大河ドラマ麒麟がくる・(29)摂津晴門の計略
将軍・足利義昭の御座所たる二条城の築城が着々と進んでいました。
織田信長は近隣の国々から人や物をかき集め、
京のめぼしい屋敷や、寺社からの庭石や調度品などを差し出させ、
自ら陣頭に立ち、工事を推し進めます。
細川藤孝は、信長が半ば強引に二条城築城に精を出していることで
単に将軍の名を使って金目の物をかすめとっているだけではと
陰口をたたく者もいることに危機感を覚えていますが、
将軍の城を作ろうとしなかった者が文句などもってのほか、と明智光秀は取り合いません。
それよりも、幕府内部には寺や神社と深くかかわって
寺社が営む金貸しに食い込んで利を得ている者がいることの方が重大です。
取り上げられた調度品を返納してもらう代わりに多額の金銭を献上し
その銭を懐に入れてしまう人間が幕府内部にはびこっているのです。
この醜い幕府内部を、政所の摂津晴門がどう裁くのか。
光秀は注視します。
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