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2022年4月29日 (金)

プレイバック草 燃える・(02)恋文

治承元(1177)年7月、北条政子は文机に向かい筆を走らせていました。そこに七夕の短冊を書いていると思って居室に入ってきた北条保子は、姉が文を書いているのを見つけます。ちょっと……と恥ずかしそうに袖で隠す政子ですが、侍女のさつきから、政子はしきりに誰かと文の交換をしているらしいというのは聞いていた保子は、七夕に文のやり取りなんて、と政子をからかいます。

その相手は源 頼朝でありまして、政子は頼朝の指示通り裏の楓の枝に文を結びつけます。たまたま近くにいたセミがパッと飛び立つのにビックリする政子ではありますが、結び付けてから“きっと届きますように”と手を合わせます。その様子を目撃した北条義時はそっとその文に近づきますが、陰から見ていたらしい北条宗時に、その手紙を取るように言われます。兄の言いつけとはいえ、さすがに躊躇する義時です。

政子が厨で調理していると、いきなりの雷雨です。あ! と文のことを思い出した政子が、雨に降られてずぶ濡れになりながら楓の木にかけつけると、すでに文はありませんでした。ああ、私の文は頼朝さまの元に……とほほ笑む政子です。

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2022年4月26日 (火)

プレイバック草 燃える・[新] (01)蛭(ひる)が小島の流人

──治承元(1177)年4月28日午後10時ごろ、樋口富小路から起こった火事は、折からの東南の強風にあおられ都中に燃え広がった。庶民の家々は言うに及ばず、公卿 諸侯 その他 殿上人 諸大夫の家々を焼き、王族の社殿をはじめ古今の名所三十数か所を焼いたが、火はそれでもなお収まらなかった。

ついに火焔(かえん)は大内裏にも燃え移り、朱雀門から始まって応天門、会昌門、大極殿、法楽院、所司八省、朝所(あいたどころ)があっという間に火に呑まれ炎上した。焼死者数百人、牛馬の類に至っては数えられないほどである。山王の祟りか、比叡山から大きな猿どもが手に手に松明を持って都中を焼くという夢を見た人もあったという──。

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2022年4月24日 (日)

大河ドラマ鎌倉殿の13人・(16)伝説の幕開け ~源義経 一の谷の戦い~

雪の降る日、北条義時と八重との間に生まれた男の子の名前を、源 頼朝が「金剛」と名付けます。仏法の守り神の名で、源氏を支えるにふさわしいという名に、北条時政もほくほく顔です。伊豆に帰っていた時政ですが、しびれを切らした頼朝が安達盛長を使いに出し、鎌倉へ呼び寄せたのです。期待をかける頼朝ですが、上総介広常をだまし討ちした頼朝を軽蔑している義時には、いつもの笑顔はありません。

今回のことは一通り聞いている時政が分かったのは、落ち度があればその者の所領は自分のものになるということです。今までのように御家人たちがなれ合いで事を進めていく時代は終わり、頼朝に対して「明日は我が身」とすっかり怯えてしまっていますが、だからこそ緩衝材として時政は戻ってきたわけです。北条が生き残るためには、これまで以上に源氏に取り入って付き従うしかありません。

──大きな代償を払い、頼朝は、御家人たちをまとめあげた。義経は鎌倉からの援軍を待っている。戦が近づいている──

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2022年4月22日 (金)

プレイバック武蔵坊弁慶・(32)衣川立往生 [終]

武蔵坊弁慶は、奥州に向かって来ていることを期待して、置き手紙をしておくことにしました。やむなき事情により奥州を立ち去るので、玉虫も小玉虫を連れて北を目指してほしい──。あと何を書こう? と天を仰いでいると、澄が青ざめた様子で飛び込んできました。新婚の夫・片岡経春が澄は連れていけないと言う、迷惑をかけないから連れて行ってほしいと訴えます。

