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2022年5月24日 (火)

プレイバック草 燃える・(09)頼朝再起

治承4(1180)年8月、伊豆山へ避難した政子ら北条の女たちですが、須弥王はじめ寺の者たちの政子たちを見る目が日に日に同情に変わりつつあり、保子は憤慨します。戦況を聞いて駆けつけた茜も、さぞ反感を買っているだろうとうつむきますが、政子はまったく気にしていません。ただ、茜に宛てた恋文をこっそり読んでしまったことを打ち明け、義時が家を飛び出して茜と京へ行こうと考えていることは知っています。

政子は、家族と郎党数人を養えるほどでなければと言いますが、やはり弟がそこまで思いつめて茜を思う気持ちには理解を示し、北条時政や大庭景親らが反対しても何とか一緒にさせてやりたいと考えています。「小四郎に勧めなさい、頭を剃ってお坊さんになるように」と言う政子に茜は戸惑いますが、そうすれば父親たちは諦めるでしょうし、これは一時の方便であり源平の戦いが終わるまでの様子見なのです。

源 頼朝からの使いとして仁田忠常が報告に来ました。頼朝は逃亡中、僧に運よく出会い箱根権現に匿われて、今は時政たちも箱根に集まっているとのことで、政子も牧の方も安堵します。しかし箱根にも密告者が潜んでいるというウワサがあり、目立たぬようにバラバラになって、安房から再起の声を上げることになったそうです。さらに北条宗時が敵兵に囲まれて首を討ち取られたことを聞き、政子の胸に衝撃が走ります。

政子は茜の元に戻り、兄の宗時が討ち死にしたことを伝えます。大庭方の人間である茜はなんと言葉をかけていいか分からず、うつむいたままです。宗時の死は政子にとってもショックですが、これは茜にとっても衝撃的なことで、とんでもないことになってしまいました。「兄が死んで小四郎は……北条家の惣領になったのです。もう、出家だの何だのと言っていられなくなりました」

 

8月29日、真鶴(まなづる)岬を出発した頼朝は、北条親子の待つ安房へ海上から渡ってきました。表情の暗かった頼朝の家人たちはパッと明るい表情になります。三浦義澄の父・三浦義明は館に残ると見事に戦い、そのスキに義村ともども安房へ移ったそうです。頼朝としてはその気持ちが何ともありがたく、感謝してもしきれません。

和田義盛は頼朝に、大願成就の暁には自分を侍所別当にしてほしいと突然言い出します。周囲の者たちが止める中、こういうことは早めに言っておくものだと引かない義盛は念押ししますが、あっけにとられていた頼朝は笑いだし、義盛の別当は適任だと頷きます。時政は宗時の死でくさっていてはいかんと考えを改め、活力につなげていきます。

 

9月2日、景親が放った使者は福原に到着し、頼朝挙兵のあらましを清盛に報告します。清盛は命を助けてやった頼朝に激怒するのですが、平家目代を殺しただけで挙兵と言えども大したことないという子たちは、「あの時殺しておけば」と言って清盛の怒りに油を注いでしまいます。骨の髄まで思い知らせてやる、と清盛は手をわなわな震わせて悔しがります。

そんな清盛をあざ笑うのは後白河法皇と丹後局で、平 知康からの報告で肩を震わせて愉快そうに笑っています。それにしても頼朝が一回の出陣で敗退したのが残念でなりませんが、死んだ以仁王の令旨で人が集まるわけがないという法皇に、丹後局は法皇が平家追討の令旨をお出しになれば、と耳打ちします。丹後局も清盛が夫の官位をはく奪し命まで奪ったことを恨みに思い、平家憎しの立場なのです。

 

9月13日、頼朝は下総より参上した千葉常胤の軍勢とともに安房を発ち、葛西、下野の小山などが頼朝軍に加わります。途中で捕縛した敵の大将も、弁明もさせぬまま聞かぬまま首を刎ねさせる冷酷さを見せる頼朝ですが、加勢を依頼した上総介広常が未だに着陣しないことに頼朝はイライラしています。

9月16日にようやく広常は2万騎を率いて到着しました。2万もの大軍なのでそれなりの、いやそれ以上に態度のデカい広常ですが、頼朝は遅参を叱責し、2万とともに帰れと命じます。広常は実は源氏の嫡流がどんな人物か伺っていて遅れたわけで、姿勢を正して頼朝に手をついて詫びます。広常が下がった後、2万が帰ったらどうしようかと恐れて大汗をかいている頼朝です。

10月4日、これまで大庭軍にいた畠山重忠が頼朝軍に加わります。他に河越太郎重頼、江戸太郎重長ら大庭軍の陣営も頼朝軍に従い、雪崩現象のように頼朝軍は膨れ上がっていきます。

 

軍勢が次々と頼朝側に寝返っていく現状に、景親はもとより伊東祐親も顔色が真っ青ですが、頼朝軍は甲斐源氏など周辺諸国の兵を集めれば5万にもなるわけで、もはや太刀打ちできないと悲観に暮れます。このままでは平家が黙っていないとわめき出す伊東祐之を遮り、これからについて話し合いは続けられます。

茜が伊豆山から戻って来ました。近づいた祐之の顔に刀傷があるのに気づきますが、その傷は宗時につけられ、そして宗時の首を討ったと自慢げに言ってきました。思わず顔をそむける茜ですが、いずれは義時の首を刎ねると息巻く祐之に「無理ですわ、あなたには」と言い放ちます。形勢が逆転しつつあることを喜んでいるようだと祐之に指摘されて崩れ落ちる茜ですが、そこに義時からの文が届けられます。

簡単な地図が記されてあり、夕方、小波とともに指定された場所に向かうと、義時が立っていました。戦を挟んだせいか、しばらく会わなかったような感覚です。義時は頼朝の求めに応じて甲斐などを行き来していたこともあるのですが、そういう義時の奔走で寝がえりが続出し、そのせいで大庭の軍がみるみる弱体化していくわけで、義時は茜にどう詫びればいいのか考えがまとまりません。

義時は、かつての茜との約束について果たせなくなったと謝罪します。茜も政子に聞いていたのである程度は覚悟はしていたものの、涙を流して別れを決意します。北条家惣領になる義時としては、家を捨てて京に行けなくなったものの、自分の側にいてほしいと説得を続けます。そんな義時に茜は景親の助命を求め、義時の胸に顔をうずめますが、義時の表情がこわばっています。


原作:永井 路子
脚本:中島 丈博
音楽:湯浅 譲二
語り:森本 毅郎
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[出演]
石坂 浩二 (源 頼朝)
松平 健 (北条義時)
真野 響子 (北条保子)
滝田 栄 (伊東祐之)
武田 鉄矢 (安達盛長)
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金田 龍之介 (北条時政)
大谷 直子 (牧の方)
藤岡 弘 (三浦義村)
伊吹 吾郎 (和田義盛)
金子 信雄 (平 清盛)
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松坂 慶子 (茜)
草笛 光子 (丹後局)
尾上 松緑 (後白河法皇)
岩下 志麻 (北条政子)
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制作:斎藤 暁
演出:江口 浩之

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