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2020年3月 1日 (日)

大河ドラマ麒麟がくる・(07)帰蝶の願い ~帰蝶に信長との結婚話が~

天文17(1548)年・秋。

美濃の斎藤利政は、西美濃にある大柿城を攻めます。
尾張の宿敵・織田信秀に奪われたこの地の奪回は、
利政にとって宿願だったのです。
信秀は結局、この城を守ることはできませんでした。

信秀の敗因は、織田一族が割れたことでした。
尾張の西にある清洲城の守護代・織田彦五郎が、信秀の城・古渡城を攻めたのです。
信秀は大柿城をあきらめ、古渡城に引き返さざるを得ませんでした。

戦に強い信秀とはいえ、戦の度に体力を落としつつあるいま、
2つの敵までは何とか強力な力でねじ伏せられますが、
3つの敵では正直手に余るわけです。
今川義元、斎藤利政、織田彦五郎、この三方では体がもちません。

そこでじゃ、と信秀は奇策を繰り出します。
利政と手を組むというわけです。
「美濃を味方につけるほかあるまい」

 

明智光秀にとって、久々の美濃・明智荘です。
農民の木助などは遠くから大声で名前を叫び、出迎えに走ります。
今日は館のものが総出で光秀の帰着祝いにごちそうを調理しています。
そんなバタバタなとき、ふらりと帰蝶が館に現れます。

昨晩、光秀が稲葉山城に戻ったことを今知った帰蝶は、
私の部屋を素通りとは他人行儀な、と寂しそうな表場です。
駒も京からやって来ていることを知り、帰蝶は喜んで会いに行きます。
牧はその間、光秀を明智光安の屋敷に行くように伝えます。

なんでも帰蝶は、鶴の群れがやってくるということで明智館に来たそうですが、
光安は、あの帰蝶がそんな理由でやってくるかどうか疑っています。
光秀にも、昨晩稲葉山城に入った時、利政から話がなかったか探りを入れています。

「実は信秀が書をよこし、和議をいたしたいと申し入れてきた」
それに対して利政は、和議は同意したそうなのですが、
織田方のつけてきた条件というのが…
和議の証として、帰蝶を嫁に欲しい、と。

利政はすぐに帰蝶を呼び、結婚話を伝えたのですが
即座に断って以降、口も利かないそうなのです。
そんな中での来館に、光安は正直戸惑っているのです。
「そなたの口から、帰蝶様のお気持ちを聞いてみてはくれぬか」

光安の屋敷から戻った光秀は、帰蝶を呼び止めますが
帰蝶には、光秀が言おうとしているのが結婚話であることは分かります。
帰蝶の表情は暗いままです。

いとこ同士であるふたりが幼いころ、木から落ちたり蜂に刺されたりして
泣きわめく光秀が、母親には黙っていてくれというので
最も親しい身内だと信じていたから、帰蝶は誰にも言わずに守り通しました。

「尾張などに嫁に出してはならぬ、皆にそう申してほしい」
今にも泣きそうな帰蝶の表情に、光秀の口からは言葉がでません。

 

利政は光秀を呼び、尾張となぜ手を結ぼうかと考えたかを説明します。
尾張には海があり、船があれば各地からの特産品を運んで市を立てられる。
海のない美濃は田を耕し、米を収穫するが、
その一年分の利益を尾張では瞬く間に超していく。

そうして得た利で、天皇のおわす内裏の高い壁の修復費用に
今川義元は500貫、土岐家は1貫も出さなかったのに
信秀はなんと4000貫も費用を負担したという。
それだけ裕福な、宝の国になっていくわけです。

国のトップは戦をすることが仕事ではなく、
みんなが一つになって国を豊かにすることだ、と説きます。
尾張と手を結ぶことはつまり、海を持てることにもなり
戦いをせずとも暮らしがよくなっていくことにつながるのです。

利政は、帰蝶と馬が合う光秀に、そのことを伝えさせます。
父と娘では、お互いに意固地になって頑固になってしまうので、
いとこの光秀に白羽の矢を立てたのです。

 

一方で、別室にいる斎藤高政にも呼び出されます。
光秀が最初、帰蝶を説得するのは自分には無理だと言ったことを評価し
仲間に引き入れようとしているのです。

そこには稲葉良通など、守護・土岐家とつながりの深い家臣たちが集まっていました。
尾張の守護でも守護代でもない織田信秀と手を結ぶことになんの利益があるのか、
これは土岐家への反逆ではないのか、という考えでもあり、
自分たちをないがしろにしていると考えさせてしまうだけの充分な理由です。

高政は、いま帰蝶が明智荘にいることはすでに知っていて、
光秀に、稲葉山城に帰してはならない、と命じます。

 

重々しく屋敷に戻った光秀に、申すな何も、とつぶやいた帰蝶は
織田三郎信長といううつけ者がどういう人物か、見てきてほしいと頼みます。
「見て、もしよき御方なら…嫁がれますか?」
帰蝶はただ、黙ったままです。

翌朝、光秀は商人の格好をして、
藤田伝吾と顔見知りの弥平とともに尾張へ向かいます。

 

尾張・熱田の市にたどり着いた光秀は弥平と別れ、市の中を見物します。
活気があふれ、まるで堺のようだと思いました。
「この美濃には海がない、国を豊かにするなら海を手に入れること」
利政の言葉が、光秀の頭をぐるぐると回ります。

そのうち、かゆを売っていた菊丸と再会した光秀は、
信長は漁に出ているから明け方待っていれば会えますよ、と教えてもらいます。

その明け方、沖合から一艘の船が戻ってきました。
船の穂先に立っているのが、信長です。


作:池端 俊策
脚本協力:岩本 真耶
音楽:ジョン・グラム
語り:市川 海老蔵
題字:中塚 翠涛
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[出演]
長谷川 博己 (明智十兵衛光秀)
染谷 将太 (織田信長)
門脇 麦 (駒)
岡村 隆史 (菊丸)
石川 さゆり (牧)
西村 まさ彦 (明智光安)
村田 雄浩 (稲葉良通)
上杉 祥三 (平手政秀)
徳重 聡 (藤田伝吾)
──────────川口 春奈 (帰蝶)
伊藤 英明 (斎藤高政(義龍))
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高橋 克典 (織田信秀)
本木 雅弘 (斎藤利政(道三))
──────────
制作統括:落合 将・藤並 英樹
プロデューサー:中野 亮平
演出:一色 隆司

◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『麒麟がくる』
第8回「和議のゆくえ」

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