古の 七の賢しき 人たちも 欲りせしものは 酒にしあるらし
(大宰帥 大伴旅人)

大宰府長官旅人(たびと)の酒を讃えた十三首中の一首。古(いにしえ)の七の賢(さか)しき人たつ(竹林の七賢人)も欲しがったのは酒であるようだという意。
新興勢力藤原氏の陰謀により、名門豪族の総帥旅人は外敵の防備のために大宰帥として遣(つかわ)され、体よく中央政治から除外された。その上最愛の妻を亡くし、酒にでも逃避せざるを得なかったのである。

<説明プレートより>