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2022年12月 4日 (日)

大河ドラマ鎌倉殿の13人・(46)将軍になった女 ~政子・実衣姉妹の絆 尼将軍の誕生~

阿野時元を将軍に仕立てたい実衣は、鎌倉殿になるためには朝廷の宣旨が必要と三善康信に教えられ、三浦義村を頼ります。ふつうは宣旨を得るのは願い出ても無理だと知っている義村は、すぐに鎌倉殿を決めなければ政が乱れるため、時元に決まったと朝廷に伝えれば、朝廷は宣旨を下さないわけにはいかないと助言します。義村がそれを担い、その例として義村が次の執権殿にすると実衣はつぶやきます。

「食いついてきた」と義村はさっそく北条義時に報告します。あとは時元を挙兵に追い込むだけです。今は駿河の阿野庄にいる時元ですが、命まで奪ってもいいんだな? と義村は義時に念押しします。災いの火種になるものは後で必ず燃え上がる。それは公暁がいい例です。義時は冷ややかな表情で言い放ちます。「鎌倉は誰にも渡さぬ」

──実朝の突然の死。鎌倉殿の不在が続いている。政権崩壊の危機が迫る中、義時と後鳥羽上皇の根比べは、緊張を増していく──

鎌倉に次期鎌倉殿として親王を迎え入れる件ですが、後鳥羽上皇は義時が不始末を詫びて辞退するかと待っていましたが、義時は逆に催促してきました。厚かましい と吐き捨てる藤原兼子ですが、ここで朝廷が断るのが義時の狙いだと上皇は読んでいます。いっそ話を進めるか……。上皇のニヤリとした表情に、なりませぬ! と兼子は声を荒げます。「こうなったら化かし合いよ」

「宣旨が下る算段がついた、届いたらすぐに挙兵せよ」と実衣から書状が届き、時元はじめ男たちは大いに沸き立ちます。しかし、実朝暗殺から1ヶ月も経たない建保7(1219)年2月22日、挙兵を目前にした時元は義時が差し向けた大軍勢に囲まれて、自害してしまいます。

失意の実衣を北条政子は抱きしめます。しかし、自分がこんな人生を歩まなければならないのは政子のせいだとわめき出します。政子が頼朝と一緒にならなければ、こんな目には遭わなかったと政子を突き放すのです。政子は冷静に、これから実衣の詮議が始まると伝えますが、実衣はやけを起こしています。「望むところよ。時元ひとり逝かせはしない。どんな罰も甘んじて受けます」

詮議が始まり、大江広元の追及を受ける実衣ですが、政子の助言に従ってしらを切ります。宣旨のことを尋ねられた康信も覚えていないと言い、北条泰時は実衣が企てに関わった証拠はないととりなしますが、そこに時元が籠っていた寺から実衣の書状が見つかったと北条朝時が持ってきました。その字が実衣のものであると捜索を始めようとした時、実衣は「もう結構。私が書きました」と企てを認めます。

政子は実衣の助命を求めますが、義時は首を刎ねるつもりです。尼御台として支えてくれた身内をかばう政子に、その身内に裏切られたのですよと言葉の刃を突きつける義時。謀反を企んだ以上は許すことはできないという義時に、泰時は反発し北条時房は困惑します。政子は愕然として膝から崩れ落ちます。「許せば政は成り立たぬ! おかしなことを言っているのはお前たちのほうだ」

かつて木曽義高が捕らえられていた部屋に、実衣は押し込まれていました。訪問した政子に、自分はどうなるのか尋ねます。首はどこにさらされるのか、かわいくお化粧してくれるのか。死罪にならないように手を打っていると説明する政子ですが、実衣ははやく時元のもとに逝って詫びたいと強がります。また来ます、と去っていく政子に、実衣は後ろから抱きつきます。「死にたくない……死にたくない」

 

実衣の処分が決まらないまま1ヶ月が経ち、次期鎌倉殿の下向についての朝廷からの返事が届きました。朝廷から鎌倉へ下向させるのは今ではないとし、まずはどの親王を送るか吟味したいと、話が元に戻っています。朝廷側も恐らく、自分を怒らせて鎌倉側から断りを入れさせたいのだろうと考える義時です。上皇が待てというなら待つべきと時房を説く泰時を、声が耳障りだと義時は追い出します。

政所を追い出された泰時を探して初がやって来ました。夜に書き上げた文書を届けに来たのですが、何かに取り憑かれたような義時を、ケンカしてでも止めるのが自分の役割と考えている泰時を「まじめ」と呆れます。それが褒めたのではなく諦めからだと知った泰時はひどくがっかりしますが、「まじめに受け取るな!」と笑います。振り向くと、そこに政子が立っていました。

民衆がどんな暮らしをしているのか知りたかった政子は、広元に勧められた「施餓鬼(せがき)」を行うために泰時を伴って御所を出ます。死者供養の儀式で、法要後は供え物が貧しい人々に振る舞われるものです。政子は人々に声をかけ励ますつもりが、子どもを3人亡くしたという母親から逆に励まされています。村の娘からは、政子はみんなの憧れだと言われ、政子はしっかりと抱きしめて礼を言います。

義時の夕餉に付きそうのえは、八重も比奈も敵方の娘であるとそれとなく触れた上で、その子である泰時が義時の跡継ぎでは世間が納得しないと訴えます。自分の跡継ぎは泰時だと言う義時は箸を投げ、何が言いたいとムッとしますが、のえとの子・政村も15歳になったのだから、義時の後は政村が継ぐべきだと説得します。今する話ではないと義時は答え、部屋を出ていきます。

