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2021年7月11日 (日)

大河ドラマ青天を衝け・(22)篤太夫、パリへ

慶応3(1867)年、渋沢篤太夫はアルフェー号に乗っていました。
記録をつけたいのですが、ひどい船酔いでそれどころではありません。
笑いながら通り過ぎる異人に怒りを露わにする篤太夫ですが、
フランスやイギリス、ロシアなど、歴史も違えば話す言葉も違うわけで、
それを一緒くたにして異人というだけで憎むのは子供のすることと
同行者に言われてしまいます。

船酔いですか、と水を差しだしたのはアレクサンダー・シーボルト。
通詞で、あのシーボルトの息子にあたり日本に通じています。
帰国のついでにパリまで同行してくれる、頼もしい仲間です。
篤太夫は見様見真似で「セ…センキュー」と言っています。

船の中で出されたフランス料理に興味を示した篤太夫は、
初めて見るナイフとフォークとスプーンに驚き、パンを口にして感激します。
食後のコーヒーを一口含み、胸がさわやかだい! などと言って
はしゃいでいます。

船は横浜から上海、香港、サイゴン、シンガポール沖を通って
セイロンとインド洋を進み、アデンからスエズへ。
スエズ運河建設中のため汽車に乗り換えて地中海に入り、
55日目にフランスにたどり着きました。

徳川昭武ら幕府の使節一行は、
パリ・カピュシン街のグランドホテルに投宿しました。
勘定役の篤太夫は、ものの値段を確認しては帳簿に記録していきます。

通詞としてシーボルトを頼りにしたい日本側ですが、
フランス側が用意した通詞のカション神父は不満顔です。
シーボルトはドイツ人であり、イギリス側の人間なのです。

万国博覧会会場の見学に向かった篤太夫たちは、
イギリスの蒸気機関の仕組みに驚き、関心を寄せます。
試しに乗ってみたエレベーターで大騒ぎし、瞬く間に会場の屋上に運ばれ
参った! と篤太夫は感動の連続です。

 

会場で、日本のブースを見つけて大喜びの篤太夫たちですが
何区画か向こうに「りうきう」と書かれたブースがありました。
中に入ってみると、中には島津の紋が入った旗が掲げられていました。

挨拶に来た薩摩藩士の岩下佐次右衛門とモンブラン伯爵に、
外国奉行支配組頭の田辺太一はさっそくかみつきます。
薩摩が琉球国と称して薩摩の品々を出しているのは、
幕府に背いての独立と受け取っていいかと強気で詰問します。

モンブランは、何度もお誘いした田辺が断り続けたのに対し
薩摩の五代才助は一切を任せてくれたので、こういう形にしたと主張。
幕府が上で薩摩が下でなければならないと考える田辺と、
薩摩の出品を外したくない岩下の平行線となりました。

ここは幕府が「大君」で、薩摩が「太守」ではどうか、と
モンブランが譲歩案を示し、田辺は承服します。

日本の展示の様子は、現地の新聞記事にもなりますが、
「日本はひとつの国家ではなく、連邦国である」という文言に幕府側は驚きます。
将軍とは日本の中の有力な一大名に過ぎず、薩摩太守やその他大名と
同じように一つの領主である、という説明は、将軍と大名が同格であるという意味です。

一方、通詞のシーボルトは、イギリス外務次官に手紙を書いていました。
「幕府一行には怪しまれることなく動いています」
「すでに薩摩はモンブランを雇い、幕府にダメージを与えています」
新聞記事を見ながら、ニヤリとするシーボルトです。

こういった騒動の中、
テュイルリー宮殿で昭武はナポレオン三世への謁見を果たします。
徳川将軍家の権威を世界に示すまたとない機会でした。

 

大坂城では、慶喜が幕府の威光を回復させるために政を改めたいと
フランス公使のレオン・ロッシュにその意見を求めます。
ロッシュは、日本の生糸を最優先してフランスに融通してくれれば
フランスはお望みのものは何でも用意します、と伝えます。

それを受けて慶喜は、各国公使が集まる席で
兵庫の港を開き、大坂に市場を開くことを表明します。
イギリス公使のハリー・パークスにも、イギリスとともに大きく羽ばたきたいと伝えて
パークスも拍手でこれに応えます。

ロッシュの助言で次々と改革を進めていく慶喜に対し、
薩摩の島津久光は、かつての朝議参与たちを京に集めます。
政事の主導権を慶喜から奪ってしまおうという久光の企てです。

長州征伐のことはどうするつもりなのかと始めから責める久光に
小事より国家の大事とし、これからは自分に任せてほしいと伝えます。
そして長崎から手に入れた写真を撮り合ったりして
久光の目論見を崩していきます。

 

血洗島では、尾高平九郎に栄一が養子に指名したことを伝えます。
平九郎は直参となり、幕府から禄をいただくことになるわけで、
それだけでなく、栄一の思いを汲んでやってほしいと千代がお願いし
市郎右衛門も頭を下げて、平九郎はとまどっています。

 

使節団の滞在費用がかさみ始め、経費節約の必要に迫られていました。
住まいはホテルからアパート暮らしに変わり、
昭武の住まいも別に用意することになりました。

篤太夫たちは、忙しい公務の合間を縫ってパリの街を見物します。
そこで篤太夫と高松凌雲は、廃兵院という 戦争で傷を負って
動けなくなった兵士たちの治療のために暮らすところを目にし、
治療費は当たり前に国が出すと知って大いに驚きます。

 

フランスの新聞記事が五代の手で大久保一蔵の手に渡り、
モンブランの働きでフランス政府と幕府の結びつきは切れてしまい
これで幕府のカンパニーの話は潰れるとニンマリしています。
「頭はあっても金がなければ政は動きもはん」

一方、小栗の元には、将軍家が日本の中の一大名扱いをされてしまい
このままでは借款が下りぬとロッシュが焦っています。
薩摩がそこまでするとは、と小栗は考えあぐねます。

 

そしてついに、篤太夫たちのもとに一大事が巻き起こります。
フランスから日本への600万ドルの借款が消滅したのです。


作:大森 美香
音楽:佐藤 直紀
題字:杉本 博司
語り:守本 奈実 アナウンサー
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[出演]
吉沢 亮 (渋沢篤太夫)
橋本 愛 (渋沢千代)
田辺 誠一 (尾高惇忠)
岡田 健史 (尾高平九郎)
藤野 涼子 (渋沢てい)
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草彅 剛 (徳川慶喜)
志尊 淳 (杉浦愛蔵)
板垣 李光人 (徳川昭武)
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ディーン・フジオカ (五代才助)
石丸 幹二 (大久保一蔵)
池田 成志 (島津久光)
要 潤 (松平春嶽)
武田 真治 (小栗忠順)
池内 万作 (栗本鋤雲)
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手塚 理美 (尾高やへ)
和久井 映見 (渋沢ゑい)
小林 薫 (渋沢市郎右衛門(回想))
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制作統括:菓子 浩・福岡 利武
プロデューサー:板垣 麻衣子・藤原 敬久
演出:田中 健二

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