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2022年10月 4日 (火)

プレイバック北条時宗・(31)出撃命令

謝 太郎は蒙古を取り巻く現状を北条時宗に報告します。クビライは宋を包囲する一方、東側で高麗に抵抗を続ける三別抄(軍団)にも攻撃を加えます。宋の最後の砦・襄陽は攻め落とされ、三別抄も壊滅します。三別抄は高麗の南の海を占拠していましたが、壊滅したことでこれまで日本に渡る高麗の使者を阻んでいたのを、邪魔立てする者がいなくなってしまったわけです。

博多から到着した謝 国明は、しばらく見ぬ間に時宗の顔つきが変わったと目を細めますが、このままいけば時宗が蒙古との道を自ら断ち斬ってしまうと警告します。日本のために道を切り開こうとした北条時輔を時宗は成敗した──この意味をお分かりか、と諭します。どんなことがあっても日本を敵から守らなければならないと言う時宗ですが、その考えこそが戦を呼び寄せているのかもしれないと指摘されます。

少弐館には御家人たちが集まり喧々諤々、少弐景資も手に負えません。佐志 房は、いずれにしても蒙古は海を渡ってくるのだから水軍松浦党を中心に海を守り、陸地の軍は己の領分で己のできる守りを固めるしかないと助け舟を出します。それを受けて景資は、日本としての策は追って幕府から入ると指示を出しますが、房は半ば苦笑します。「鎌倉なぞ当てにしちゃいかんと言うておる。ここに来ぬ者に何が分かる」

話し合いの後、房の主張がもっともと頷く菊池武房は、幕府の面々は九州が蒙古の脅威にさらされていると見ようともしてくれないと愚痴をこぼします。しかし竹崎季長はさらに上を行く男でした。どうせ訴えるのなら、執権に九州まで下向してもらい指図を受けるのが手っ取り早いと、直接鎌倉へ出向くことを提案します。武房は季長の楽観的な策に目を丸くして驚きます。

 

時宗は御家人たちを集め、幕府の体制を一新したいと提案します。北条長時の弟で駿河国主の義政を新しい連署に据え、見識広い北条時広を一門の長老になるよう依頼します。思い悩んでいた義政はついに承諾しますが、すっきりとして役目に向かいたいため、かつて執権を務めた長時の死について明らかにしてほしいと条件を出します。「長時どのに手をかけたのは……このわしじゃ」

時宗は、北条時頼の死後に長時が宗尊親王と手を組んで自分を殺害しようと画策があったことを明かします。つぐないかと言う義政の横で、「重用したのは仇を取らせるためであったのか!」と義宗(長時の子)も声を荒げます。しかし時宗は、恨みを恐れず力を合わせることが出来れば新しい鎌倉になると説得します。義政は、過ぎた日の膿が出れば余計な疑念を抱かずのぞめると大笑いしています。

北条実時は、近ごろの時宗の手腕にみな驚いていると言いに来ました。ただ恨みはそう簡単に消えるものではないとくぎを刺します。時輔を失った祥子は恨みでふさいでいるらしく、案じた時宗は祥子に所領を与えることにしますが、その祥子の面倒を叔父に当たる実時に任せます。さっそく実時は小山館へ赴き向き合うのですが、時宗の名を出した途端に祥子から笑顔が消えてなくなります。

義宗は盃を持って時宗の居室を訪れます。父のことで恨みは持たないという義宗は、正直お役目でいっぱいで蒙古のことまで頭が回りませんが、戦は二度としてはならないとつぶやきます。実は義宗には時宗に話していないことがあり、時輔に矢を射かけ館に火を放った義宗は、燃え盛る館に戻り、時輔の髪を切り矢を抜いて時輔を逃がしていたのです。

 

夜、明寿丸の寝顔を見て安堵する祥子は、そのまま鎌倉の執権館へ馬で駆けつけます。所領を断った祥子に時宗は詫びますが、祥子に許す気はありません。いつかは許されると思うから詫びれるのです。今さら子どもを案じるなら、なぜ攻める前に時輔の気持ちを考えなかったと訴え、刃を時宗に向けますが、平 頼綱は背後から斬り捨てます。平然と刀を収める頼綱の横で、祝子や義宗は膝から崩れ落ちます。

祥子の事件を聞いて実時が時宗のところへ駆けつけます。執権に刃を向けたから斬られて当然と頭を下げ謝罪する実時は、残された篤子と明寿丸を預かり責任をもって育てたいと申し出ますが、それを断り、時宗が預かることにします。実時はふたりを執権館へ移すべく小山館へ向かいますが、服部正左衛門は主君を討った得宗家に入ることを潔しとはせず、姿を消してしまいました。

密かに命を長らえてさまよう時輔は、あばら家の軒下で雨宿りをしています。そこに九州から鎌倉へ向かう武房や季長一行が通りかかります。初めての鎌倉とあって興奮気味の彼らは、執権時宗が兄を討つような人物だから厳しいのではないかと気になっています。そんなとりとめのない話を聞き、複雑な表情を浮かべる時輔です。

そのころ大元・大都のクビライは、日本遠征の足掛かりとなる高麗との絆をさらに深めようと、自らの息女と高麗の皇太子との縁組を進めていました。これで大元と高麗の仲は盤石だと喜ぶクビライは、皇太子に対し来年の夏までに頑強な軍船900艘を求めます。無理だと青ざめる皇太子に、クビライは言い放ちます。「目的は日本への出撃だ」

佐渡に流されていた日蓮が蒙古の襲来を確信したのは、この年のことです。そして蒙古の襲来は、終わったかに見えた兄弟の戦を再び呼び起こすことになります。吹き荒れる嵐の中、南無妙法蓮華経……と唱える日蓮を見守る桐子です。

──蒙古襲来まであと265日──


脚本:井上 由美子
高橋 克彦「時宗」より
音楽:栗山 和樹
語り(覚山尼):十朱 幸代
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[出演]
和泉 元彌 (北条時宗)
渡部 篤郎 (北条時輔)
柳葉 敏郎 (安達泰盛)
木村 佳乃 (桐子)
西田 ひかる (祝子)
池畑 慎之介 (北条実時)
ともさか りえ (祥子)
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渡辺 徹 (北条義政)
川野 太郎 (少弐景資)
うじき つよし (竹崎季長)
小西 博之 (菊池武房)
修 宗迪 (趙 良弼)
バーサンジャブ (クビライ・カアン)
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奥田 瑛二 (日蓮)
石橋 蓮司 (北条時広)
室田 日出男 (服部正左衛門)
藤 竜也 (佐志 房)
北大路 欣也 (謝 国明)
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制作統括:阿部 康彦
演出:城谷 厚司

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