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2020年9月27日 (日)

大河ドラマ麒麟がくる・(26)三淵の奸計(かんけい)

「私がもし将軍をやれば、今までできなかったことができるかもしれぬ」
貧しい人々を救うために、朝倉義景の助けがいるとつぶやく足利義昭の意向を受けて
越前に戻った明智光秀は、強い大名が支えれば立派な将軍かもしれないと
その役目が義景にあることを伝えます。

いたし方なし、か! と義景は立ち上がり、ついに上洛を決意しました。

一方、京は依然として亡き三好長慶の一族が支配し続けていました。
その三好勢が担いだ、四国阿波の足利義栄が第14代将軍に就任。
しかし義栄は重い病を抱えており、摂津国に留まり上洛できずにいました。
義栄を推挙した関白近衛前久の責任を問う声が、内裏内で上がり始めます。

長らく敦賀にとどめ置かれた義昭が一乗谷に招かれ、
永禄11(1568)年4月、義昭は元服を果たします。
義景が烏帽子親となり、京から下ってきた晴良がそれを見届けます。

上洛できそうな大名を調査していた明智左馬助が越前に戻ってきました。
越後上杉は、甲斐武田に家臣が寝返ったための戦支度でそれどころではないし、
六角は織田信長に敗れて逃げた斎藤龍興を匿っているうわさがあり、
三好一派が出入りしているという話もあるために当てにはならないでしょう。

やはりな、とつぶやいた光秀は、結局のところ上洛できそうな大名は
越前朝倉と美濃織田のふたつだ、と地図をみつめています。

そんな時、相談がある、と山崎吉家が光秀の家を訪問してきました。
義昭の元服に際して義景が内々に開く宴に光秀を招待したいのです。
ただ、朝倉家の中には義昭を奉じて上洛することに反対する者もいて
それをよく見極めて参加してほしい、とのことでした。

果たしてその宴では、上洛すれば義昭を将軍職に就けてもよいという
帝の御内意もあってか、義景は上洛し三好勢を蹴散らすつもりでいますが、
光秀は、戦が始まるとなれば市から武具や食料などが買い占められる中で
一乗谷においては物があふれかえっている現状では
義景の意向はともかく、家臣団たちとしては戦をするつもりはないと思われている、と発言。

戦をすることで天下に号令し、朝倉の力を見せつけたい義景には
少々頭の痛い具申となりました。
義景の意向に真っ向から反対を唱えた朝倉義鏡も、
わが意を得たりとニンマリしています。

宴に呼ばれていた伊呂波太夫は、上洛という船出の旗振り役は光秀だと見据えます。
しかし光秀は、その取っ掛かりが見つかっていません。
そんな気持ちを見通したように、太夫は光秀につぶやきます。
「その船の名はすでにお分かりのはず……織田信長」

数日後、光秀は美濃の信長の前にいました。
信長は、自分ひとりで上洛をすることにとても驚きますが、
朝倉は頼りにならず、三好勢は松永久秀を敵に回して河内で戦をしているため、
近江六角さえ何とかなればいまこそ上洛の好機であると説きます。

「義昭さまをこの美濃にお連れせよ!」
その号令を受けて光秀は越前へ戻り、義昭、三淵藤英、細川藤孝に相談します。

これまでの義景ののんびりさ、一族をまとめきれていない様子を見れば
朝倉は頼りにならないことは明々白々であります。
このまま義昭を美濃へ連れていっては、義景の面目は丸つぶれですが
結局のところは織田をとるか朝倉をとるかの二者択一でしかありません。

家に戻った光秀は事の次第を伝え、義景が立腹すれば
場合によっては自分は罰せられることもあるかもしれず、
ここに住んでいる家族にも迷惑がかかるかもしれないと、
そうなるまえに美濃へ引っ越すように熙子に伝えます。

二日後、義景の元に義昭からの文が届けられていました。
越前を出て美濃へ向かう、今まで世話になった、としたためてありました。
義景は一世一代の晴れの舞台を崩されたと烈火のごとく怒りだし、
国境を閉じて義昭一行を美濃へ行かせまいと動きます。

三淵は上洛に異を唱えた義鏡と対面し、越前国内で続いている
一向一揆との戦で疲れ果てている義鏡に同情します。

義鏡としては、義景のように上洛上洛と浮かれる前に、
まずは国内をしっかりと固めてほしいという気持ちが強いのです。
おまけに上洛には無数の兵を集めなければならないので金がかかります。
兵を集めるということは、その人数分だけ兵糧米も必要です。

義鏡や吉家にとってはとても頭の痛い話で、ため息しか出てきませんが、
三淵は、朝倉家の苦労を強いてまで上洛したいとは思っておりません。
ただし、両家に禍根を残さないためにも、協力体制だけは
義鏡たちと約束しておきます。

翌日、エビの汁物をすすった阿君丸(くまきみまる)が急に倒れ、
亡くなってしまいます。

7月、義昭の一行は織田信長が待つ美濃国へ向かいます。


作:池端 俊策
脚本協力:岩本 真耶
音楽:ジョン・グラム
語り:市川 海老蔵
題字:中塚 翠涛
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[出演]
長谷川 博己 (明智十兵衛光秀)
染谷 将太 (織田信長)
木村 文乃 (熙子)
谷原 章介 (三淵藤英)
眞島 秀和 (細川藤孝)
間宮 祥太郎 (明智左馬助)
本郷 奏太 (近衛前久)
小藪 千豊 (二条晴良)
手塚 とおる (朝倉景鏡)
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ユースケ・サンタマリア (朝倉義景)
滝藤 賢一 (足利義昭)
榎木 孝明 (山崎吉家)
尾野 真千子 (伊呂波太夫)
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制作統括:落合 将・藤並 英樹
プロデューサー:中野 亮平
演出:深川 貴志

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