そこへ経春が追いかけてきて、無理やり連れ戻そうとするのですが、夫婦なら離れるでない! と弁慶は経春を一喝します。弁慶自身、妻子を都に残してきたので後悔しているわけです。連れて行ってやってくれと改めて諭し、ふたりの手をつながせます。

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2022年4月19日 (火)

プレイバック武蔵坊弁慶・(31)衣川前夜

北方の王者・藤原秀衡の死は極秘にされていましたが、その情報はすぐに鎌倉の知るところとなります。梶原景時によって秀衡が死んだと知った頼朝は眼光鋭くなります。ただ武蔵坊弁慶に後事を全て託すと遺言したらしいことには、息子たちは承知しないだろうとつぶやきます。平泉の内輪もめがすでに始まっているのを利用して、奥州討伐に向かうことにします。

揺さぶりをかけるため、景時には奥州に義経の引き渡しを要求させます。

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2022年4月17日 (日)

大河ドラマ鎌倉殿の13人・(15)足固めの儀式 ~頼朝討て! 鎌倉分裂~

戦の臭いがする……と源 義経は原っぱで目をつぶって風を感じ取っていますが、ここは近江国。敵の木曽義仲がいる京はまだまだ先です。しかし来たる戦に興奮気味の義経は、その風の匂いでさらに気分が上がってきています。「義仲ー!! 待っていろー!!」

その義仲は、追討軍として義経を総大将として近づきつつあるのを知り、チッと舌打ちをします。院の御所に兵を送って後白河法皇を捕らえるように命じます。法皇の身柄が義仲側にある限りは手出しもできず、鎌倉勢を京に入れることも防げるかもしれません。院の御所に火をかけられて、平 知康が慌てて法皇の元に駆け付けてきました。法皇も丹後局もガタガタ震えて身動きが取れません。

 

八重をようやく妻とすることができ、伊豆北条館の北条時政とりくに挨拶に出向く北条義時と八重。八重のお腹は大きく膨らんでいて、しばらく伊豆に戻ってこれない自分の代わりに、八重の面倒を と頼む義時です。時政は、立派な北条の跡継ぎをと笑い、りくも協力的に動いてくれるようです。夫婦見つめ合って微笑みあうふたりです。

──義仲討伐のため、すぐにでも出兵したい頼朝。しかし、御家人たちがこれに反発する。着々と進む、頼朝追放計画──

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2022年4月15日 (金)

プレイバック武蔵坊弁慶・(30)平泉の春

最大の難関・安宅の関を弁慶の機転で脱出した一行は、日本海沿いを一路 奥州平泉を目指します。平泉まであとひと山というところで、またも関所に遭遇します。しかしこの関所では、出迎えに来た藤原秀衡が義経の到着を待っていたのです。若の前を連れて先に奥州入りを果たした播磨の傀儡子衆・太平の報告によるのでしょうか。京を逃れてから2年余り、長旅がついに終わりを迎えます。

かつて暮らしてころのまま残されていた高館で一行は休息をとることにします。

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2022年4月12日 (火)

プレイバック武蔵坊弁慶・(29)安宅の関

鎌倉に戻った梶原景時と後藤新兵衛は、義経の行方について報告をします。敦賀までは足跡はつかめているのですが、そのあとは北に向かった南に向かった、はたまた都に戻ったといろいろな噂が錯綜していまして全くつかめておりません。噂はどうあれ目的地が奥州平泉であることは間違いないので、頼朝はそれにつながる道々に恩賞は倍にすると触れを出させます。

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2022年4月10日 (日)

大河ドラマ鎌倉殿の13人・(14)都の義仲 ~三種の神器奪還せよ 源氏のレース~

さわやかな朝、北条義時は御所へ出仕にあたり、八重の見送りを受けます。八重を妻とすることについて、正式に源 頼朝と北条政子の許可を得るつもりですが、八重がうんと言うまで義時は待つようです。「行ってまいります」と義時は背を向けますが、数歩歩いては八重を振り返り、数歩歩いては八重を振り返り、八重はニッコリほほ笑んで仲睦まじさを見せつけてくれますが、見ていて実にすがすがしいです。

