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2022年4月 3日 (日)

大河ドラマ鎌倉殿の13人・(13)幼なじみの絆 ~源平合戦の新局面! 木曽義仲登場~

「源 頼朝が何だってんだーっ!!」と叫んでしまった北条時政を前に、家族全員が喧々諤々の言い争いです。時政はほとほとイヤになり伊豆に帰ると宣言。しかし頼朝は、この一件は自分が悪いのだし伊豆に帰ることはないと時政を不問に付します。そこに面倒な源 行家が来訪したとのことで力を落とす頼朝ですが、対面所に向かう頼朝が政子の方を振り返ります。「まさか……小四郎まで出ていくことにはならんだろうな」

──頼朝の浮気は御家人たちをも巻き込む大騒動となった。源平の激突を目前に、鎌倉に亀裂が入ろうとしていた──

伊豆へ戻る支度をする時政は、京へ帰ることが夢であった後妻のりくに希望をかなえてやることができず「すまんな」と頭を下げますが、りくは自分をかばって頼朝に盾突いた時政を、凛々しかったと褒めます。肩を落としていた時政は、珍しくりくが評価してくれたことで大喜びです。

訪問した行家は、所領として国をいきなり要求してきました。しかし北条義時の調べでは8度の合戦で6敗しているし、頼朝の弟・義円をけしかけ死に追いやった張本人なので、頼朝は一切相手をしません。行家は切り札として木曽の源 義仲と手を組んだらどうなるか、と頼朝を脅してきますが、痛くもかゆくもない! と頼朝は構わず座を蹴って出ていきます。唇をかむ行家です。

実は行家はああみえて公家とのつながりも深く、義仲と手を組めば大きな力になると大江広元が分析するほどやっかいな相手なのです。義仲に手柄を奪われたくない頼朝はいち早く入京したいところですが、兵糧がこころもとなく、奥州の藤原秀衡が南下してくるというウワサもあって鎌倉から身動きが取れません。頼朝は京から、平 清盛を呪い殺したと言われる人物を呼び寄せさせます。

 

木曽義仲──旭将軍として後世に知られることになるこの男は、頼朝にとってはいとこにあたります。この時期、義仲は頼朝に勝るとも劣らない勢力を持っています。さっそく行家が義仲に接触し、すぐの上洛を求めますが、今ではないとハッキリ断られます。頼朝に先を越されたくないとかなり焦っている様子の行家がどんなに言葉を尽くしても、義仲は冷ややかな笑みを浮かべるだけで、その声には答えません。

 

伊豆に戻った時政は畑仕事に精を出しています。通りかかった三浦義澄は、頼朝に物申した時政の人気はうなぎ登りだとたたえて時政をいい気分にさせます。りくも、頼朝が困って頭を下げるまでは鎌倉に戻る気はありません。それよりも、叩き出した亀の居場所を聞き出そうと、りくは三浦義村に猫なで声を出して指でつんつんしますが、その指からは人肥え(くそ)の臭いがして義村は思わず鼻をつまみます。

義時はまたも江間館に八重を訪ねます。ちょっと寄っただけといいながら、義時は背負ってきた魚やエビを大量にドサッと置いて、では! と去っていきます。目をぱちくりさせる八重は、口をあんぐり開けたままです。「……えっ怖い」

 

甲斐から武田信義がやってきました。なぜか義仲が行家を匿い、平家に近づき鎌倉を攻め入るとかこないとか と煽って、面倒になる前に義仲をなんとかせよ、と一方的に押し付け、帰っていきます。義時の調査によると信義は、甲斐武田一門の娘を義仲嫡男に嫁がせようとして断られた経緯があり、その腹いせではないかと声が上がります。義仲は同じ源氏だから鎌倉を攻めるとは思えません。

広元は軍勢を信濃へ送り、平家とつながろうとする動きが嘘であれば人質を要求し、もし人質を断れればウワサは本当だと見極め、そのまま攻め込んで義仲の首を取るように頼朝に進言します。そんな時、京から呼び寄せた、清盛を呪い殺した人物が到着したと聞き、頼朝は喜びながら対面所に向かいます。

