2024年11月29日 (金)

プレイバック炎 立つ・第三部 黄金楽土 (33)秀衡逝く

【アヴァン・タイトル】

藤原基成は、源 義経受け入れに関して秀衡と衝突。ついに袂を分かった。秀衡は義経を擁し、頼朝との戦の準備を進める一方、泰衡は朝廷に和平工作を画策していた。しかし基成は息子・隆実を密かに鎌倉に遣わし、秀衡暗殺計画を頼朝に打診していたのである。それぞれのせめぎ合いの渦中にあった倫子(りんし)は、基成の娘として秀衡の妻として、そして泰衡の母としていずれをもかばうことができず、苦しい立場に置かれていた。

そして暗殺決行の夜、事前に計画を察知した泰衡のおかげで、秀衡は一命をとりとめたかに見えた。が、しかし──。

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2024年11月25日 (月)

プレイバック炎 立つ・第三部 黄金楽土 (32)基成の怒り

文治2(1186)年12月、藤原秀衡は源 義経を平泉へ正式に受け入れます。家臣たちが去った大広間では、藤原基成と泰衡だけが居残っていました。誰が何と言っても平泉が義経を受け入れた事実はもはや変わらず、泰衡は源 頼朝との戦をどう避けるのか考えていかなければならないと主張しますが、基成はそれを「甘い!」と一蹴します。

義経を受け入れることと戦を避けることは両立しないと泰衡自身が言っていたことです。しかし泰衡は、道がなければ切り開けばいいと考えを変えません。この平泉に産まれ、平泉で育ってきた泰衡にとって、100年にわたって受け継いできた平泉の、蝦夷の誇りを捨てることはできない──。「蝦夷の誇りとな……!?」 基成は絶句します。

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2024年11月20日 (水)

プレイバック炎 立つ・第三部 黄金楽土 (31)約束の剣

【アヴァン・タイトル】

源 義経追討の宣旨が後白河法皇より鎌倉の頼朝の元に届いた。頼朝は行方知れずとなった義経の行き先を平泉と読み、そこで奥州を孤立させる作戦に出た。一方秀衡は、断固として鎌倉と対峙する姿勢を摂ろうとしたが、泰衡の意見により頼朝が押し付けてきた条項を呑む。それは平泉を戦火に巻き込まないための選択であった。

そのころ都落ちしていた義経・弁慶の一行は、数々の受難に遭いながら平泉を目指していた。しかし今ここで義経を受け入れることは、奥州の立場を危うくすることになる。泰衡は決死の覚悟で義経の平泉入りを阻止せねばならなかった──。

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2024年11月15日 (金)

プレイバック炎 立つ・第三部 黄金楽土 (30)義経追討

【アヴァン・タイトル】

文治元(1185)年11月3日、源 義経はついに都を落ちることになる。これまで義経は、一ノ谷、屋島、そして壇ノ浦など、平氏との合戦において数々の武功を残し源氏に勝利をもたらした。しかし源氏の棟梁・頼朝の許可なく、朝廷から検非違使尉(けびいしのじょう)という官位を受けたことにより、かえって頼朝の逆鱗に触れ、鎌倉入りすらできなかった。ここに義経・頼朝の対立が露わになった。

同じころ奥州平泉でも、行き場所のない義経を擁護し源氏との一戦をも辞さぬ覚悟の国衡と、あくまでも戦を避け和平の道を進もうとする泰衡との対立も表面化してきた。それは藤原氏の命運を決する対決でもあった──。

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2024年11月11日 (月)

プレイバック炎 立つ・第三部 黄金楽土 (29)兄弟の宿命(さだめ)

【アヴァン・タイトル】

朝廷、平家、そして鎌倉の頼朝。藤原秀衡は、三つ巴のどの勢力にも与(くみ)せず、距離を置いた関係を続けていた。しかしその三者の勢力均衡が、いま大きく揺らぎ始めた。木曽冠者・源 義仲の出現である。彼は従兄・頼朝の旗揚げに呼応して兵を挙げ、瞬く間に北陸を制覇した。その怒涛の進撃は各地で平家軍を討ち破り、義仲はいま都の目前にまで迫っていた。

三者の均衡が傾き始めたことは、平泉の中立外交に深刻な影を落としてきた。各勢力の熾烈な闘争は、度重なる出兵要請をはじめ、独立を目指す奥州を否応なく時勢の波に飲み込んでゆく──。

