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2026年6月21日 (日)

大河ドラマ豊臣兄弟!・(24)軍師官兵衛!

【アヴァン・タイトル】

天正6(1578)年10月、秀吉が別所氏の居城三木城を攻めていた最中、村重が突然織田方に反旗を翻し、秀吉は窮地に陥った。そこで村重を説得するため、小寺官兵衛が有岡城に向かった。しかし村重は説得には応じず、官兵衛を捕らえ幽閉してしまう。小一郎は村重が籠城する有岡城の攻略に動き出す──。


東播磨の平井山で陣取った羽柴秀吉軍は、今日も朝から鬨の声をさんざんに上げて別所勢を疲弊させます。兵たちからは次第に士気が落ち始め、完全に精神を病んだ別所の家来は、自分たちに勝ち目はないと断言し、どうせ死ぬなら腹いっぱい食いたいと俵にしがみつきます。別所賀相は惑わされたこの男を刺し殺し、「一人の乱心が多くの乱心を招く……じきに毛利が来る。それまで別所の名に恥じず志を貫くのじゃ」

そのころ羽柴長秀は、摂津有岡城に籠城した荒木村重との戦いの中にいました。池田恒興は守りが頑強で取りつくことすらできないと困り顔ですが、長秀は兵の士気の高さに着目します。籠城してすでに10ヶ月、兵が衰えているようには思えないのです。鉄砲の撃ち方も容赦なく、弾を切り詰めて使っているようには思えません。「どこからか兵糧が運び込まれているのではないかと」

長秀の疑問は当たっていました。兵糧は、夜に松明もつけずに静かに運び込まれていたのですが、あろうことか織田方の兵士が村重に買収され、裏切って運び込んでいたのです。織田方に見破られて村重は激怒しますが、妻のだしは また別の者を見つけて銭を掴ませればいいだけのことと余裕の構えです。それより、織田は裏切り者がいて足並みが乱れているはず……ですが。

村重から銭がもらえると言っていたその兵士に、長秀はその倍出すと説得し始めます。倍出すから、このような真似はせず今まで通りに砦を守ってもらいたい、と。この期に及んでも自分たちを信じてもらえるのかと落涙する兵士たちです。足並みが乱れるどころか、これまで以上に結束を固めているそうです。村重は大きくため息をつき、小一郎の手腕を評価します。

村重は石牢に入り、監禁している小寺官兵衛に手をついて、織田信長に許してもらえて、自分たちが生き延びれる策を授けてもらおうとします。官兵衛は力なく笑い、もう何も考えたくないとつぶやきます。官兵衛は床を這って村重の目前まで進み、見上げます。「お互い……無様じゃのう……」

長秀からの勧告が届き、だしも信長に頭を下げに行くしかないと村重を説得しますが、今さら許してもらえるとも思えません。このままでは城内の者たちは飢え死にを待つばかりですが、決心のつかない村重はだしを見つめ手を握ります。「もし万が一の時は、この命に代えてもそなたのことは守る。何も案ずるな」

数日後、村重からの打診を受けて長秀が使者として有岡城を訪れます。対面した村重はいさぎよく頭を下げ、長秀も信長には必ず分かっていただけると返答します。長秀は官兵衛のことをそれとなく聞いてみますが、牢に捕らえていることを打ち明けられます。村重が無事に戻ることが出来たら解放すると約束します。「じゃが……あやつは……」

村重をここまで説得できたのは、ひとえにだしのおかげです。実は長秀は、だしに対しても書状を送っていたのです。ただだしは、好きで応じたわけではなく、もうこうするしか皆を救える手段がなかったのです。この戦の行く末は全て長秀に委ねる……長秀を見据えるだしは、村重の助命も忘れません。長秀は官兵衛に伝えてほしいとだしを見つめます。「松寿丸は生きておる、と」

セコい村重は、茶器茶碗をたくさん抱えて運んでいますが、その1つを誤って落とし割ってしまいます。片付けている時に破片で指を切り、その血に信長の冷酷な顔が見えます。恐れおののく村重です。その後、藤堂高虎が長秀に慌てて報告に上がります。「毛利の元へ行って援軍を連れて参る、と……書き置きが」

