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2020年6月23日 (火)

プレイバック信長・(49)本能寺の変 [終]

【アバンタイトル】

 

原作・脚本:田向 正健

音楽:毛利 蔵人
演奏:東京コンサーツ

テーマ音楽演奏:NHK交響楽団
作詞:田向 正健
合唱:東京混声合唱団
独唱:久岡 昇
テーマ音楽指揮:尾高 忠明

監修:松田 毅一
時代考証:岡田 正人
建築考証:内藤 昌
衣裳考証:小泉 清子
振付・所作指導:猿若 清三郎
資料協力:荒川 洸

馬術指導:田中 茂光
    :間宮 光弘
殺陣・武術指導:林 邦史朗
茶道指導:鈴木 宗卓
堺弁指導:井上 裕季子
名古屋弁指導:芦沢 孝子

題字:渡辺 裕英
──────────
協力:岐阜県
  :岐阜市

語り:ランシュー・クリストフ

 

[出演]

緒形 直人 (織田信長)

菊池 桃子 (帰蝶)

高橋 惠子 (るい)

若村 麻由美 (なべ)

的場 浩司 (池田恒興)

鷲尾 いさ子 (市)

マイケル 富岡 (明智光秀)

森田 順平 (河尻秀隆)
松原 一馬 (喜八)

今村 恵子 (玉)
大 多貴子 (とみ)

中井 啓輔 (堀田道空)
狭間 鉄 (梶 真八郎)
戸塚 孝 (寺沢又八)
山本 寛 (斯波義統)

石野 太呂字 (森 蘭丸)
芦田 昌太郎 (森 坊丸)

東根作 寿英 (織田信忠)
渕野 俊太 (斎藤利三)

細川 フランコ (オルガンティーノ)
リード・ジャクソン (ソテロ)

 

仲村 トオル (羽柴秀吉)

滝田 栄 (柴田勝家)

稲川 淳二 (ロレンソ)

橋爪 淳 (前田利家)

杉本 哲太 (丹羽長秀)

柴 俊夫 (滝川一益)

篠田 三郎 (稲葉良通)

フランク・ニール (ルイス・フロイス)

小野 了 (明智秀満)
伊藤 哲哉 (明智次右衛門)
中村 久光 (小弥太)

中村 元則 (藤田伝五)
野島 秀信 (島井宗叱)
諸橋 賢三 (豪商)

伊師 千夏夫
中村 かよ
大堀 誓子
──────────
若駒スタント部
鳳プロ
劇団ひまわり

 

郷 ひろみ (徳川家康)

佐藤 慶 (今井宗久)

宇津井 健 (林 通勝)

平 幹二朗 (加納随天)

 

制作:八木 雅次

美術:田嶋 宣助
技術:大沼 伸吉
音響効果:平塚 清
映像技術:横山 一夫

撮影:三浦 国男
照明:野下 清
音声:鈴木 清人
記録:阿部 格
編集:石原 美雪

制作著作:NHK
共同制作:NHKエンタープライズ

制作統括:渡辺 紘史
──────────
制作協力:NHKアート
    :NHKテクニカルサービス

 

演出:重光 亨彦


──本能寺の変 五日前──

織田信長は、五日後に都で茶会を催すため、披露する茶器を選定しています。
せっかく来てくれたお客さんに、見たことがないような名物揃いの茶器を披露して
度肝を抜いて存在感を示し、今後の運営につなげていきたいわけです。
最近、家臣に加えたソテロという異国人は信長のお気に入りでして、都へ連れていくつもりです。

信長は嫡男の織田信忠を呼び、甲斐武田攻めの功績を褒めたたえます。
今は岐阜城を任せていますが、ゆくゆくは安土城も信忠の支配となり、
他の城、あるいは国ごと任せる日も来るかもしれません。
信長は、将来を考えれば信忠も顔を売っておいた方がいいと、茶会への参加を命じます。

備中高松城を攻撃中の羽柴秀吉の加勢のため、出陣を命じられた明智光秀は
近江坂本城から丹波亀山城へ移り、集まった兵の数、戦況、そして
信長がいつ備中へ出発するのかを細かく確認していますが、
寝不足がたたっているのか、その表情はとても険しいものになっています。

帰蝶は信長の許可を得て、なべと二人で店主に上ります。
帰蝶は正室として信長のそば近くにいて、存在感を示さねばならない役目でしたが
子どもが生めないことで信長と別れ、しばらく堺の街に暮らしていましたが
その間、信長の妻として盛り立てていったのがなべだったのです。

帰蝶はなべに不在時の詫びを入れ、お礼を言いますが、
なべはそれよりも、自分が加納随天から「死神」と言われたことが尾を引いていて、
信長のそば近くにいてよかったのだろうかと思い悩んでいます。
帰蝶は、随天らしい入れ知恵だと笑います。

