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2021年11月28日 (日)

大河ドラマ青天を衝け・(37)栄一、あがく

食事を囲む渋沢家ですが、渋沢栄一の向かいに座っていたはずの千代の姿は、ありません。千代が亡くなって3ヶ月ですが、食卓は静かそのものです。栄一も元来の輝きが消え、顔色もあまり良くないようで、渋沢喜作は栄一を心配しています。カラ元気を見せる栄一は、京都出張の間、喜作の妻・よしに時々見に来るように依頼します。井上 馨は、栄一に次の妻を探さないと日本経済がストップしてしまうと危惧します。

3ヶ月が経った今でも、千代の臨終のときのことを思い出してしまう栄一。千代はもう、戻ってきません。

京都への途中、静岡の徳川慶喜を訪ねた栄一は、千代の本葬儀で香典をいただいたお礼を述べます。慶喜は、2度目の留学から帰国した弟の徳川昭武も、静岡まで顔を見せに来てくれた川村恵十郎も、栄一を案じていたと伝えます。懐かしく感じる栄一ですが、涙があふれて止まりません。

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2021年11月21日 (日)

大河ドラマ青天を衝け・(36)栄一と千代

ぜひとも北海道は自分にまかせてほしい、と大隈重信に圧力をかける岩崎弥太郎の動きは、他の商人たちの気持ちを逆なでします。三井物産会社総括の益田孝や東京日日新聞主筆の福地源一郎は「三菱をどうにかしてください!」「あくまでおのれ一社でこの国の経済を動かそうとしている」と渋沢栄一に窮状を訴えます。栄一は、単独で力を保持しようとする弥太郎に対抗して、合本による新しい船の会社を作ろうと立ち上がります。そうして、海運業者の合本組織『東京風帆船会社』を設立しました。

その動きでも弥太郎は特に動じるところもなく、風帆船会社については栄一の謀であると大隈に耳打ち。激昂する大隈を見送ると、弥太郎は「風船玉のようにしぼめちゃる」と高笑いしています。

飛鳥山の渋沢屋敷では、栄一の長女のうたが縁談を断ったことを次女ことが心配しています。特にお相手に不満があったとかいうわけではなく、家族みんなで一緒に暮らしていければ幸せだと笑ううた。そこに渋沢喜作が顔面蒼白で飛び込んできました。「栄一は! 銀行がうまくいかなくなったから首をくくったと!」
千代と喜作は栄一の執務の部屋に向かいますが、どうした? とケロッと返事をする栄一のいつもの姿に、千代も喜作も胸をなでおろします。そこには五代友厚がいて、すでに街中でのうわさ話を本人に伝えたところらしいのです。弥太郎は、三菱社員や出入り業者を使って風帆船会社の悪口を言いふらしている、と。栄一も、でたらめなうわさとはいえ大隈を敵に回せば風帆船会社は終わりだと考えていて、開業もしないうちから暗礁に乗り上げてしまいました。

弥太郎が着々と商売の手を広げるなか、栄一が院長を務める養育院では、物価の上昇や収容者が増え続けたことでさらなる財政難に陥っていました。「貧困は己の責任、貧民を租税をもって救うべきではない」と東京府会で主張する田口卯吉は、そもそも誰かが助けてくれると望みを持たせるから努力を怠らせるんだと言って多くの賛同をもらいます。それでも栄一は「救済はせねばならぬ」と首を縦に振らず、経費削減をしている最中だからもうしばらく様子を見ていてほしいと言います。国が守らなければならないのは人だと言う栄一に、「理想論は不要!」と沼間守一が反対を唱え、府会議は紛糾します。
掲げた『東京風帆船会社』の額を下ろし、疲れた様子の栄一がソファに腰かけると、かつて弥太郎が自分に投げかけた言葉が脳裏を流れます。「経済には勝つもんと負けるもんがある」「おまさんの言うことは、理想は高うとも所詮はおとぎ話じゃ」「才覚あるもんが力づくで引っ張らんと、国の進歩はないき」

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2021年11月14日 (日)

大河ドラマ青天を衝け・(35)栄一、もてなす

岩倉使節団の時のアメリカ合衆国第18代大統領で、退任後は将軍となったユリシーズ・グラントが来日することになり、日本政府としては国の威信をかけて将軍を大いにもてなすことに決定します。さらに公の場に夫人を同伴するのは当たり前のことでもあり、千代にもよしにも、国の代表として将軍一家をもてなしてもらいたい、と栄一と喜作は説得にあたります。

千代とよしは、欧米式の歓待マナーを勉強しに築地の大隈邸に赴きますが、そこにはほかにも、井上 馨夫人や大倉喜八郎夫人など、数名のご夫人方が揃っていました。井上 馨と武子は2年間ヨーロッパを回って帰国したばかりというので、武子を師匠に勉強会のスタートです。

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2021年11月 7日 (日)

大河ドラマ青天を衝け・(34)栄一と伝説の商人

明治10(1877)年、鹿児島の西郷軍と明治政府の戦争が勃発。「戦争とは、なんと多くの金が動くことか」と、三菱商会の岩崎弥太郎もうなるほどです。渋沢栄一は、なんとばからしい! と怒りに震えますが、それもそのはず。政府の税収の9割近くがこの戦費に費やされたのですから。

西郷隆盛、大久保利通の亡きあとの明治11(1878)年、日本の財政を動かしていたのは、大蔵卿・大隈重信でした。栄一は大隈に不換紙幣がばらまかれていることを追及します。紙幣をたくさん刷っても信用が落ちれば貨幣価値は下がり、物価が上がって民が苦しむことになるわけです。大隈は「せからしか!」と栄一を睨みつけて出て行ってしまいます。
大隈の積極財政で景気は一時的に良くなり、この機に乗じて銀行を作りたいと人々が栄一の元に押し寄せます。銀行が増えることには賛成である栄一ですが、あくまでも国益のために銀行が存在すべきだと強く主張する栄一には、その目的が金もうけであることが気に入らないのです。
銀行作りが殺到していると聞いて弥太郎は、静岡で商人を集めて合本の商いをし 第一国立銀行を成功させた栄一に興味を持つようになります。「おもしろそうな人や」

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