プレイバック独眼竜政宗・(39)五郎八(いろは)、嫁ぐ
【アヴァン・タイトル】
政宗以来、伊達62万石が250年間本拠地とした仙台城。家康に遠慮して天守閣こそ造らなかったが、青葉山は天然の要害であった。東は広瀬川に面する64mの絶壁、南は深さ90mの竜ノ口峡谷、西から北にかけては丘陵地帯が城を取り囲んでいるのである。
この広大な仙台城のうち、政宗が築いたのは本丸の部分である。本丸は、政宗の住まいが連なるプライベートな空間と、政や儀式を行う公の空間とに分けられるが、その中心は大広間である。建坪およそ900m2、上段の間から檜之間まで開け放つと、100畳敷きの広さとなる。入母屋(いりもや)造りのこの大広間は、桃山時代の書院造様式を踏襲した壮麗な建築物であった。
また、政宗は東の崖の上に懸造(かけづく)りと呼ぶ見晴らし台を造った。ここからは太平洋の海原が40km先まで見えたという。仙台城の中で、政宗が育んでいたものは、海外への夢だったのかもしれない──。


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