プレイバック徳川家康・(16)無情の風
天正元(1573)年・秋、家康は宿願の長篠城を落とした。まだ戦いの匂いが濃く残るこの城へ家康を尋ねたさくがある。熊の若宮・竹之内波太郎である。満足げの徳川家康は武田に対する最前線の城として、さっそく長篠城の改修に取り掛かります。そこへ波太郎が配下の金蔵・銀蔵とともに訪れます。
波太郎は家康に別れを告げ、泉州の堺に向かうことにします。長篠城を落とした家康の戦法がいくら素晴らしかったとはいえ、武田軍の底力は家康でもかなわないほどであり、それを打ち破るためには鉄砲と傭兵が必要と考えたわけです。これからの大将は、その先を見通し交易をするべし──。「金銀の蓄積がその国の力となる日が来る。どこの大将がどれだけ鉄砲を求め、何の目的で船をどこに回したか」
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