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2020年5月 3日 (日)

大河ドラマ麒麟がくる・(16)大きな国 ~ついに道三親子 全面戦争に!~

「愚かな……高政……許さんぞ!」
家督を譲った高政が、弟たちを殺害したことで、
美濃国内には一気に緊張が走ります。
国を二分する戦の前触れでした。

美濃国内では弱小国衆の明智家では、光安と光秀が今後について話し合います。
なるようにしかならない、としか答えられないところが残念なのですが
光秀は光安に、尾張に行かせてくれと願い出ます。
「戦になるかならぬかは、信長様の……いや、帰蝶様次第やもしれませぬ」

清洲城に入った光秀は、帰蝶と対面します。
今回の美濃の事件で、弟ふたりを殺害した高政の所業は認められるものではないものの、
孫四郎をそそのかし、明智が味方してくれると言い含め、
高政と敵対するように仕向けた帰蝶のやり方も褒められたものではありません。

美濃のことは美濃に任せてほしい、外からいろいろと仕掛けて、
道三と高政の戦を目論むのは正直やめてもらいたい、というのが光秀の主張ですが、
高政は、信長を敵視する岩倉城の織田信賢の仲介で駿河の今川義元と誼を通じようとしています。
信長との縁も、切ろうとするはずです。いや切るはずです。

帰蝶は、頼ってきた孫四郎を無下に追い返した光秀に対しても
恨みに思っているところはあるようです。
「これ以上、話しても無駄じゃ。帰るがよい!」

同じころ、駿河国でも異変が起きていました。
今川義元の軍師であり、国の政治に深くかかわってきた
太原雪斎が病死したのです。

雪斎が亡くなったと近隣諸国が知れば、たちまち駿河は攻め込まれ
戦場と化してしまうため、雪斎の死はしばらく伏せることにしたのですが、
と同時に、雪斎の治療に来ていた望月東庵や駒も、臨済寺で足止めを食らうことになりました。

菊丸は東庵に薬を届けにくる名目で、預けられている松平元康を見に来ているわけですが、
美濃が真っ二つに割れて戦が始まるらしい、という情報を持ち込むと
駒は美濃へ連れて行ってほしい、と菊丸の手を握って懇願します。
えー!! といいつつも、まんざらでもない菊丸です。

高政は、美濃がどれぐらいの国力かを計るために領地替えを考えています。
当然、明智家も領地替えによって現在の領地からいずこへか移されるはずですが、
・現在よりも石高は多く、広い土地への領地替え
・光安が隠居し、光秀が家督を受け継ぐこと、を条件としようとしています。

そんなとき、道三が大桑城で高政に対して挙兵するため、
思いを同じゅうする者は参集せよ、との命が美濃国内に飛ばされます。
その知らせを持ち込んだ明智左馬助は、父・光安の様子がおかしいと言っていて、
光秀は叔父の様子を見に明智城へ向かいます。

明智城の光安は、かわいがっていた小鳥を放し、終活をしているようでした。
高政から領地替えのことを聞き、兄から預かった先祖代々の明智庄も
守り切ることができないと残念に思っていたのです。
美濃が新しい国になるというのは喜ばしいことではありますが…。

高政ごときに自分の命を預けようとは露ほども思っていない光安は、
道三のために命を使おうと大桑城に向かう決意を固めます。
光秀は、大桑城には兵が集まらず、この戦は勝てないと言って引き留めます。
そして、明智家の存亡にかかわる事態ゆえ、ここは決断まで2日の猶予を願い出ます。

光秀は、高政との戦を止めるために道三がいる大桑城に入ります。
道三のもとに参じる直前、廊下で不気味な雰囲気を醸し出す伊呂波太夫とすれ違うのですが、
勝てる見込みのない道三を隣国越前へ逃がす段取りを帰蝶が内々に命じておいたのです。
道三は伊呂波太夫を追い返します。あくまでも戦をするつもりなのです。

道三の子と分かっていながら土岐頼芸の子であるとそそのかし、
そうありたいとふるまった高政が許せないために挙兵するのです。
人の上に立つものは正直でなくてはならず、偽りを言う者は必ず人を欺くし、
そののち、必ず国を欺いてしまう。そうして国は混乱の渦中に巻き込まれてしまうのです。

「わしは…老いぼれた。もはやこれまでと家督を譲った」
しかし、譲る相手を間違えた、と道三は心底悔やんでいます。
そして、光秀が止めるのも聞かず、出陣の命を下して出て行ってしまいます。

失意の光秀を、さらにどん底に陥れることが明智荘で起こっていました。
光安が、嫡子・左馬助とともに道三の陣に向かったというのです。
明智荘は天地をひっくり返したような大騒ぎで、荷車を引いて逃げ出すものたちが多数です。

藤田伝吾も、母親の牧も、妻の熙子も、
道三側についても高政側についてもいいように覚悟はできています。
あとは、光秀の下知待ちです。

大切に保管していた鉄砲を眺めていると、
これまでの思い出が頭の中を駆け巡ります。
光秀は鎧を着け、みなを集めます。
「叔父上の後を追う! 敵は高政様!」


作:池端 俊策
脚本協力:岩本 麻耶
音楽:ジョン・グラム
語り:市川 海老蔵
題字:中塚 翠涛
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[出演]
長谷川 博己 (明智十兵衛光秀)
染谷 将太 (織田信長)
門脇 麦 (駒)
岡村 隆史 (菊丸)
木村 文乃 (熙子)
石川 さゆり (牧)
西村 まさ彦 (明智光安)
間宮 祥太朗 (明智左馬助)
村田 雄浩 (稲葉良通)
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川口 春奈 (帰蝶)
伊藤 英明 (斎藤高政(義龍))
尾野 真千子 (伊呂波太夫)
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堺 正章 (望月東庵)
本木 雅弘 (斎藤道三)
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制作統括:落合 将・藤並 英樹
プロデューサー:中野 亮平
演出:一色 隆司

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