振り向いたのは、いつぞやの文覚です。お前か……と明らかに肩を落としてがっかりする頼朝ですが、後白河法皇の寵愛を受けてか、羽振りはかなりよくなっています。文覚はさっそく江島弁財天に向かい、すでに秀衡調伏の祈祷を行う全成の横に並び、大声で祈祷を始めるのですが、全成も負けじと声を出し、そこに実衣も加わっての大セッションに早変わり。カメラさんもアップとアウトを念仏に合わせてノリノリです。

 

三浦館に集まった御家人たちから不満が噴出しています。平家と戦うのは厭わないが、源氏同士の諍(いさか)いに木曽に出兵というのが納得いかないようです。義時は皆の意見をいったん鎌倉御所に持ち帰ることにします。

御家人たちの不満に、頼朝は「勝手なことばかり」と呆れ、能員は頼朝への敬いが足らないと厳しい表情です。梶原景時は、三浦館に集まった者の名前を書き出して提出し、頼朝を感心させます。どちらにしても軍勢を出すのは内部崩壊の恐れもあるのでいったん白紙に戻し、使者を送るだけに変更します。頼朝は、義仲への使者に蒲冠者・源 範頼に命じます。

 

上総広常と酒を酌み交わす義時は御家人たちの不満噴出に、頼朝はそもそも兵を持っていないから御家人たちに強気で臨めないとため息交じりですが、強気でいこうぜ! と広常は激励します。武士は結局 度胸がある者に従うと持論を持つ広常は、頼朝はそれができる男だと太鼓判を押しながら、下手をすると鎌倉は二つに割れるという広常です。

義時が御所に戻ると義経が待っていました。範頼が木曽へ行くという話を聞いて、自分も連れていけと要求してきました。義時は、謹慎中を理由に義経に断りを入れますが、義経は自分の要求を聞き入れてもらえず地団駄を踏みます。ただ、明後日の朝に出立することをこっそり教える義時です。

鎌倉御所の中で発言の機会が増えてきた能員は、時政が頼朝を見限って伊豆へ引っ込んでしまった今、いよいよ比企の出番かとじわじわと嬉しさがこみ上げてきます。まずは預かっている頼朝嫡男の万寿を立派な子に育て上げることに全力を尽くします。北条のように頼朝に取り入れと妻の道のアドバイスに従って、能員の娘たちを送り込むことを考え始めます。

 

江間館に現れた義時は、今度はかごたくさんの山菜を届けて立ち去ろうとします。義時の行為に正直戸惑う八重ですが、このようにいろいろ持ってきてもらうのがつらいと打ち明けるも、義時は全く聞く耳持ちません。八重に、おかえりなさい と笑いながら言ってくれることを夢見ている義時は「また来ます」と去っていきますが、八重は思わず「自分の家でしょうが」と真顔でツッコむことしかできません。

 

出立の前日、比企館に呼ばれた範頼と義経は、能員に常(比企尼の長女の娘)と里(次女の娘)を紹介されます。範頼は、頼朝の許可なくこういうことは困ると拒絶するのですが、能員や道はお話し相手になるだけで大げさに考えることはないと食い下がります。範頼はすぐに帰りますが、義経の目は確実に里を捉えていました。

翌朝、出立の刻限になっても義経の姿がありません。館中探し回ってもどこにもいません。そもそも頼朝の許可を得ていないのだから置いて行こうということになり、範頼と義経、義村は信濃へ出発します。そのころ義経は浜辺で里と一夜をともに過ごして、いい気分で寝ていました。フッと目覚めますが後の祭りです。

 

3名は信濃の義仲の陣にたどり着きます。釣りで外出している義仲を待っている間、そこに行家が現れ「逃がした魚は大きい」と不気味な笑みを浮かべて立ち去りますが、魚が自分で言うか? と義村に小ばかにされています。そこに義仲が戻ってきて、釣ってきた川魚を肴に酒宴が開かれます。

義時は率直に、義仲が平家と通じているというウワサを出し、頼朝が人質を要求していることを伝えます。すると義仲は、驚くことに行家ではなく息子を人質に差し出すと言ってきました。源氏がひとつになって平家を滅ぼす考えや、甲斐武田や鎌倉とぶつからないように信濃から北陸へ兵を進めたこと、自分を頼ってきた行家を追い出すことはできないこと……すべて「これが俺のまことだ」ということなのです。