──四日前──

亀山城から少し離れた愛宕山へ戦勝祈願に向かった光秀は、
自分の今後の運勢を占うべくおみくじを引きますが、
何度引いても「大凶」「大凶」「凶」「大凶」「凶」と縁起の悪い結果が出続けてしまいます。

備中攻めへ向かう自分を運勢を占っていると思っていたのですが、
実はこの時にはすでに、光秀は信長を暗殺しようと企んでいたようです。
「上様は大凶じゃ。大凶には大凶をもって制す!」
大吉が出るまで多少意地になっておみくじ箱を振り続けます。

──三日前──

備中への出陣を翌日に控え、信長はるいにそのあいさつに出向きます。
あくまでも目的は毛利攻めですが、その戦勝の波に乗って
そのまま九州へ上陸し、九州内の大名を従えたいと考えています。
かなりの長旅ですが、今や織田軍団は比類なき強さを誇っているので安心しています。

父・織田信秀の没後、若いうちから頭領として織田家をリードした信長です。
数えきれないほどの荒波を乗り越えて、今や天下統一まであと一歩のところまできました。
るいは感慨深げに信長の姿を見、信長の功績を褒め、手をついてお礼を言います。
「くれぐれも気をつけてな」

信長は対向してきた市にも声をかけ、母のことを頼むと言い置きます。
不在時は七重に上ってもよいと市に許可を出しますが、
市は上りたかったのではなく、信長への嫌がらせだったので、
はい と事務的に受けただけで、去ってゆく信長の後姿を睨みつけています。

信長は随天を呼び出し、ともに京へ向かうように命じます。
盲目で片足、身体が不自由すぎて足手まといになると随天は固辞しますが
お前の都合は聞いていない、とまで言われると、従わざるを得ません。
信長の輿に載せられ、信長の身代わりとして京へ向かうことになりました。

もう一つの目的は、信長の、織田家の運勢を占ってきた随天に
自分の考えたことをたびたび否定されてきた信長ですが、
随天の占いと逆のことを行ってきた結果、畿内も制圧し、
京の民が信長に沸き、ひれ伏す様子を随天にも聞かせたいというわけです。

──二日前──

光秀は、信長がこの日に安土を出発し本能寺に入ると聞かされます。
今夜は本能寺で宿泊し、明日は茶会を催し、備中への出陣は6月4日です。
明智軍は特に慌てなくても信長軍よりも先に備中へ向かうことはできそうです。
光秀はこの日、一日中寝所にこもって独り言をぶつぶつと言っていたようです。

信長一行が本能寺に入ります。
安心しきっていたのか、お供には小姓衆30余人と女性たちを引き連れていただけです。
備中へ向かう千数百の兵たちは、本能寺近くの妙覚寺で信忠が預かって控えています。

──一日前──

信長は茶会を催し、たくさんの名物茶器を公家衆たちと楽しんでいます。

宴のあと随天と語り合う信長ですが、信長を見ていると母国を思い出したのでしょう。
ポルトガルに奪われ、ヨーロッパに売られた国の出身であるソテロは
涙を浮かべていました。
随天も、尾張も遠くなりました、とつぶやきます。

朝早く出陣するはずだった光秀が姿を現さず、あえて意味のあることなんだと
重臣たちや兵士たちは何も言わず下知を待ち続けますが
あっという間に夜を迎え、さすがに重臣たちは焦りの色を見せ始めます。
そしてようやく姿を現した光秀は……。

「軍勢を都に向け、上様を討つ!」

日本国中を焦土と化し、兵を殺し僧を殺し女こどもを殺し、
誰かがあの鬼を止めなければ、今後ずっと虐げられる生活が待っているわけです。
信長は今夜、兵を持たずに本能寺で眠ることになるでしょうし、
他の織田軍団は全国に散らばっていて、都近くにいるのは明智軍だけなのです。

光秀は、本能寺に向けてついに出陣します。

──天正10(1582)年6月2日 早暁──

厠へ立った信長は、いきなりの襲撃を受けます。
本能寺外ののぼりを見て、明智光秀が謀反にござります! と森 坊丸が知らせに来ますが
たちまち鉄砲の標的となり、信長の胸に抱かれて絶命します。
弟の最期を見、いたたまれなくなった森 蘭丸は、信長が止めるのも聞かずに
廊下奥の鉄砲隊にひとりで立ち向かい、あっという間に兵士たちを倒してしまいます。

「明智光秀か……ありそうなことじゃ」

駆けつけた随天は、自分がいながらこの不始末! と詫びますが
戦力にはならずとも、強い味方を得たように信長は笑います。
そして傍らに控えるソテロに急いで妙覚寺に向かい信忠に知らせよと命じます。
ソテロは素手で敵を倒しながら、妙覚寺へ走ります。

