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2020年6月 7日 (日)

大河ドラマ麒麟がくる・(21)決戦! 桶狭間

永禄3(1560)年5月、駿河の今川義元が尾張に迫ってきていました。
織田方の大高城と鳴海城はすでに今川方の手に落ちていましたが、
義元本体がついに尾張との国境を越え、沓掛城まで進軍してきたのです。
向かうところ敵なしと、義元の表情には余裕ささえ感じ取れます。

今川軍の先鋒を任された三河の松平元康は、
丸根砦と鷲津砦の間を無傷で通り抜けて大高城に入ります。
義元の作戦としては、織田本体が来る前に2つの砦を落としてしまい、
その後義元本体が大高城へ入る、というものです。

その大高城では、元康が母・於大からの文をもらい、
この期に及んで今川を裏切れというのか、と迷っています。
菊丸こと水野春次は、もし元康が今川を裏切ったら三河者は三河に帰すと
織田信長が約束したことを伝えます。

ただ、松平軍と織田軍を合わせたところで、兵数は今川本体には遠く及びません。
今川を断ち切れと言いながら、実際は今川から断ち切られてしまうという元康は
とりあえず今は、義元の指示通りに動くことにします。

そして、尾張へ向かう騎馬武者が2人。
明智光秀と左馬助です。

5月19日午前4時、元康軍は丸根砦に攻め込みます。

ということは元康は未だに今川傘下にあり、水野信元の離反説得は不首尾である。
梁田政綱からそう報告を受けた信長は、清洲城での籠城を決めますが、
義元は用心深いので、地元に相当の兵を残して東側の敵に備えておく人物だ、という
父・織田信秀のことばを思い出した信長は、もう一度ゆっくりと考え直してみます。

つまり、鳴海、丸根、大高に兵を送り、かつ駿河の東側の敵に兵を残してきたとなると
20,000の兵はたちまち7,000程度に減ってしまうわけです。
それに気づいた信長は、正綱に今川の兵が現在どれぐらい残っているかを急ぎ調査させ、
清洲城の中に今川方の間者が紛れ込んでいることも考えて、籠城の方針をとっておきます。

「死のうは一定、という。いずれ人は…死ぬ」
そう信長に言われても、敗れることで信長の死を恐れる帰蝶ですが、
信長はこんな時に、2~3歳の子どもを帰蝶と対面させます。
吉乃という女性が産んだ子で、信長の嫡男・奇妙丸です。

戦を前にしての信長の思わぬ告白で、帰蝶の頭の中は大混乱でして
泣いていいやら怒っていいやら複雑な表情を浮かべますが
「わしが死んだらあの子を育ててくれ。尾張の行く末をそなたに任せる」
そう言われては、帰蝶は何も反論できなくなってしまいます。

午前8時、丸根砦と鷲津砦は陥落、今川方の勝利に終わります。

午前9時、信長は時を移さずして、全軍に善照寺砦への出陣を命じます。
同じころ、義元本体は沓掛城を出発し、大高城へ。

午前9時30分、越前から光秀と左馬助が清洲城にたどり着きました。
対面した帰蝶は、光秀の顔に安堵しつつも、来るのが遅い、と涙声です。
「会うていろいろ知恵を借りようと思うていたが、殿はすでに出陣なされた」
信長が善照寺砦へ向かっていることを聞くと、光秀たちも善照寺砦へ急行します。

午前10時、善照寺砦へ入った信長は、織田全軍が3,000程度だと確認。
そして、信長の予想通り今川本体の兵数は7,000~8,000ほどだと報告を受けます。
今川軍はいったん大高城に入って兵を集約し、一気に清洲城を攻めたいようです。
信長は、大高城に入る前に一気に片をつけねばと考えています。

今川本体の現在地は、沓掛城から大高城に向かう途中にある、桶狭間山です。

午前10時30分、砦を陥落させた元康は大高城に入ります。
しかし兵糧運びやら砦攻撃やらで一睡もしていない松平軍に、
朝廷から三河守に任ぜられた義元からの命令は、鳴海城加勢。
善照寺砦に入った信長に対抗するため、そこから近い鳴海城行きです。

兵を休ませたいとしばしの休養を要求する元康ですが、
命令はあくまでも「今すぐ」です。
日ごろから穏やかな元康ですが、心の中で何かがプツンと切れたような音がしました。

午前11時、桶狭間で小休止を取って酒を飲んでいる義元は、
信長軍300が中嶋砦に向かっていることを知ります。

鷲津砦に向かわせた朝比奈隊で賄おうとしますが、朝比奈隊は砦に残ったまま。
予め禁じておいたはずの乱取り(略奪)行為で、砦から動こうとしないのです。
「愚か者めが!」と大激怒し、舞い踊っていた者たちもとまどいつつ平伏するほどです。
義元は感情を抑えながら、やむを得ぬ、と本隊から兵を割いて織田軍を戦わせます。

午後0時、佐々勢300と、今川勢1,000が中嶋砦で戦い、
今川本隊は5,000余りに減少しました。
中嶋砦への佐々勢の派遣は、信今川本隊の数を減らす信長の策略だったのです。
これならやれる! 出陣じゃあ! と、信長はにんまりしています。

雨が降り出しました。
信長にとっては足音を消してくれる恵みの雨となりましたが
鳴海城ゆきを命じられ、そして今、桶狭間へ向かえといわれた元康にとっても恵みの雨です。
湯漬けを書き込みながら「本日はここを一歩も動きませぬ!」

午後2時、雨風をしのぐべく桶狭間の岩陰に入った義元。
その姿を山の上から見下ろす織田方の毛利新介たちは、
一気に山を駆け下り、戦いを挑みます。
じわじわと、信長軍が義元に近づいていきます。

そしてついに義元を追い詰め…。

「毛利新介、今川義元を討ち取ったり!」
その声がこだますと、信長の目がさらに丸く輝きます。
結局、元康は大高城にとどまって、桶狭間へ向かうことはありませんでした。

信長の桶狭間からの帰り道に、光秀は待っていました。
次は美濃国を取る、という信長の背中が、太陽の光もあって
大きく明るく輝いて見えました。

駿河に来ていた望月東庵は、義元が討ち死にしたことで
そろそろ潮時かと京に戻る決断をします。
元康から駒への文では、於大と16年ぶりに再会し、母子で泣き合ったと。
信長の計らいで、元康は三河の岡崎城へ戻ることができた、とありました。

京に帰る前に芳仁に会いに来た駒は、
芳仁から「何にでも効く薬」の作り方をしたためた神を渡されます。
とまどいつつもそれを受け取った駒は、
東庵の待つ寺へ帰っていきます。


作:池端 俊策
脚本協力:岩本 麻耶
音楽:ジョン・グラム
語り:市川 海老蔵
題字:中塚 翠涛
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[出演]
長谷川 博己 (明智十兵衛光秀)
染谷 将太 (織田信長)
門脇 麦 (駒)
岡村 隆史 (菊丸)
間宮 祥太朗 (明智左馬助)
ベンガル (芳仁)
金子 ノブアキ (佐久間右衛門尉信盛)
今井 翼 (毛利新介)
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川口 春奈 (帰蝶)
風間 俊介 (松平元康)
片岡 愛之助 (今川義元)
本木 雅弘 (斎藤道三(回想))
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堺 正章 (望月東庵)
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制作統括:落合 将・藤並 英樹
プロデューサー:中野 亮平
演出:一色 隆司

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