義仲が義高と話をしている間、義村はうなぎの仕掛けを作っている巴にちょっかいをかけて激怒させます。巴と義仲は幼なじみで、色恋のたぐいはとうに棄て、終生尽くしていくと決めているのです。義時は幼なじみの八重に対する自分自身と重ね合わせ、つまりはこういうことなのだと合点して仲間を得た気持ちになります。嬉しくなってつい、お手伝いしましょう、と買って出ますが、触るな! と無下に断られます。

巴が仕掛けに向かうのと入れ替わりに、義仲が義高を連れて戻って来ました。鎌倉行きを承知したとのことで、父のためならどんな苦労も厭わないと言う義高のけなげさに、義時は「源氏同士で争わぬ限り必ずお帰りになれます」と言葉をかけます。義仲は息子の肩をポンと叩き「父を信じろ」と義高を送り出します。

頼朝は山奥のある小さな家に入っていって、中にいた亀を驚かせます。頼朝が目線を横に向けると、政子が座っているではありませんか。政子の有無を言わさぬ表情と、亀の見てみぬふりの姿を見て、頼朝は悟り「うん、参ろうか」と安達盛長とともに家を後にします。しかし頼朝はこうなった結末に納得がいかない様子で、このままでは帰れないと歩き出します。

亀は、屋敷を焼き払ってもまだ足りないという政子に白旗を上げます。伊豆の小さな豪族の家で育った行き遅れが、急に御台所と呼ばれるようになって勘違いしても仕方ないとした上で、自分が本当に頼朝の妻としてふさわしいのか考えなさい、御台所と呼ばれて恥ずかしくない女になんなさい、と叱咤します。「あこがれの的なんだから。坂東中の女の」

 

頼朝は、今度は江間館に上がり込んで書を読む八重の横にどっかと座ります。頼朝は八重への未練がタラタラで、辛いときは特に八重のことを思い出すそうです。感情に任せて頼朝が八重のほほに触れようと手を伸ばしてきますが、八重はその手にかぶりつき、たちまち追い出してしまいます。「是非もない」と頼朝はあっさり鎌倉へ帰っていきます。その一部始終を信濃から戻った義時は隠れてみていました。

信濃土産を一品ずつ紹介する義時に、なぜ頼朝と会っていたことを問い詰めないのか尋ねる八重ですが、義時にすれば頼朝を招き入れようが断ろうがどちらでもいいことです。巴が義仲にしているように、自分も八重に振り向いてもらいたいという大それた考えは捨て、八重が背を向けたいのであれば、義時はその背に尽くしたいのです。

帰ろうとする義時を引き止め、向き直して手をつき「お役目ご苦労さまでございました」と頭を下げます。そして柔和な笑みで「おかえりなさいませ」と言うのです。そんなことを言ってもらえるとは思っていなかった義時はしばらく立ち尽くすのですが、片膝ついて「ただいま……帰りました」と返します。じわじわと幸せな気持ちが膨らんでいき、思いがあふれて涙を流します。


作:三谷 幸喜
音楽:エバン・コール
語り:長澤 まさみ
題字:佐藤 亜沙美
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小栗 旬 (北条義時)
新垣 結衣 (八重)
菅田 将暉 (源 義経)
小池 栄子 (政子)
江口 のりこ (亀)
中川 大志 (畠山重忠)
青木 崇高 (木曽義仲)
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山本 耕史 (三浦義村)
横田 栄司 (和田義盛)
八嶋 智人 (武田信義)
堀内 敬子 (道)
岡本 信人 (千葉常胤)
阿南 健治 (土肥実平)
栗原 英雄 (大江広元)
佐藤 B作 (三浦義澄)
中村 獅童 (梶原景時)
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佐藤 浩市 (上総広常)
佐藤 二朗 (比企能員)

市川 猿之助 (文覚)
杉本 哲太 (源 行家)
坂東 彌十郎 (北条時政)
宮沢 りえ (りく)
大泉 洋 (源 頼朝)
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制作統括:清水 拓哉・尾崎 裕和
プロデューサー:大越大士・橋本 万葉
演出:吉田 照幸

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