庭ではすでに乱戦模様です。
信長は弓矢で応戦しますが、途中から長槍に持ち替えて戦います。
しかし、暗闇の中で寝装束のため、鉄砲の標的になりやすく、
何発も身体に受けることになります。

「ウエサマ、アブナーイ、アケチト、タタカッテオリマスルー」
信忠の寝所に到着したソテロは片言の日本語で信忠に救援を求め、早く早く、とソテロの慌てぶりを察した信忠は急いで兵を集めます。

信長は全身傷だらけとなって、随天の待つ客間へ戻ってきました。
寺に火をかけよ、と信長の命を受けた蘭丸は涙をいっぱいためて、
主君と今生の別れをしつつ、障子をゆっくりと閉めます。
そして数少ない小姓衆とともに敵兵に立ち向かい、立派に戦って討ち死にします。

「最期もまた、そちと一緒じゃの。余が灰となるまで見守れ」
随天と二人きりになった信長は、寂しそうに笑っています。
立ち上がった随天は、敵を遠ざけてきます、と
客間の信長をひとり残してヨロヨロと敵に向かっていきます。

敵の前に現れた随天は恐ろしい表情で、この先行くと死ぬぞと敵に立ちはだかりますが、
鉄砲や矢の攻撃を一身に受けるもののその攻撃は随天にはまったく効かず、なすすべもありません
明智の兵たちは、引き返してゆく随天にも矢の攻撃を加えますが、
不気味に松葉づえの音が響き渡るだけで、兵たちは唖然と随天の姿を見送るばかりです。

「余ができる新しきこととは、死ぬことかもしれぬ」
満身創痍で信長の元に戻ってきた随天は、
その言葉を聞くと信長の目の前で絶命します。
ほんのりと笑っているようにも見えました。

火の手が広がってきました。
信長は短刀を手にし、自刃して果てました。

市は本能寺からの急報を受けると憔悴しきり、走ってるいに知らせに行きます。
知らせを受けたるいは茫然とし、なべは涙を流して床に突っ伏します。
帰蝶は、信じられないという表情で七重から琵琶湖を見つめています。

池田恒興「上様ーッ!! 上様、明智の首はこの恒興の手で!」

柴田勝家「なぜ上様は我ら遠ざけ明智などおそば近くに置かれたのじゃ……本能寺へ! 弔いが先じゃ!!」

前田利家「明智の奴めただでは済まさぬ! あの者将軍家に通じておるやもしれぬぞ」

滝川一益「小賢しき者信じた上様が悪い! 我らの忠節見えなかったのじゃ」

稲葉良通「また新たなる成り上がり者出てくる。用心いたせ!」

丹羽長秀「上様、信忠様、明智に討たれた!? 軍勢集めよ! ただちにとって返す!!」

河尻秀隆「蛇のごとき光秀め! この手で討って遣わすッ!!」

林 通勝「(手を合わせながら)上様は……人の恨み軽く見られたのじゃ」

堺の今井宗久の屋敷には、徳川家康がいました。
そこに本能寺の急報が舞い込みます。
と み「申し上げます! 本能寺で上様、明智殿に襲われ討ち死にされたようにござりまする」
今井宗久「なに!?(と家康を見る)」
徳川家康「……御免!(と立ち上がる)」
宗 久「徳川様! (とみに)まことの話か?」
と み「……はい!」
宗 久「早急に全国に使者を送れ! (家康を追い)徳川様!」

備中高松城を攻撃中の羽柴秀吉にも急報が届きます。
羽柴秀吉「なんじゃと! 天下様と信忠様、討ち死にされた!? 天下様あってのこの儂じゃ……どうするんじゃッ!!」
喜 八「我らも明智に殺されるぞ!」
秀 吉「落ち着け……落ち着け……(目の前の喜八を押し倒す)」
喜 八「(秀吉を見て)……!!」
秀 吉「よし! 一時毛利と和睦じゃ! 一番にとって返し、明智の首刎ねて遣わすッ!! 喜八急げ!」
喜 八「明智の首取れば、天下に立てるかもしれんぞッ!!(ニヤリ)」
秀 吉「(喜八を見送り)急げ! よし、やるぞ!!」

安土城内の神学校(セミナリオ)では、オルガンティーノ神父とロレンソが
荷物をまとめ、脱出の準備を大急ぎでしています。
オルガンティーノ「ここは誰が天下取るのでございますか」
ロレンソ「(パニック)分かりませぬ! もう何もかも……分かりませぬ!!」

 玉 「(手を合わせ)父上をお助け下さりませ……」

明智光秀「これで……眠れる」

長崎口之津の教会で知らせを受けたルイス・フロイスは
手紙を読みながら信長のことを思い出しています。
ルイス・フロイス「あの方らしい……髪の毛一本残さぬとは」

(フロイス)ではみなさん、またいつの日か。ありがとうございました。Obrigado!

──完──

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