化を伝えた人のひとりとして、その功績は大きい。
彼の右腕は今でも、ローマのジェズ教会に保存されている──。

 

頭領織田信長に謀反を起こした弟の織田信行。
その助命嘆願に、末森城から母・るいと重臣柴田勝家、
那古野城からは重臣林 通勝が清洲城に入ります。

織田家が分裂する危機に貶めた信行の罪は許せず、
なぜ信行が清洲城に入らないのかが信長には納得できませんが、
どういう方角から見ても、母や重臣たちが
信行をかばっているようにも見受けられます。

とはいえ、信長にも温情というものがあり、
信行を不問に伏すことにしました。
したがって、信行重臣の林と柴田も不問に伏さざるを得ないわけです。
二度と主家に歯向かわぬことを、目の前で誓わせます。

もし今後、信行に再び謀反の動きがあれば
その時は、信行のみならず重臣たちも有無を言わさず首を刎ねます。
ゆえに、そういうことがないよう、信長は厳命します。
「今日以後、信行の動き見張るのじゃ」

信長は、いよいよ疲れ果てました。
尾張国内のいざこざも収まらず、自らの命を狙うものもおり
尾張上4郡はいつ今川と手を結ぶかも分からない危うい状態が続いています。
反乱の火が上がらぬよう、領内各所に目配せしなければなりません。

美濃は、道三の遺言で信長に一国を譲るとありましたが、
美濃国内でも戦が続き、疲弊しています。
帰蝶は美濃を攻め取れと言いたい放題ですが、
信長の手勢2000では、美濃の10000相手に戦はできません。

織田信時を城代として置いた守山城が空席となったままです。
信長は池田恒興に、出奔した織田信次を探させて城主に据えるように命じます。
前田利家には那古野城の動きを見晴らせ、
丹羽長秀には今川の動きを報告させます。

 

山口で布教中の一行ですが、慈海は正式に洗礼を受け
ロレンソという洗礼名を与えられます。

しかしその最中に戦が勃発してしまいます。
神父たちに親切に接してくれた大内義長は、
毛利元就によって殺されてしまいます。
そして一行は、山口での布教をあきらめ、豊後へ向かいます。

 

1年後、信行がふたたび謀反を計画していると柴田から一報が入ります。
上4郡の守護代、岩倉城主の織田信安と手を結び、
林と柴田にも加担させて清洲城を攻撃する手はずです。
信行の謀反を必死に押しとどめる林です。

信長が重い病にかかりました。回復の見込みはありません。
もはや死を待つのみ、とうわさが流れてきました。
内藤勝介がそれを必死に否定しますが、
否定すればするほど真実味を帯びてきました。

ひそかに末森城に向かった内藤は、
いよいよ難しいことになった、とため息まじりです。
それを聞いたるいは、信行に後悔はさせたくないと、
信行を近いうちに清洲城へ向かわせる約束をします。

 

信行が末森城を出て、単身清洲城に向かいます。
案内された信長の居室には、
信長がひとり表情悪く横たわっているだけです。
「兄上…兄上?」

何度呼び掛けても反応がありません。
信行は深いため息をつき、さらばじゃ、とつぶやきます。
そこで信長の目がカッと見開いたのです。
「二度まで謀反とは…」

むくっと起き上がった信長の右手には短刀があり、
その短刀は信行の胸を貫いていました。
「忘れたか。いつか殺すと申したはずだぞ。忘れたのか!」

 

それから間もなく、信長の初めての男子が誕生しました。
生駒屋敷のしのが産んだ若君で、のちの信忠です。


原作・脚本:田向 正健
音楽:毛利 蔵人
題字:渡辺 裕英
語り:ランシュー・クリストフ
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[出演]
緒形 直人 (織田信長)
菊池 桃子 (帰蝶)
高橋 惠子 (るい)
的場 浩司 (池田恒興)
保阪 尚輝 (織田信行)
──────────
高木 美保 (しの)
橋爪 淳 (前田利家)
杉本 哲太 (丹羽長秀)
稲川 淳二 (ロレンソ)
フランク・ニール (ルイス・フロイス)
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宇津井 健 (林 通勝)
滝田 栄 (柴田勝家)
平 幹二朗 (加納随天)
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制作:八木 雅次
制作著作:NHK
共同制作:NHKエンタープライズ
制作統括:渡辺 紘史
制作協力:NHKアート
    :NHKテクニカルサービス
演出:重光 亨彦

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