祖父の二階堂行政は、これから数百年は北条の天下なのだからもっと強く出るべきだとのえを叱りつけます。政村も立派に成長した今、執権の座を奪い取らなければ実が危ないと危惧する行政は、義村に相談してみることにします。政村の「村」は、烏帽子親たる義村の「村」をいただいたのです。

京から実朝弔問の使者が到着しました。上皇は摂津国の長江と倉橋の所領について地頭職を返上するように迫ります。その地頭職が義時であることを上皇は知った上ですが、義時としてはこの話を突っぱね、怒らせて鎌倉殿下向の件も断らせるつもりです。しかしこれ以上の鎌倉殿の不在は信用にかかわると広元は危惧し、時房も意地の張り合いはここまでと義時に助言します。

今回の件を義時は政子に報告します。一度朝廷に従えば二度と頭が上がらなくなると、義時は時房に軍勢1,000を預けて上洛させ、鎌倉殿下向の人物として皇族のひとつ下にあたる摂関家から選出してもらうことにします。政子は、それは宿老の総意なのか義時を糺しますが、義時はさも当然のように言い放ちます。「こちらの意のままになるお方を。私の考えが鎌倉の考えです」

泰時は時房に、軍勢を率いていれば、一歩間違えれば戦になると心配しています。もし親王を断るのであれば、誇りとなるものを捨てて上皇に頭を下げてもらいたいと訴えます。義時を裏切るのかと時房はつぶやきますが、義時にすべてをゆだねて間違った方向に進むのだけは阻止しなければなりません。泰時が動けない今、鎌倉の行く末は時房にかかっていると言っても過言ではありません。

3月15日、時房が上洛し京の院御所に入ります。1,000の兵を率いてきた時房に、脅しか? と不機嫌な上皇です。京と鎌倉、どうやら同じことを考えていて、このままでは埒が明かないと、上皇は勝負で決めようと提案します。「勝負といえば……アレ」 時房は即座に察知し、望むところですとニヤリとします。

蹴鞠のラリーが続いています。920までいったところで引き分けとなりました。兼子から、時房が勝てば上皇が許さぬと、時房は朝敵の汚名を着せられて一生苦しむと言われ、時房はしぶしぶ負けを認めます。しかし上皇は時房の実力も認め、本音を打ち明けるのです。親王をやるつもりはなく代わりの者を出すから、それで手を打ってほしい。時房は頭を下げたまま、ニヤリとします。

慈円が極秘に鎌倉を訪問します。九条道家三男の三寅(みとら)は、生まれが寅年・寅月・寅刻だったことから名づけられた人物ですが、三寅こそ摂関家の流れをくみつつ源氏の血筋も引く人物だと、鎌倉殿に推挙してきたのです。頼朝の遠縁となれば鎌倉殿にふさわしいと、政子にも義時にも異論はありません。慈円は京に戻り手続きを進めることにします。ちなみに頼経は2歳で、義時と政子は顔を見合わせます。

慈円の入れ知恵であったとはいえ、腹の虫がおさまらぬと上皇はいら立ちを隠しきれません。側に仕える藤原秀康は、今回のことで慈円が少々図に乗っていると訴えます。確かに三寅は慈円の身内にあたり、外から見ればそう思われても仕方がありません。これ以上、僧正の好きにさせていいものか……。秀康は、ひと月で鎌倉を落としてご覧に入れると頭を下げます。

7月19日、三寅が鎌倉に到着し、義時の屋敷に入ります。実朝の暗殺から半年が経過していました。2歳の三寅が元服するまで、義時が執権として代行するというのですが、それでは御家人たちがついてこないと、代理の将軍として政子は自薦します。呼び方も、尼御台から「尼将軍」へ。その日の夕刻に行われた政所始めで、三寅のお披露目と同時に尼将軍政子のお披露目でもありました。

普段よりも一歩前へ出る政子を見て義時は驚いていますが、それは自分への戒めかと皮肉を言います。全てが自分を軸に回っていると思うのはよしなさいと、政子は義時にクギを刺しつつ、どうしてもやっておきたいことがありますとニッコリほほ笑みます。「尼将軍に逆らってはなりませんよ」

政子は実衣の元に向かい、放免になったと報告します。尼将軍という言葉に困惑する実衣を、しっかりと抱きしめる政子です。「みんないなくなっちゃった……とうとう二人きり」 政子はかつて大姫が唱えていた“ウンタラクソワカ”を一緒に唱えようと実衣を誘います。実衣は首を振って拒絶していたかと思いきや、“ボンタラクーソワカー”と訂正して唱えだします。※ 正しくは“オンタラクソワカ”である。


作:三谷 幸喜
音楽:エバン・コール
語り:長澤 まさみ
題字:佐藤 亜沙美
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小栗 旬 (北条義時)
小池 栄子 (政子)
坂口 健太郎 (北条泰時)
瀬戸 康史 (北条時房)
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尾上 松也 (後鳥羽上皇)
山寺 宏一 (慈円)
宮澤 エマ (実衣)
小林 隆 (三善康信)
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菊地 凛子 (のえ)
栗原 英雄 (大江広元)
山本 耕史 (三浦義村)
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制作統括:清水 拓哉・長谷 知記
プロデューサー:大越 大士・川口 俊介
演出:末永 創

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