大河ドラマ鎌倉殿の13人・(29)ままならぬ玉 ~源頼家の暴走と孤独 北条vs比企~
阿野全成の読経の中、源 頼家と宿老たちの前に並べられた多数の首桶……その中央には「梶原平蔵景時」の札がかかっています。景時がいなくなり、これからは否応にも北条と比企の争いが激化することは誰が見ても明らかでした。比奈はいつぞやの起請文を北条義時に差し出し、「私を比企に帰すなんてくれぐれも言わないように」と念押しします。義時としても比奈に辛い思いはさせたくないのです。
善児を呼び出した義時は、生前、景時が渡すよう頼まれていた布袋を善児に渡します。中身を確認し「梶原どのもお人が悪い。試されたのですよ、わしの天運を」と言う善児ですが、ともに連れてきた“2代目”のトウという女忍者がその腕前を披露している間に、布袋から中身を取り出します。中身は、かつて北条宗時を刺し殺したときに奪った青色の巾着袋でした。
──鎌倉を支えてきた宿老の一角が崩れた。バランスを失い、大きく揺れる権力の振り子。それを止める者は、誰だ──
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