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2024年11月 6日 (水)

プレイバック炎 立つ・第三部 黄金楽土 (28)兄と妹

【アヴァン・タイトル】

「藤原秀衡が2万騎を率いて白河の関を越えた」 これは藤原兼実(かねざね)の日記『玉葉』に記された、京でのうわさ話である。平 清盛亡き後、平氏政権は衰退の兆しを見せ始めていた。清盛の跡を継いだ宗盛にとって、頼朝をはじめとする諸国の源氏の上洛が、目前の脅威となっていた。

一方、頼朝の背後には秀衡が大軍を抱え奥州に君臨している。頼朝にとって秀衡こそ不気味な存在であった。それゆえ宗盛は、秀衡の支援を得ることで頼朝をけん制する道を選ぶことになる。しかし平泉のとるべき道は……? 泰衡は、その答えを得るべく鎌倉に立ち寄る決心をするのであった──。

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2024年11月 1日 (金)

プレイバック炎 立つ・第三部 黄金楽土 (27)泰衡、京へ

【アヴァン・タイトル】

治承4年、1180年初頭。平 清盛から平泉に頼朝攻略の援助を請う親書が送られた。このころ、諸国の源氏だけでなく寺院勢力も清盛に反抗し、手を焼いた清盛は東大寺・興福寺を焼き討ちにした。しかし清盛の絶頂期はすでに過ぎ、朝廷における発言力も弱まっていた。

清盛の呼びかけに動こうとしない父・秀衡に対して、泰衡はまず自分の目で都を見定めようとする。平家・源氏・朝廷。三者の思惑が錯綜する中で、泰衡の平泉の行く末を決める旅がいま、始まろうとしていた──。

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2024年10月28日 (月)

プレイバック炎 立つ・第三部 黄金楽土 (26)秀衡動かず

【アヴァン・タイトル】

治承4(1180)年、源 頼朝は挙兵した。頼朝の挙兵を契機に、全国に散っていた源氏の一党も次々に決起していった。頼朝は、平泉の義経の参戦とともに藤原氏の兵力をも当てにしていた。一方、反平氏勢力の蜂起を密かに促していた後白河法皇は、平氏政権の弱体化を目論み、この源氏勢の一斉決起を利用し自らの権勢回復を期待していた。

しかし頼朝の傘下に入るのを嫌った秀衡は、義経の参戦と兵の出動を許さなかった。それは頼朝の動向をけん制すると同時に、義経という手駒を失うことを避けるためでもあった。平泉にとっても世の動きに無縁ではいられなかったのである──。

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2024年10月23日 (水)

プレイバック炎 立つ・第三部 黄金楽土 (25)頼朝挙兵

【アヴァン・タイトル】

平治の乱以降、源氏の一党は諸国に流されていた。源 頼朝は北条時政のもと伊豆の蛭ヶ小島に、頼朝の従兄弟である義仲は信濃の木曽に、頼朝の弟・希義(まれよし)は土佐、そして末弟・義経は藤原秀衡の庇護のもと奥州平泉に、それぞれ長い流人生活を余儀なくされていたのである。

一方京では、鹿ヶ谷の陰謀が発覚してもなお、後白河法皇を筆頭に平氏打倒の計画が練られていた。人々の反平氏感情は頂点に達し、諸国の源氏の挙兵を促す院宣が密かに出されていった。やがてこのことが奥州平泉の藤原氏をも、歴史のうねりに巻き込むことになるのである──。

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2024年10月18日 (金)

プレイバック炎 立つ・第三部 黄金楽土 (24)泰衡の決意

【アヴァン・タイトル】

「平家にあらざるは人にあらず」。平 清盛は武士で初めて太政大臣にまで上り詰め、平氏一門が朝廷の高位高官を独占した。時の最高権力者・後白河法皇は当初、清盛と同盟関係にあった。しかし清盛のあまりにも横暴な振る舞いに激怒し、二人の間に大きな溝が生まれた。

1177年、後白河法皇とその側近たちは京の山荘で、平家打倒の策略を巡らせた。後に言う「鹿ヶ谷の陰謀」である。打倒平氏に燃える義経を擁す平泉が取るべき道は? 泰衡にも待ったなしの判断が求められるのである──。

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