秋の野に 咲きたる花を 指折りて かき数ふれば 七種の花
 はぎの花 尾花葛花 なでしこの花 おみなえしまた藤袴 朝顔の花

山上憶良(やまのうえのおくら)が秋の七草の一つにかぞえた尾花─ススキは、古くから秋の野を彩る風物として愛されてきた。やわらかな陽を浴びて銀色に輝く穂が秋風に波打つ様は、ハッと息をのむ美しさである。

<説明プレートより>