南ケ丘線 (22)番ヒストリー「南ケ丘48」・第13回 3歩進んで3歩下がる
前回は、旧道から新道にバス路線が移って一部のバス停が移設され、造成されたばかりの天拝坂団地にバス路線が“暫定”開通したというお話をざっくりとしました。今回もそのお話の続きです。ちょっとだけ詳しく見ていきます。
新道へバス路線を乗せ換える前までは、(22)番南ケ丘線の系統は(一部区間便を除いて)次のように大きく3つが存在しました。
- 下大利駅─南ケ丘四角─平田─西鉄二日市
- 下大利駅←南ケ丘四角←平田←武蔵台高校←西鉄二日市
- 下大利駅─南ケ丘四角─平田─福農前
新道に乗せ換え、かつ天拝坂団地へ乗り入れが開始された当初、一見するとバス路線が違う方向へ分離したように見えます。実際には(一部区間便を除いて)以下のように系統が変わりました。
- 下大利駅─南ケ丘四角─平田─西鉄二日市
- 下大利駅─南ケ丘四角─平田─天拝坂第三(復乗)─西鉄二日市
- 下大利駅─南ケ丘四角─平田─天拝坂第三
“復乗”とは一度通ったルートをもう一度通ることを意味します。特に2番目の系統について、バス停ベースで通過バス停を示すと以下の通りになります。
- 下大利駅
- 下大利一丁目
- 上大利
- 日の浦
- 小水城
- 南ケ丘一丁目
- 南ケ丘四ツ角
- 緑ケ丘
- 平田
- 福農前
- 天拝坂第一
- 天拝坂第二
- 天拝坂第三(降車場)
- 天拝坂第三
- 天拝坂第二
- 天拝坂第一
- 杉塚
- 杉塚公民館前
- 塔の原
- 西鉄二日市
太字部分が復乗箇所になります。これを地図と見比べると、「11.天拝坂第一」から「13.天拝坂第三(降車場)」に向かってバスが団地を上ってゆき、「14.天拝坂第三」から「16.天拝坂第一」に向かってバスが団地を下りていって元のバスルートに戻る、いわば“立ち寄り”のバスルートといえます。この形態は全国のバス路線やコミュニティバスで見ることが出来るので、特に珍しいものというわけではありません。そして当然、天拝坂に乗り入れない1番目の系統は、「11.天拝坂第一」から「16.天拝坂第一」は通らないので、バス走行距離も走行時間も短縮されますね。
この時期のバス路線に触れた時、いつも思い出すお話があります。Kassyは昔も今もこの(22)番南ケ丘線の沿線に住んでいますが、同じく沿線に住んでいた高校の同級生が、興奮気味にKassyに言ってきました。
「天拝坂経由のバス、天拝坂に上ると運賃は普通に上がっていくけど、天拝坂から下りてくると運賃が下がっていくの! これって面白いよね!!」
……まぁ、面白いっちゃあ面白いのですが、特段ここでしか見ることが出来ない、というものではないので(笑)。これ、何を言っているのかといいますと、“一般的には”バス路線の運賃は、乗れば乗るほど高くなるわけですが、長く乗っているのに運賃が下がっていくってことを同級生の彼は言いたいわけです。
Kassyが15年前(=平成22(2010)年)、このブログでこの路線をご紹介した時にアップした資料に、運賃表を掲載していました。15年前はこの当時(平成5(1993)年ごろ)とは路線の形も変わり、運賃自体も値上がりしてしまっているので、当時を語る正確なものにはなり得ませんが、15年前の資料を使ってバス運賃がどう上がり、どう下がるか説明しますと……。
- 下大利駅
- 下大利一丁目 160円
- 上大利 160円
- 日の浦 160円
- 小水城 160円
- 南ケ丘一丁目 160円
- 南ケ丘四ツ角 180円
- 緑ケ丘 180円
- 平田 180円
- 福農前 210円
- 天拝坂第一 230円
- 天拝坂第二 260円
- 天拝坂第三(降車場) 260円
- 天拝坂第三 260円
- 天拝坂第二 260円
- 天拝坂第一 230円
- 杉塚 230円
- 杉塚公民館前 260円
- 塔の原 260円
- 西鉄二日市 300円
というふうに、「13.天拝坂第三(降車場)」に向かって260円まで上がった運賃が、「16.天拝坂第一」まで下りてくると230円に下がるわけです。ちなみに230円という運賃は、1回目に通った「11.天拝坂第一」と同額です。あっ、念のためのお断りですが、平成22年といえば「駅から100円、駅から100円」サービスが開始されていますが、ここでは説明上不要と判断し、通常運賃にしています。
まぁ、1回目に天拝坂第一を通った時に降車せず、2回目に天拝坂第一を通った時に降車する方は恐らくいないわけで……いや、いないと断定することはできませんが、いたとしても相当物好きな方か、1回目で通った時に下車して道路を渡るのが面倒だから、2回目に通った時に下車して近道してやれという、相当面倒くさがりな方だけだと思われます(笑)。
これは先ほども説明しました通り、ここでしか見られないものではありませんで、例えば(現在は系統が廃止されていますが)、福岡県宗像地区の[8]番森林都市線のお仲間、赤間営業所から朝野第二への[8-4]番でも同じような現象がみられました。赤間駅南口まで上がっていった運賃が、自由ヶ丘一丁目に戻ると運賃が下がっていきます。(平成22年時点の運賃・バス停名です。あしからず)
- 赤間営業所
- 赤間支所前 160円
- 構え口 160円
- 赤間小学校 160円
- 桜美台入口 160円
- 自由ヶ丘二丁目 160円
- 自由ヶ丘一丁目 160円
- 田久 170円
- 西町 200円
- 田久四ツ角 200円
- 赤間駅南口 200円
- 田久四ツ角 200円
- 西町 200円
- 田久 170円
- 自由ヶ丘一丁目 160円
- 南郷・朝野団地入口 220円
- 朝野第一 250円
- 朝野第二 250円
結論から申しますと、(22)番 南ケ丘線においてこの現象は暫定開通の間だけ見られていたもので、「天拝坂第四」方面へ開通した時には、従来通り“乗れば乗るほど高くなる”という一般的な運賃形態に変わっていくことになります。次回はその「天拝坂第四」方面へ開通した後のお話でも。
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