だしが心を砕いた説得工作も無残に散ってしまい、だしは雨が降る中、荒れ狂います。村重が逃げたあとの有岡城は兵たちの心も離れ、いとも簡単に織田軍の手に落ちます。信長は見せしめとして残された村重の家臣たちを皆殺しにし、だしをはじめとする村重一族は京の六条河原で斬首を命じられます。斬首の際、目隠しを拒み、天を仰ぎ見るだしは、刑場の露と消えました。「殿……それでも、お慕い申し上げておりました」

 

心ならずも刑を執行し、斬首の瞬間も目の当たりにして落ち込む長秀を、秀吉は励まします。だしを調略した時から、この最悪な事態は想定していた長秀ですが、こんな結末にはしたくなかったと涙を流します。ただ、こうならなければ追い詰められた荒木勢との激しい戦になり、多くの血が流れたかもしれません。「助けられなかった命と同じく、救えた命があることを忘れてはならぬ。自分を責めるな小一郎」

三木城について織田信忠は、一人残らず討ち取れと命じます。有岡城で多くの血を流したと訴える長秀ですが、村重を取り逃がしたことを詰められます。父信長なら“三木城で同じしくじりは許されぬ”というはずだと秀吉たちを見渡します。そこに現れたのは、有岡城から解放された官兵衛でした。

播磨で生まれ育った官兵衛は、別所への国衆たちからの信頼度の高さを知っています。総攻めによってたやすく別所の三木城も領土も手に入りますが、それでは民の心は手に入らず、血を流さず三木城の者たちを助けてやれば、国衆たちも心を開いて織田に忠誠を誓うようになるというのです。自信がないのか“父ならどうするか”に縛られてきた信忠は、結局決めかねて総大将の秀吉に一任します。

有岡城攻略に力を尽せず、石牢の中で官兵衛は死ぬことばかり考えていました。しかしそのたびに竹中半兵衛の声が聞こえてくるのです。だしから松寿丸生存の話を聞き、まだ死ぬわけにはいかないと力を振り絞った官兵衛は、半兵衛に借りを返すつもりで羽柴に仕えるつもりです。「半兵衛は半兵衛、お主はお主じゃ」「とっくの昔から、お主はわしらの仲間じゃ」

秀吉は賀相と対面し降伏を促しますが、断ります。秀吉たちを取り囲む兵士たちですが、その槍先は突然賀相に向けられます。家臣たちには調略を済ませていたのです。姿を現した長治は賀相を黙らせ、秀吉と向き合います。あの時間違いに気づいておればと後悔しつつ、天正8(1580)年1月、長治は切腹し、引き換えに家臣たちは助けられました。

荒木も別所も口ほどではなかったと小早川隆景は吐き捨てますが、その代わりに羽柴秀吉という名が彼らの胸に深く刻まれます。その秀吉はいつものように明るく長浜城に戻り、寧々を抱え上げて喜びを表現します。寧々が預かっていた松寿丸は、杖を突いて戻ってきた官兵衛と再会できました。官兵衛は松寿丸に一人にさせたことを詫び、これからは一緒にいると約束します。

 

信長のもとに、明智光秀が呼びつけられていました。本能寺の変まで、あと2年──。


作:八津 弘幸
音楽:木村 秀彬
語り:安藤 サクラ
脚本協力:片桐 正博
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[出演]
仲野 太賀 (羽柴小一郎長秀)

池松 壮亮 (羽柴筑前守秀吉)
吉岡 里帆 (慶)
浜辺 美波 (寧々)
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菅田 将暉 (竹中半兵衛)
トータス 松本 (荒木村重)
立川 談春 (安国寺恵瓊)
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要 潤 (明智光秀)
田中 哲司 (安藤守就)
小栗 旬 (織田信長)
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制作統括:松川 博敬・堀内 裕介
プロデューサー:高橋 優香子・国友 茜
演出:酒井 悠

◆◇◆◇ 番組情報 ◇◆◇◆

NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』 第25回「変事の予兆」

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