木曽義仲の嫡男・源 義高が鎌倉御所へ入りました。表向きは頼朝の娘・大姫の許嫁(いいなずけ)ですが、体のよい人質です。政子は大姫がかわいそうとさっそく噛みつきますが、木曽の山猿に愛娘をくれてやりたくはないという意見では一致。しかしいざ対面すると、義高の美貌に頼朝は圧倒され、政子は目を輝かせる始末。「よろしいのでは」と政子は前言をひっくり返してしまいました。

──頼朝の最大のライバル、木曽義仲は、北陸に勢力を伸ばしていた。その義仲を討つべく、平家の追討軍が迫っている──

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2022年4月 8日 (金)

プレイバック武蔵坊弁慶・(28)荒ぶる海へ

義経追討の院宣を後白河法皇に取り消させ、その企てに敗れた弁慶たちは比叡山を脱出して奥州平泉へ赴くことを決意します。義経主従が比叡山を脱出した知らせは、直ちに鎌倉の頼朝の元にもたらされます。「奥州には入れるな。弁慶を斬れ」と頼朝は命を下します。

義経主従は琵琶湖の最南端・瀬田から舟で北上します。途中、矢の攻撃を受けますが、なんとか避けていくことができました。

後藤新兵衛たちが乗り捨てられた小舟2艘を発見しますが、そこに義経たちの姿はありませんでした。恐らくは伊吹山の中を進んでいるものと思われます。新兵衛は全ての兵をかき集め、進んだであろう道を後から追いかけることにします。

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2022年4月 5日 (火)

プレイバック武蔵坊弁慶・(27)叡山脱出

──当時、比叡山延暦寺は都における一大政治勢力であった。反鎌倉の機運も強かったが、後白河法皇への反感も根強かった。比叡山と法皇の手を結ばせねばならない。その同盟が成らぬ限り義経追討の院宣が取り消されることはない。それが弁慶の読みだった。義経とともにこの比叡山に赴いた弁慶は、日夜粘り強く説得を続けた──。

弁慶の叡山時代の後輩である大和坊俊幸は、弁慶のよき協力者として力を貸してくれていました。

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2022年4月 3日 (日)

大河ドラマ鎌倉殿の13人・(13)幼なじみの絆 ~源平合戦の新局面! 木曽義仲登場~

「源 頼朝が何だってんだーっ!!」と叫んでしまった北条時政を前に、家族全員が喧々諤々の言い争いです。時政はほとほとイヤになり伊豆に帰ると宣言。しかし頼朝は、この一件は自分が悪いのだし伊豆に帰ることはないと時政を不問に付します。そこに面倒な源 行家が来訪したとのことで力を落とす頼朝ですが、対面所に向かう頼朝が政子の方を振り返ります。「まさか……小四郎まで出ていくことにはならんだろうな」

──頼朝の浮気は御家人たちをも巻き込む大騒動となった。源平の激突を目前に、鎌倉に亀裂が入ろうとしていた──

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2022年4月 1日 (金)

プレイバック武蔵坊弁慶・(26)跡ぞ恋しき

鎌倉との和解の道を探ろうとするため、弁慶の一行は都へと戻ります。そのためには地に深く潜んでことを進めなければなりません。しかし、伊勢三郎の先走った行動によりこの策も無に帰した……かに見えましたが、ともかく義経正室の若の前は徳たちに匿われることになりました。

三郎は弁慶を裏切ってしまった責任から、死なせてくれと騒ぎ立てますが、弁慶にとっては三郎のしくじりなどしくじったうちには入りません。しくじりとは、自ら死のうとした時だけだと三郎を叱咤します。「お前は俺の大切な弟だ。しばらく謹慎だ、掃除でもしてろ」

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